債券の上昇相場はあとどのくらい続くのでしょうか?(2)

世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)

債券の上昇相場はあとどのくらい続くのでしょうか?(2)

先週に続き、今週も米国債券市場についてのお話しです。
昨年、金融専門家の多くが米国金利引き上げの可能性を予想していました。しかし、実際には連邦準備局は年末に金利を引き下げ、債券のパフォーマンスは良好なままでした。年内に金利引き上げがあるとみている専門家もいますが、最近の予測では、不安定な経済状態に対抗するために連邦準備局によるさらなる金利の引き下げの可能性もあるとされています。

バンガードの債券運用グループのポートフォリオ・マネージャー、ケネス・ボルパート氏は「今後の債券の方向性は、経済状態や対イラク戦の結果などさまざまな要因に左右されます」と言います。「そうしたいわゆる地政学上のリスクは、その影響を事前に予想することは非常に困難です。」「もし、イラク戦が迅速に終結し経済が上向きになれば、株式市場にとっては良い兆候です。そうなれば国債の価格が下落し、投資家はより安全な投資からよりリスクをとる投資へと資金を移動させるでしょう。」

「不確実な市場を乗り切るためには、長期的な視野にたった適切な資産配分計画をたて、それを守ることが重要です。」とボルパート氏は言います。「投資家のポートフォリオは、それぞれの投資予定期間、リスク許容度、投資目的に応じて(株式、債券、現金などの)主要なアセットクラスに分散化されるべきです。」

また、ボルパート氏は次のようにも言っています。「バリューやグロース、小型や大型など、異なるタイプの株式に分散投資するのと同じように、債券も満期や信用度、発行者が異なるものを幅広く所有しておいたほうがよいでしょう。過去のパフォーマンスが良いセクターの追っかけや、限られた特定の市場だけに投資することは、金利の変動に影響されやすく、リスクが大きいため、よい戦略とはいえません。」

債券のポートフォリオを分散する簡単な方法は、国債、社債などに分散投資化された債券ファンドを所有することです。そして、たとえ高い利息収入を望んでも、許容範囲以上のリスクはとらないようにしましょう。例えば、一般にハイ・イールド債ファンドは、投資適格債ファンドや公社債ファンドより高い利回りが設定されていますが、より多くのリスクを伴っているのです。

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