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両建てMAX方式証拠金の算出

両建て取引(注)されているお客さまの資金効率を向上させるために、当社は2012年3月17日(土)のシステムメンテナンス以降、両建て取引の証拠金計算をMAX方式に変更いたしました。

MAX方式

両建て取引する際に、同一通貨ペアごとに売建玉・注文の合計数量と買建玉・注文合計数量を比較し、いずれか小さくない方の建玉・注文に対しての証拠金が必要となります。

(注) 両建て・両建て取引とは、同じ通貨ペアの売建玉と買建玉を同時に保有する状態、その状態を作ることを指します。両建て・両建取引は、お客さまにとって、スプレッド{売値(BID)と買値(ASK)の差}コストを二重に負担すること、支払いのスワップポイントと受取りのスワップポイントの差を負担することなどのデメリットがあり、経済合理性を欠くおそれがありますので、当社からお勧めするものではありません。

MAX方式の証拠金計算方法の例:

前提: 必要証拠金率: 4%
必要証拠金額:USD/JPY 40,000円、AUD/JPY 26,000円

1. 単一通貨ペア USD/JPY

建玉のみ

MAX方式証拠金計算:

建玉必要証拠金:10枚×40,000円=400,000円
注文必要証拠金:0円
総必要証拠金:400,000円

※買建玉より売建玉の数量が多いため、売建玉のみ証拠金が必要となります。

2. 単一通貨ペア USD/JPY

新規注文のみ

MAX方式証拠金計算:

建玉必要証拠金:0円
注文必要証拠金:10枚×40,000円=400,000円
総必要証拠金:400,000円

※注文(1)の時、注文必要証拠金は、5枚×40,000円=200,000円ですが、注文(2)を追加することにより、さらに買注文5枚分の証拠金が必要となり、注文必要証拠金合計額は、10枚×40,000円=400,000円です。

3. 単一通貨ペア USD/JPY

建玉および新規注文

MAX方式証拠金計算:

建玉必要証拠金:10枚×40,000円=400,000円
注文必要証拠金:0円
総必要証拠金:400,000円

※5枚買いの新規注文を追加することにより、買い建玉数量は10枚となり、売り建玉と同数量です。総必要証拠金は400,000円となり、新規注文に新たな証拠金は必要ありません。
※売建玉と買建玉が同数量の場合、売値(BID)と買値(ASK)の差が存在するため、売建玉に基づき、証拠金を計算します。

4. 単一通貨ペア USD/JPY

建玉および新規注文

MAX方式証拠金計算:

建玉必要証拠金:5枚×40,000円=200,000円
注文必要証拠金:5枚×40,000円=200,000円
総必要証拠金:400,000円

※10枚買いの新規注文を追加することにより、うち5枚は売建玉5枚と両建てとなり、建玉必要証拠金は
5枚×40,000円=200,000円
です。また、残りの5枚の買注文の注文必要証拠金は
5枚×40,000円=200,000円
です。よって、総必要証拠金は400,000円です。

5. 単一通貨ペア USD/JPY

建玉および新規注文

MAX方式証拠金計算:

建玉必要証拠金:10枚×40,000円=400,000円
注文必要証拠金:7枚×40,000円=280,000円
総必要証拠金:680,000円

※注文(1)の時、売建玉合計15枚となり、注文(1)の注文必要証拠金は
5枚×40,000円=200,000円
です。注文(2)を追加することにより、売建玉15枚に対して買建玉17枚となるため、さらに買注文2枚分の証拠金は
2枚×40,000円=80,000円
が必要となります。よって、総必要証拠金は建玉必要証拠金に2つの注文必要証拠金を足し、680,000円です。

6.複数通貨ペア

建玉のみ USD/JPY

建玉のみ AUD/JPY

MAX方式証拠金計算:

USD/JPY
建玉必要証拠金:10枚×40,000円=400,000円
注文必要証拠金:0円
総必要証拠金:400,000円

AUD/JPY
建玉必要証拠金:10枚×26,000円=260,000円
注文必要証拠金:0円
総必要証拠金:260,000円

合計:
建玉必要証拠金:400,000円+260,000円=660,000円
注文必要証拠金:0円
総必要証拠金:660,000円

7.OCO注文

 

買指値・買逆指値のケース USD/JPY

売指値・買指値のケース USD/JPY

MAX方式証拠金計算:

建玉必要証拠金:10枚×40,000円
=400,000円
注文必要証拠金:5枚×40,000円
=200,000円
総必要証拠金:600,000円

MAX方式証拠金計算:

建玉必要証拠金:10枚×40,000円
=400,000円
注文必要証拠金:5枚×40,000円
=200,000円
総必要証拠金:600,000円

ご注意 新規OCO注文の注文必要証拠金について

新規OCO注文を発注する際、注文ごとの注文必要証拠金は、以下のように設定された上で総必要証拠金が算出されます。
OCO1とOCO2の売買区分が同じ場合:指定価格が小さくない方の注文に対し、注文必要証拠金を設定します。
OCO1とOCO2の売買区分が異なる場合:OCO1、OCO2それぞれの注文に対し、注文必要証拠金を設定します。

追加証拠金解消を建玉決済によって行う際の補填額計算の変更

両建てMAX方式で追加証拠金が発生した場合、建玉決済によって証拠金不足の補填を行う場合の補填額計算方法も変更されております。

両建て取引を行っていて、証拠金不足を解消する意図で建玉決済を行っても、建玉状況により証拠金不足額が減額されない場合がございますのでご注意ください。

変更前

追加証拠金が発生した場合、建玉を決済した際に追加証拠金不足額に充てられる建玉必要証拠金は、リアルタイムで計算されます。

(片建ての場合)
最終為替レート:USD/JPY:80円
決済時の為替レート:USD/JPY:78円

開放証拠金額
78円×10,000通貨×5枚=3,900,000円

(両建ての場合)
最終為替レート:USD/JPY:80円
決済時の為替レート:USD/JPY:78円

開放証拠金額
78円×10,000通貨×2枚=1,560,000円

(両建ての場合)
最終為替レート:USD/JPY:80円
決済時の為替レート:USD/JPY:78円

開放証拠金額
78円×10,000通貨×2枚=1,560,000円

変更後

追加証拠金が発生した場合、建玉を決済した際に追加証拠金不足額に充てられる建玉必要証拠金は、営業日の最終為替レートで計算されます。

(片建ての場合)
最終為替レート:USD/JPY:80円
決済時の為替レート:USD/JPY:78円

開放証拠金額
80円×10,000通貨×5枚=4,000,000円

(両建ての場合)
最終為替レート:USD/JPY:80円
決済時の為替レート:USD/JPY:78円

開放証拠金額
80円×10,000通貨×2枚=1,600,000円

(両建ての場合)
最終為替レート:USD/JPY:80円
決済時の為替レート:USD/JPY:78円

開放証拠金額
0円

※買建玉のうち2枚決済しても、総必要証拠金が変わらないため、開放される証拠金額はありません。

追加証拠金ルールの詳細は、下記リンク先にてご確認ください。

追加証拠金