DeepMacro FXストラテジー

チーフ・ストラテジスト 広木 隆が、米国のリサーチ会社DeepMacro社の通貨モデルに基づき、為替の見通しをお伝えします。

広木 隆が投資戦略の考え方となる礎を執筆しているコラム広木隆の「新潮流」はこちらでお読みいただけます。

広木 隆 プロフィール Twitter(@TakashiHiroki)

DeepMacro FX-1 本格的なリスクオフには至らずドルのショートは縮小 ユーロはショートに転換 円が依然として最大のロング

DeepMacro

FX-1 STRATEGY Current Portfolio as of 11 Jun 2018

「+」の符号はその通貨のロング(買い持ち)を、「-」の符号はショート(売り持ち)を示す

現在のポートフォリオ
(Jun 11)
豪ドル
AUD
ユーロ
EUR
英ポンド
GBP
NZドル
NZD
カナダドル
CAD
スイスフラン
CH
日本円
JPY
ノルウェークローネ
NOK
スェーデンクローナ
SEK
成長要因 +3.2 -11.1 -3.1 -10.7 -2.4 +29.0 +21.3 +3.7 -15.5
キャリー 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
バリュエーション -4.7 -12.1 +13.7 -10.1 -2.0 -18.4 +6.1 +18.4 +14.3
グローバル・リスク 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
ポジション調整 -4.1 +8.5 -0.4 +6.3 -3.7 +3.5 +1.4 -22.2 -2.8
最終ウェイト -5.6 -14.8 +10.2 -14.4 -8.2 +14.0 +28.9 -0.0 -3.9

ネットUSD(米ドル)ウエイト:-6.2

前回のポートフォリオ
(Jun 04)
豪ドル
AUD
ユーロ
EUR
英ポンド
GBP
NZドル
NZD
カナダドル
CAD
スイスフラン
CH
日本円
JPY
ノルウェークローネ
NOK
スェーデンクローナ
SEK
成長要因 +3.2 -10.8 +13.2 -10.4 -2.4 +23.3 +17.9 +2.8 -16.0
キャリー 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
バリュエーション -4.7 -12.0 +13.7 -10.0 -2.1 -18.5 +6.2 +18.5 +14.4
グローバル・リスク -12.9 +21.1 0.0 -14.0 -9.8 +10.6 +23.4 0.0 -8.2
ポジション調整 +6.4 +2.9 -10.8 +18.8 +5.5 -4.2 -20.1 -13.5 +5.8
最終ウェイト -8.0 +1.2 +16.1 -15.6 -8.8 +11.2 +27.3 +7.8 -4.1

ネットUSD(米ドル)ウエイト:-27.2

表の見方について広木が動画(約12分)で解説しています。

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PORTFOLIO OVERVIEW(11 June 2018)

先週は、南欧懸念と通商摩擦を巡る世界的な緊張などからグローバル・リスク・インデックス(GRI)のファクターが点灯し、それが主な要因となってドルは大幅なネット・ショートに転じた。しかしグローバル・マーケットは本格的なリスクオフ・モードには至らず、今週はGRIのシグナルは消えた。このため、ユーロは再びそこそこのショートになり、英ポンドのロングは縮小され、ノルウェー・クローネはニュートラルとなった。これらの動きを反映し、ドルのショートは大幅に小さくなった。ただし円のロングは変わらず。ざっくり言うと、ポートフォリオの約30%が円、15%がスイスフラン、10%が英ポンドである。その裏にユーロとNZそれぞれ約15%のショートがある。ショート・ポジションは残りの通貨のショートと合わせて50%に達しない。円などとのロングの差がネット6%のドルのショートとして表示されている。

今週は中央銀行ウィークだ。我々の予測では、米国の金利はディスカウントになっているフォワード以上に上昇し、ユーロの金利は低下、円金利はほとんど動かないだろう。FX-1のキャリー・ファクターは点灯していないが、これらの金利の動きはユーロに対してドルにポジティブとなると同時に、円を強気で見ているわれわれの見通しにとってはリスクとなる。

DeepMacro

DeepMacro社は、ビッグデータ技術を利用して、自動的かつリアルタイムにグローバルなマクロ経済を観察・分析し、これを基にマーケットの分析を行う米国のリサーチ会社です。詳しくは、こちらをご覧ください。

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルの説明

概要

DeepMacro FX-1 Strategy 通貨モデルは、DeepMacro 社のグローバル・マクロ・システムに基づき、G10通貨についてシステマティックなポートフォリオ戦略を提供するものです。通貨の変動を説明する様々な要因を捉え、DeepMacro 社のリサーチ・システムの膨大なデータを、流動性が高く割安なポートフォリオに変換します。

キーファクター:

成長要因:

強い景気サイクルにある通貨を買い、弱い景気サイクルにある通貨を売ります。この判断は別のモデル体系であるDeepMacro 社の「Growth Factor」に基づきます。「Growth Factor」は主要国のビッグデータを含む経済成長に関するリアルタイム・インディケーターです。

キャリー:

高いキャリーの通貨を買い、低いキャリーの通貨を売ります。しかし、高キャリーは高リスクでもあります。したがって、リスクに見合うだけのキャリーが得られる場合のみ、このファクターによる投資判断を行います。

バリュエーション:

割安な通貨を買い、割高な通貨を売ります。経済理論では、高い生産性の伸び、高い輸出価格、大きな経常黒字の通貨は高くなることが示されています。このモデルのバリュエーション・ファクターはこれらの要因にもとづき割高・割安の判断をおこないます。

グローバル・リスク:

投資家のリスク回避姿勢が強まった時には、いわゆる「セイフ・ヘイブン(安全な寄港地)」通貨を買います。DeepMacro社では金融市場の価格に基づいて市場のリスク選好度を見積もっており、「グローバル・リスク・インディケーター(GRI)」を算出しています。GRIが点灯した場合、モデルは日本円、スイスフラン、米ドルなどへの買いを指示します。

ポジション調整:

モデルは対米ドルで9通貨のポジションを表示します。モデルは各通貨への集中度制限などリスク管理のルールを適用し、最適化を行った結果としてポートフォリオを構築します。

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