ライフスタイルで見えてくる投資スタイル 投資スタイルチェック

「投信を身近でわかりやすくしたい」投資スタイルチェックの立役者に聞いてみた:ロボット投信 野口さん

2016.11.11

投資スタイルチェックは「投資信託(投信)」による投資や資産運用をテーマとしていますが、実は「投信」ってネット上ではまだまだ知名度も利用者も少なく、投信販売は現在でも証券会社や銀行などの窓口での対面販売が中心となっています。

対面販売で中心となるお客様は高齢の方が多く、投信の購入の仕方もネットで自分で調べる・・・などというのではなく、営業担当者などから資産運用のコンサルティングを受けて購入というケースがほとんどです。

そういったお客様が保有資産の運用状況を知りたいとなると、まずコールセンターに電話でお問い合わせをすることになりますが、複数の金融商品が組み合わさった投信は電話口で運用状況を的確にすぐ答えるのがとても難しい。そこで営業の担当者が折り返すにしてもすぐ調べて返答ができる環境にいなかったり、もしくは説明スキルが足りなかったりして、結果としてお客様をお待たせしたり、満足な回答ができなかったりということが多々起きています。

こういった、自分でパソコンやスマートフォンを使いこなせないタイプのお客様がまだ多い投信販売の世界で課題解決をすべく、投資信託のコールセンター業務を自動化するしくみを開発しているのが、フィンテック・スタートアップのロボット投信。実は、代表の野口さんには、この投資スタイルチェックのアドバイス文の監修をしていただいています。投資信託による資産運用のネット知名度を上げて、少しでも身近に感じてもらえれば・・・という共通の思いでご協力いただきました。


ロボット投信 野口氏ロボット投信株式会社 代表取締役社長 野口哲さん
投信コールセンター向け電話自動応対システム、投信データやマクロ環境等のデータ分析・配信サービスから、多様なコミュニケーションチャネルを使った資産運用BOTまで、投信販売をサポートするサービスを展開中。最近インキュベイトファンドから1億円を調達、NRIハッカソンのスタートアップアワードで最優秀賞を受賞するなど今、波に乗るスタートアップ。




投信販売の課題解決に挑むスタートアップの雄の投資スタイルは?



担当:投資スタイルチェック、あらためてチェックしていただきましたがいかがですか?


野口:結果はインデックス・ラバーズでした。感想としてはそうなのかなぁ、というところです(笑)。
自分は、「哲学ある」「コンセプトある」というところはそんなにこだわらないです。シンプルが好き。誰にとってもわかりやすいシンプルでフェアなものを選んでいったら自然にインデックス・ラバーズになった、という印象ですね。


担当:シンプルでフェア、偏りがないということでしょうか?


野口:長期の資産運用という視点で考えると、将来の自分が納得できるものがいいと思うんですよ。哲学やコンセプトって今日はこう思っても明日はきっと違うって感じるのではないかと。明日の自分、いや30年、40年、50年後の自分に対して責任を持ってフェアに説明できるものってやはりコストなのかなと。そう考えて進めていたら、自然とインデックス・ラバーズになりました。


担当:なるほど、将来の自分に説明ができるという観点で選んだのですね。


野口:そうですね。



そっとブラウザを閉じたりされないコンテンツ


ロボット投信 野口氏
投信販売の課題を熱く語る野口さん


担当:野口さんにはこの投資スタイルチェックのアドバイス文の監修もしていただきましたが、どういったことを意識されましたか?


