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マネックスで実践!長期分散投資 6.個別銘柄で実践!中長期投資(2)

~株式投資の評価尺度を学ぶ~

売買のタイミングについては、正しい長期投資は「売る」ことでイメージはできたけれど、あと知っておいたことがあれば教えて欲しいな。

あと、株式投資で成功するためには大局観をもつことも重要よ。

大局観をもつということ

広木さん
解説者
チーフ・ストラテジスト 広木隆
[プロフィール]

広木 株式投資で成功するためには、株式市場やさらには世界情勢、政治経済全般についての「大局観」をもったほうがよいでしょう。将棋や碁などでは、大局観を持つことがとても重視されます。盤上でせめぎ合っている箇所はもちろん重要ですが、その局面だけにとらわれず、盤全体の形勢について目配りしていないと、一瞬にして攻守が逆転することがあるのです。

相場の上げ下げだけを追うのではなく、相場の中身を見るということが重要です。投資尺度が効く市場になっているのか否かを見極めることは市場のプライシング(価格付け)機能が正常に働いているか否かを判断することです。相場が正しいプライシング機能を維持しているのか失っているのか。それは相場の転換点を知るうえで非常に重要なポイントです。

自分なりの方法でバリュエーション指標などの効果をチェックしてみましょう。機関投資家はファクター・リターンというものを定期的にチェックしています。

ファクター・リターンとは、株価変動に影響を与えると考えられるファンダメンタル指標や市場指標を用いて、各指標が一定期間における銘柄間のリターン格差をどの程度説明しているかを分析するものですが、個人投資家にそこまでは必要ないでしょう。

個人投資家にとって、ひとつの簡便な方法としてはアクティブ・ファンドが超過リターンを生み出せているかを調べることでしょう。代表的なアクティブ・ファンドをいくつか選び、そのパフォーマンスを定点観測しましょう。

見るべきポイントは基準価額の上げ下げではなく、ベンチマーク(TOPIXなどの株価指標)に対するアルファ(超過リターン)の出方です。選び出したファンドのすべてが継続して良好なアルファを稼いでいたとしましょう。それがあるときを境に徐々にアルファが獲れなくなって、ついにはすべてのファンドのアルファが継続してマイナスになったとき、それは相場変調の兆しと捉えたほうが良いでしょう。

株式投資をするなら、情報収集を積極的にしないといけないんだね。自分なりの判断軸を早く確立できるといいな。

そうね。あと、個別銘柄へ投資をするなら、企業の株価を評価する指標を知ることも重要ね。
最低限知っておきたいのは「ROE」「PER」「PBR」の3つよ。

「ROE」「PER」「PBR」?なにを表しているのかな?
それぞれ、どのくらいの数字が標準的なのかも分からないな。

いくつかの企業の「ROE」「PER」「PBR」を一覧にしてみたわ。

「ROE」「PER」「PBR」一覧

マネックス証券株式会社作成

株式投資の評価尺度を学ぶ

広木さん

広木 「ROE」「PER」「PBR」の3つは互いに関連しているのでその関係を把握しましょう。

【1】ROE

ROE(自己資本利益率:Return on Equity)は、投資家が出資した資金(自己資本)を使って、どれだけ効率よく利益を上げているかを示すものであり、企業経営のパフォーマンスを測る指標として最もポピュラーなもので、値が高いほど良いとされています。ただし本業の実力ではなく、保有している土地の売却で特別利益が出たことで一時的に当期純利益が急増 → ROEも急上昇、というようなケースもあるので、注意が必要です。※日本企業では、ROEが10%を超えていれば資本効率が高い傾向があるといえるでしょう。

ROE_図1

※関連指標

ROA(総資産利益率:Return On Assets)は、会社の総資産(総資本)を活用してどれだけ効率的に利益を生み出したかを表します。自己資本のほか、負債(借入金など)も含めた総資産(総資本)の活用度を見るのです。こちらもやはり、値が高ければ高いほど良いとされています。

ROE_図2

【2】PER

広木 PER(株価収益率:Price Earnings Ratio)は、現在の株価が、1株当たり利益の何倍まで買われているかを表す指標で、一般にはPERが低いほど株価は割安、PERが高いほど株価は割高、と言われています。

PER

1株当たり純利益がともに100円のA社とB社があり、現在のA社の株価は1,000円、B社の株価は2,000円だったと仮定しましょう。この場合、A社のPERは10倍、B社のPERは20倍となり、単純に考えるとA社株のほうが割安ということになります。

PERを計算する際に使われる利益は実績値ではなく、将来の予想利益を使うことが多いです。PERには将来の成長に対する期待が織り込まれ、今後の成長が期待される企業はPERも高くなる傾向があります。PERはこのように非常にシンプルで、直感的にも分かりやすい指標です。PERは、業種によりバラつきがあるので他業種の銘柄と比べてもあまり意味がなく、同業種で比較しながら割安、割高の目安とすることが重要です。

しかし、PERを単純に過去の平均や市場全体、あるいは銘柄間で比較して割高・割安を判断することには問題点もあります。なぜなら、日本の株式市場ではバリュエーション(株価評価尺度)という概念がこれまで希薄で、理論的に説明がつかない高い水準が長く続いてきたからです。

また、業績が極端に落ち込んだりすると、異常に高いPERが出ます。赤字企業の場合はそもそもPERが計算できません。日本株のPERにはこうした異常値が多く、その部分を含んだヒストリカル(時系列)データを単純に使うことには難点があるでしょう。

もうひとつの注意点は、株価の先行性です。分子にあたる株価が先に下落するとPERが低下するので割安のように見えますが、その後に業績が下方修正されると分母である1株当たり利益が低下し、またPERは上昇する。結局、「割安ではなかった。ダマシであった。」ということになります。

