相場環境が不安定な昨今、投資する銘柄にお困りのお客様も多いかもしれません。本コンテンツではマネックス証券の銘柄分析ツール「マネックス銘柄スカウター」を活用し様々なテーマで銘柄をご紹介します。今回のテーマは「業績は好調なのに株価があまり冴えない銘柄」です。
「52週株価相対水準」とは?
株式を購入する際に「直近の株価水準と比べて安い水準で買いたい」と考える人も多いのではないでしょうか。そんな時に役立つ「52週株価相対水準」という指標をご存知ですか?52週とは約1年間のことを指しており、過去1年間の株価推移と比較して現在の株価がどの程度の水準にあるかを表す指標です。マネックス銘柄スカウターでは過去52週の最も低かった株価水準を「0」、最も高かった株価水準を「100」とし、直近終値の株価水準を0~100で表示しています。今回はこの水準が低く過去1年の中で株価が低い銘柄に注目して分析していきます。
業績は好調なのに株価があまり冴えない銘柄は?
52週株価相対水準が低い一方で、直近業績が好調な銘柄を「マネックス銘柄スカウター」の10年スクリーニング機能を使って抽出しました。具体的なスクリーニング条件および抽出された銘柄は以下のとおりです。
スクリーニング条件
10年スクリーニングの「条件を追加する」ボタンから詳細条件を設定して抽出します。
- 【株価】52週株価相対水準:0~50
- 【会社予想】売上高が10年間の最高更新
- 【会社予想】営業利益が10年間の最高更新
- 【四半期】売上高の連続増収回数:連続8四半期以上
- 【四半期】営業利益の連続増益回数:連続8四半期以上
(出所)2019年11月12日時点のマネックス銘柄スカウター
スクリーニング結果一覧
(出所)2019年11月12日時点のマネックス銘柄スカウター
アナリストによる銘柄解説
10年スクリーニングで抽出された銘柄の一部をマネックス証券のマーケット・アナリスト益嶋裕の解説でご紹介いたします。
医療機関向けのソリューションなどを手掛ける「ITサービス」と電子コミックが柱となる「ネットビジネス」を展開するITソリューション企業。どちらのセグメントも堅調に伸びており、今期も中間決算時点で通期予想を上方修正した。株価は厳しい下落トレンドにあるが、成長性やバリュエーション面を総合的に見ると一定の投資妙味がありそう。
(出所)マネックス銘柄スカウター
ネットセキュリティサービス会社でSNSの監視業務、脆弱性診断、セキュリティ支援などを行う。東京大学と産学連携して開発した画像認識システムやIoTのセキュリティ・コンサルティングサービスなども手掛ける。好調な業績に加えて自己資本比率が75%近いなど財務体質も良好ながら株価は出遅れ気味。
(出所)マネックス銘柄スカウター
イオンのショッピングモールの開発や店舗の賃貸管理などを手掛ける。イオングループの積極的なモール拡大を追い風に長期的に業績は高成長を達成してきた。大きな成長の柱として期待される中国事業も四半期黒字化を達成するなど順調に成長。足元の予想PERは12倍程度と過去5年間の中でも最低に近い水準。
(出所)マネックス銘柄スカウター
静岡を地盤とする物流企業。物流センター事業と貨物自動車運送事業の2本柱で物流改革の提案や物流業務のアウトソーシングなどを手掛ける。両事業とも順調に拡大しており最高売上・最高益を更新中。好調な業績を背景に毎年増配も達成中で現在のバリュエーションは概ね割安と考えられる。
(出所)マネックス銘柄スカウター
オフィス、リゾート、教育など幅広いサービス業を展開するユニマットグループで介護事業および飲食事業を展開。売上および利益の大部分は介護事業で「ケアセンターそよ風」を全国で展開し事業拠点は300箇所近い。予想PERは常に10倍を割るような低バリュエーション株だが長期的な事業成長と1株利益の上昇に伴う株価上昇を期待したい。
(出所)マネックス銘柄スカウター
マネックス銘柄スカウターとは
2017年10月の提供開始以来数多くのご好評をいただいている銘柄分析ツールです。「10年スクリーニング」「アナリスト予想」「通常発表されない3ヶ月に区切った企業業績」「セグメント業績」「業績予想修正履歴」など投資判断に役立つ様々な情報をご用意しています。
10年スクリーニング
2019年4月に提供を開始した新機能です。一般的なスクリーニング機能との違いは、直近や通期のデータではなく、過去10年間の業績や直近の四半期業績、アナリスト予想などで高度なスクリーニングが可能な点です。また、マネックス証券のアナリストによる「おすすめスクリーニング」では、話題のキーワードやユニークな条件で手軽に絞り込みいただけます。ぜひ、こだわりの銘柄選びにお役立てください。
出所:マネックス銘柄スカウター
アナリスト予想
各証券会社のアナリストたちの業績予想や目標株価の変更を、ひと目でご覧いただけます。お好みでチャートの表示期間を変更していただくことも可能です。直近1週間でアナリストの上方修正が多かった銘柄は銘柄スカウタートップページにも掲載しています。銘柄分析のスペシャリストであるアナリストたちの予想をヒントに、有望な業種や銘柄を見つけてみましょう。
出所:マネックス銘柄スカウター
3ヶ月に区切った業績表示
3ヶ月ごとの業績を知りたい場合、多くの企業は業績をその期までの累計で発表しているため、自力で手間をかけて算出しなければなりません。この機能をお使いいただくことで手間なくひと目でチェックでき、銘柄分析にかかる手間を大幅に軽減することが可能です。
出所:マネックス銘柄スカウター
セグメント業績
企業が複数のビジネスを手掛けている場合、1つの企業内に成長ビジネスや衰退ビジネスが混在することも少なくありません。銘柄スカウターでは通期で最大5期分、四半期で最大20四半期分のセグメント業績データを掲載しています。セグメントごとに業績をチェックし、企業の本質的価値を計測するためにお役立てください。
出所:マネックス銘柄スカウター
業績予想修正履歴
企業が過去に行った「業績予想修正」を確認できます。企業が主に期初に発表する「その期の業績予想」ですが、保守的な予想を後で上方修正する企業もあれば、強気な予想を下方修正する企業もあります。企業の業績予想のクセを見抜き、投資の参考にしてください。
出所:マネックス銘柄スカウター