第4回 Mastodon(マストドン)とSpotify(スポティファイ)と外国株【マーケット万華鏡】

投資の考え方からマーケット動向、そしてツールの使い方まで、その時々で万華鏡のようなカラフルなテーマを、マネックス執行役員営業部長臼田琢美がお届けいたします。

第4回 Mastodon(マストドン)とSpotify(スポティファイ)と外国株【マーケット万華鏡】

ここ数日で「Mastodon(マストドン)」という新しいSNSが話題になっています。利用者としてはTwitterライクでより機能的です。しかし最大の特徴はそういった表面的なことではなく、1社が提供するサービスではなく多くの運営者が提供するサーバーの集合体となっていることです。Twitterが王国ならMastodonは連合国みたいな感じです。何を言っているか分からないかもしれませんが詳しくは検索してくださいw

集中と分散、クローズとオープン、制約と自由、オンプレミスとクラウド。そういう今風な構成や思想で生まれたSNSです。安定性に欠けるなど課題もありますが、サービスやビジネス展開が今後どうなっていくのかとても興味深いです。(とりあえずアカウント作りました→ https://mstdn.jp/@luther)

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スポティファイのIPO、売り出しなし「変わり種」に/日経新聞

音楽もCDを買って聴くというスタイルからネット配信サービスがかなり普及しつつあります。私も実際にSpotifyを使っていますが洋楽などはこの上ない便利さで、それまでよりも圧倒的に音楽を聴くようになりました。
そのSpotifyが売り出しによる資金調達をせずに株式公開を行おうとしているとのこと。これはさすがに主流になるとは思えませんが、柔軟に選択肢が増えて変化していくというのはマーケットやステークホルダーにとって良いことだと思います。

さて、これらはネットの世界的な新しい動きですが、残念ながらなかなか「日本発」というのは少ない。日本の企業は従来型のオンプレミスな製品やサービスには強いけど、オープンでクラウドな分野では遅れている印象です。我々含め頑張らねばなりません。

しかし、投資、資産運用という側面で考えれば、なにも対象を日本国内に限定する必要はありません。有望なものに投資すべきであり、それが海外のものなら海外も投資対象として視野に入れれば良いだけの話です。
普通に考えて「スマホが有望」と思えばAppleが候補に入るはずだし、「電気自動車が有望」と思えばTeslaが視野に入らない方がおかしい。それなのに、日本では日本株の中でしか検討されないことがほとんどという現状です。

「買いたくても買えない」なら仕方ないですが、いまはかなり身近に取引できるようになってきています。もちろん証券会社としてまだまだ努力すべき点が多々あると思います。それは鋭意努力を続けなければなりません。それでもすでに多くの人にご活用いただける状況にあると思います。
にもかかわらず株式投資と言えば日本株しか考えないのが当たり前という風潮。これはもう長年染みついた習性かのようです。

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冒頭でお話ししたように構成や思想を柔軟に変化させていくべきなのは資産運用でも同じです。ネット証券のネット取引も初めはわずかな取引量だったのが、今は個人投資家の取引の8~9割を占めるに至りました。同様に外国株も数年後には株式投資の投資対象の数割を占めるレベルにしたいです。

ビジネスはローカルなものもあるとは言え世界を相手にしています。日本株だから無条件に日本人に扱ってもらえるより、世界の株式や投資対象と比較され切磋琢磨し、より魅力的な投資対象となる方が投資家としてもメリットがあるはずです。そういう意味からも、もっと外国株投資が普及すべきだと思います。
万一、グローバル化が行きすぎたら保護主義に揺り戻せば良いのです。
まあそんな心配当分必要ないと思いますが(笑)

マネックス証券の米国株取引

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マネックス証券の中国株取引

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万華鏡はいくつものスコープスタイルとミラーシステムの組み合わせで、様々な美しい模様を作り出しているそうです。投資やマーケットにおいても様々なスタイルやシステムで異なったアプローチが可能ですし見える風景も違ってきます。色んな人が資産運用を行う上で固定観念にとらわれずマーケットや情報サービスやツールや手法等を活用するヒントをお伝えしたいという思いで「マーケット万華鏡」と名付けました。投資の考え方からマーケット動向のお話やツールの使い方まで、その時々で万華鏡のようなカラフルなテーマをお届けできればと思います。

万華鏡の種類

http://www.brewster.co.jp/type/

コラム執筆:臼田琢美 マネックス証券株式会社 執行役員営業部長

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