野口:「やってみよう」と思えるようなちょうどよいライトさを意識しました。
目論見書をはじめとする投信の商品説明の各資料に書いてある内容は、専門用語が多く正直言って重たいですよね。ですがもう少しライトに作っているはずの一般的なロボ・アドバイザーの設問も「それ、いま答えられるのか?」と思うようなものが多いんです。例えば「資産が○%下落したらどうしますか?」みたいな質問、僕すぐ答えられないです。そのときの状況によっても違うし、正直わからない。


担当:私もすぐ答えられないです。


野口:すぐ答えられる人ばかりじゃないですよね。ましてや経験がなければなおさら。また、いきなり「リスクをどれくらいとるか」も聞かれるけど、そもそも「リスク」ってなに?って人もいますよね。そうなるともう初めて触れる人は面倒くさくなってしまって、ブラウザをそっと閉じてしまう(笑)。でも「リスク」というのはどういうものかを知るのも大事ですし、そこをそう面倒くさくならないように説明する、というのもだいぶ意識しましたね。


担当ツール紹介のページにある「ボラティリティに注意」のコーナーはまさにその思いからですね。


野口:運用成績が良くて一見よさそうに見えるものって、実はたまたま今結果がでているだけかもしれない。そうだとすると、長期で持つことを考えたら、それ自体参考にならないとも言えるんです。むしろ変動幅(リスク)を見たほうがいい。だけどどうしてもリターンを見て選ぶという考え方が主流を占めていますよね、リターン別ランキングもそうですが、わかりやすいので。
そんな中でリスクを見てもらいたいと思っていきなり「標準偏差」とかそんな話を始めると、やっぱりとっつきづらくてブラウザをそっと閉じられちゃう。なので言い方が難しかったですね。



コンテンツに問題があるのか、コミュニケーションに問題があるのか



担当:ネットにおける「投信」の情報ってそれなりにあるのにあまり見られていないという感覚があります。株の情報と比べても、どのサイトにおいてもページビューや検索数が圧倒的に少ないのです。


野口:ネットにおける投信販売額ってまだ全体の数%程度なんですよね。「貯蓄から投資へ」と言い始めてたぶん20年くらい経つと思うんですが、あまり状況って変わってないように感じます。もう同じことを言っててもダメだろうと思うんですが。


担当:最近はネット証券だけでなくネット銀行や地銀等でも投信のコンテンツを作っていますね。ただ割とどこも同じような情報になってしまっているような気もします。


野口:そうですね。背景としては先ほどの話ではないですが、ランキングで売れてしまったりするので、横並びになりがちというのはあるのではないでしょうか。とはいえ、長期金利がマイナスの状況下で銀行も投信に力を入れていますから。


担当:そういう意味では情報は増えているはずなのに、あまりユーザーにリーチしている感じがないですよね。


野口:コンテンツに問題があるのか、コミュニケーションに問題があるのか。コンテンツが問題なら伝える内容を変える必要がある、だけどそれが伝わらないと意味がないですよね。投資スタイルチェックは両方を兼ねているように思います。これまでにないアプローチの仕方を試しているのかなと。それこそそっとブラウザを閉じたりされないコンテンツじゃないかと(笑)。


担当:アドバイス部分など中味もしっかり作りこめたのは、野口さんの監修のおかげです。銀行さんに売り込みに行きましょうか(笑)。


野口:このコンテンツはお客様自身からだけでなく、投信の販売員の立場から見てもその人の傾向を客観的に見る機会を与えてくれると思うので、販売サポートのコンテンツとして取り入れると面白いんじゃないでしょうか。
ロボット投信が目指すものもコミュニケーションの課題の解決です。高齢の方にアプリは無理でも電話ならどなたでも使える。今現在、情報とその自動化を必要としている対面証券とそのお客様が最初のターゲットです。そしてその投信販売の現場の裏で、長時間投信データのエクセルに向かって四苦八苦している若者を減らしたいと思っています(笑)。



野口さん、お忙しいところありがとうございました。投信販売の現状と投資スタイルチェックが生まれた裏話について面白いお話が聞けました。

そんな野口さんのロボット投信では、4社合同で資産運用系FinTechのコミュニティ形成に向けたハッカソンを来年1月、日本橋兜町にて開催予定です。ご興味のある方は今後の情報をぜひチェックしてくださいませ。今後の活躍が楽しみですね。