1. 市況レポート

DeepMacro FXストラテジー

チーフ・ストラテジスト 広木 隆が、米国のリサーチ会社DeepMacro社の通貨モデルに基づき、為替の見通しをお伝えします。

広木 隆が投資戦略の考え方となる礎を執筆しているコラム広木隆の「新潮流」はこちらでお読みいただけます。

広木 隆 プロフィール Twitter(@TakashiHiroki)

DeepMacro FX-1 ドル安終了のサイン ドルのネットポジションはショートからロングに転換

※表の見方について広木が動画(約12分)で解説しています。

※お客様のご利用の端末の環境によっては動画をご覧いただけない場合がございます。あらかじめお客様ご自身の環境をご確認のうえ、ご利用ください。なお、スマートフォンでもご視聴いただけますが、ご視聴いただくには、V-CUBEセミナーアプリケーションのインストール(無料)が必要になります。
視聴環境
iPhone/iPad用アプリケーションをインストールする
Android®用アプリケーションをインストールする

PORTFOLIO OVERVIEW(8 Aug 2017)
今週は、ドルのネットポジションがここ数週間のショートからロングに転換する。ロング・ショートのサイドが変わった通貨はひとつもなく、いくつかの通貨でドルのショートが減り、いくつかの通貨でドルのロングが増えた結果である。

例によってドルに対してロングの通貨からみてみよう。ポートフォリオはユーロと北欧通貨のロングを維持している。しかしながらノルウェー・クローネとスェーデン・クローナのロング幅を縮めた。主な理由は欧州通貨間での相関が高まった結果、集中リスクが増したからである。スェーデン・クローナについていえば、グロースファクターが相対的に鈍化したこともポジションを落とした理由である。ユーロは依然として適度なロングを維持しているが、われわれのモデルによれば明らかに割高というレベルには達していないものの、これ以上ユーロ高が続けば、インフレの進行にとって妨げになるリスクには懸念をもっている。

ショートについては、スイスフランの最大級に近いショートを維持している。スイスフランはついに高値から下落が始まったようである。われわれのカバレッジのなかでは最も割高であり、若干改善されたとは言え経済成長がその割高さを埋め合わせるには至っていない。前週は、ほぼニュートラルに近いショートだったカナダドルは明確なショートとなった。製造業と貿易のデータが期待外れだったことによる。

DeepMacroのシステムは、ここ最近の動きから、潜在的なドルの「転換点」のサインをいくつか拾い出した。第一に、米国のインフレがグローバルなインフレに対して相対的に安定していること。第二に、米国の労働市場が思ったよりも強いこと。第三に、年初のピークから相当程度下落したドルの貿易加重インデックスは、ここから一段と下落するというよりも、反発に転じる可能性のほうが高いと思われることである。その理由は前述した第一、第二の点(すなわちインフレと労働市場の堅調さ)による。われわれはこれが2014年のようなドルのラリーの始まりとは考えていないが、それでもドル安にいったんは歯止めがかかるだろうと考える。

DeepMacro

DeepMacro社は、ビッグデータ技術を利用して、自動的かつリアルタイムにグローバルなマクロ経済を観察・分析し、これを基にマーケットの分析を行う米国のリサーチ会社です。詳しくは、こちらをご覧ください。

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルの説明

概要

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルは、DeepMacro 社のグローバル・マクロ・システムに基づき、G10通貨についてシステマティックなポートフォリオ戦略を提供するものです。通貨の変動を説明する様々な要因を捉え、DeepMacro 社のリサーチ・システムの膨大なデータを、流動性が高く割安なポートフォリオに変換します。

キーファクター:

成長要因:

強い景気サイクルにある通貨を買い、弱い景気サイクルにある通貨を売ります。この判断は別のモデル体系であるDeepMacro 社の「Growth Factor」に基づきます。「Growth Factor」は主要国のビッグデータを含む経済成長に関するリアルタイム・インディケーターです。

キャリー:

高いキャリーの通貨を買い、低いキャリーの通貨を売ります。しかし、高キャリーは高リスクでもあります。したがって、リスクに見合うだけのキャリーが得られる場合のみ、このファクターによる投資判断を行います。

バリュエーション:

割安な通貨を買い、割高な通貨を売ります。経済理論では、高い生産性の伸び、高い輸出価格、大きな経常黒字の通貨は高くなることが示されています。このモデルのバリュエーション・ファクターはこれらの要因にもとづき割高・割安の判断をおこないます。

グローバル・リスク:

投資家のリスク回避姿勢が強まった時には、いわゆる「セイフ・ヘイブン(安全な寄港地)」通貨を買います。DeepMacro社では金融市場の価格に基づいて市場のリスク選好度を見積もっており、「グローバル・リスク・インディケーター(GRI)」を算出しています。GRIが点灯した場合、モデルは日本円、スイスフラン、米ドルなどへの買いを指示します。

ポジション調整:

モデルは対米ドルで9通貨のポジションを表示します。モデルは各通貨への集中度制限などリスク管理のルールを適用し、最適化を行った結果としてポートフォリオを構築します。

【お知らせ】「メールマガジン新潮流」(ご登録は無料です。)

チーフ・ストラテジスト広木 隆の<今週の相場展望>とコラム「新潮流」とチーフ・アナリスト大槻 奈那が金融市場でのさまざまな出来事を女性目線で発信する「アナリスト夜話」などを毎週原則月曜日に配信します。メールマガジンのご登録はこちらから

(※)印刷用PDFはこちらよりダウンロードいただけます。

レポートをお読みになったご感想・ご意見をお聞かせください。

過去のレポート


マネックスレポート一覧

当社の口座開設・維持費は無料です。口座開設にあたっては、「契約締結前交付書面」で内容をよくご確認ください。
当社は、本書の内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。当社は本書の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。本書の内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

情報提供に関するご留意事項

本情報は、マネックス証券株式会社(以下「当社」といいます)が信頼できると考える情報源から提供されたものですが、当社はその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。本情報は有価証券やデリバティブ取引等の価値についての判断の基準を示す目的で提供したものではなく、有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。本情報に含まれる過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
本情報は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更または削除されることがございます。
当社は本情報の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。なお、本情報は当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。

通貨の売買に関する重要事項

外貨お預り金には、為替変動リスクがあります。よって、為替相場が変動し円高に推移することにより、外貨の円換算価値が下がり、円ベースでの元本割れが生じるおそれがあります。また当社所定の為替手数料を負担することにより、為替相場に変動がない場合でも、外貨売却時の円換算額が当初の円貨額を下回り、損失を被るおそれがあります。