このように難点の多い指標ですが、株の投資指標では最も代表的なものだけに、そのクセも含めてよく理解しておきたいですね。

【3】PBR

広木 PBRとは株価純資産倍率のことでPrice Book-value Ratio の略で、1株当たり純資産に対する株価の比率のことです。

PERと同様に「1株当たりの純資産の何倍まで株価が買われているか」と見ることもできますが、PERと異なり十数倍という水準になることはありません。PBRについては、純資産の何倍まで買われているかというよりは、「純資産にその何割のプレミアム(付加価値)が上乗せされていることを株価が織り込んでいるか」と解釈するほうが分かりやすいのではないでしょうか。

PBR

PBRの概念図

PBR1倍割れの概念図

PBRが1倍を割り込んだ場合、現在の株価は理論上の解散価値より低いということになるため、割安な状態と考えることができるでしょう。

ただし、財務内容や業績に不安のある企業の場合、株主資本(ひいては解散価値)が今後どんどん小さくなって倒産するという懸念もありますし、PBRだけを見て投資判断するのは、早計だと考えれます。

他の指標と併用しながら、「PBRが1倍近辺まで下がってきたから、そろそろ下げ止まる水準か?」というように、下値の目途を模索する方が多いようです。

これらの指標はどう比較するのがいいのかな?

PER、PBRを見る場合には同業種で比較しながら割安、割高の目安とすることが重要よ。PER、PBRは業種によりバラつきがあるので、他業種の銘柄と比べてもあまり意味がないの。

【参考】業種別PER・PBR(一部業種)(2016年3月末時点)

業種 PER(倍) PBR(倍)
化学 15.1 1.0
医薬品 24.3 1.7
電気機器 15.4 1.2
輸送用機器 14.5 0.9
小売業 29.7 1.8

(出所 東京証券取引所よりマネックス証券作成)

株式投資の評価尺度で銘柄選択をする方法 スクリーニング機能

ログイン後-新投資情報-スクリーニング

スクリーニング機能_図1

スクリーニング機能_図2

まずは興味のある銘柄とその業界の指標について調べてみることにするよ。

評価尺度を抑えた上で、さらに知っておきたいのは、「投資理論」かしら。

投資理論を知る

広木さん

私は、最先端の投資理論などを徹底的に研究しサイエンスを突き詰め、その上で科学では捉えられない相場の『あや』や機微も含んだ相場観、アートの部分を磨く努力も怠らないのが大事であると学びました。

図

投資を進めていく上で大切な「4原則」があります。

  • 1. 唯一確かなのは、確実なものはないということである。
  • 2. 意思決定においては確率についてよく考えるべきである。
  • 3. 不確実性があるにもかかわらず、われわれは行動しなければならない。
  • 4. 意思決定を評価するには、結果だけでなく、その過程も考慮すべきである。

ときとして間違った判断が成功に結び付くことがあれば、きわめて正しい判断が失敗に終わることもある。しかし、長い目で見れば、より深く考え抜いたうえでの意思決定は、全体としては望ましい結果につながり、結果そのものよりも、いかに検討を加えて意思決定が行われたかが評価されることになります。

理論などおかまいなしに、ドタ勘勝負を続けていても儲かることもあるでしょう。理詰めで考えてもさっぱり儲からないこともある。但し、長い目で見ればどうでしょうか。私は理論やデータに基づく科学的なアプローチは、それを採用しなかった場合と比べて、長期的には望ましい結果をもたらすものと信じています。

投資理論を学ぶ方法 広木隆のストラテジーレポート

投資理論は、レポートの中で紹介しています。

ストラテジーレポート_図

投資理論を学ぶことは少しハードルが高いけど、長期的な視点で良い結果がでるならば、学んでおきたいよね。

あと、知っておきたいことはチャート(テクニカル分析)かしら。どう使うのがいいのかしら。

チャート(テクニカル分析)の使い方

広木さん

私は「テクニカル分析では将来の株価の動きを予想できない」と思っています。ではチャートは何のために使うのでしょうか?

チャートは位置を把握するために使うとよいと考えています。文字通り、チャートとは「羅針盤」なのです。

相場は過去からどういう経路を辿って今に至っているのか、過去の推移を検証し、他の市場、他の資産と比較するものです。チャートは、そうした縦・横(ヒストリカルとクロスセクショナル)の比較において、現在の相場の立ち位置を視覚的に確認するためのものなのです。
決してチャートの形から将来を予見したりするものではありません。

「相場」というものは総合的に、持てる限りの情報を総動員して考えるものです。チャートだけに頼るのもいけませんが、その使用を完全に否定するものではありません。

チャート(テクニカル分析)を使う方法 マーケットボード

ログイン後-新投資情報-マーケットボード
テクニカル指標を選択して、チャートを表示することができます。

マーケットボード_図

チャートだけを頼って判断してはいけない。ということだね。

チャートはたくさんある判断材料の中の1つとして上手に活用していきたいわね。

広木さん
解説者
チーフ・ストラテジスト 広木隆

広木 投資は不確実性を相手に戦うものです。どんなに理論を突き詰めても、偶然性や運に左右される部分を排除できません。この意味で「投資は賭け」であると思っています。であるからこそ、地に足をつけて、徹頭徹尾、現実を直視するリアリスト(現実主義者)の眼を持ち、市場というものに対して常に謙虚であるべきだと思うのです。ひとに運や偶然を支配する力はありません。しかし、自分で自分を制御することはできる。それがこのゲームを勝ち抜く唯一無二の戦略だと考えています。

長期分散投資コンテンツは、作成時点の法令等の情報を元に作成しており、今後の改正等により内容が変更となる可能性があります。

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