敗戦処理

こんばんは。メジャーリーグで本日行われたオールスターゲーム、日本のプロ野球では来週23日（金）、24日（土）の開催。オールスターを前に次のような妄想をしてみました、ぼすみんです。

主人公は万年最下位のプロ野球チームに所属する、リストラ寸前のベテラン投手。長らく二軍暮らしが続いたものの、今期は投手陣に故障者が続出したため、タナボタ式に一軍昇格。

彼に与えられた役回りは「敗戦処理」。チームの負けが決定的となったところで登板、後日のため他のピッチャーをできるだけ多く休ませるのが彼のお仕事。もはや勝ち目のない試合で、戦力として計算できる投手の肩を消耗させるのはもったいない・・・そこで力量自体は平凡ながら、連投OKのタフネスぶりを評価された主人公が敗戦処理を務めることになったのです。記録的なペースで黒星を重ねていく弱小チームの中で、これまた記録的なペースで登板、黙々と投げ続ける主人公。

負け試合でもいっさい手を抜かずに投げる主人公の真摯な姿勢の賜物か？はたまた相手チームが大量リードをいいことに主力を休ませ、ガンガン控え選手を起用してくるからか？主人公は好投を続けます。連戦連敗、恒常的な投壊状態にあるチームの中、相手打線をしっかり抑えられるピッチャーはめちゃくちゃ貴重。こうなったら主人公を先発に使った方がいいんじゃないの？・・・しかし、思わぬところに落とし穴が潜んでいるのが人生です。

「そろそろ敗戦処理以外、できれば先発とかでチームの勝ちに貢献したいね」記者にポツリと漏らしたこの一言が、スポーツ紙ではなぜか
「敗戦処理なんてやってられるか！俺を先発起用しないベンチはアホ」
と思いっきり内容を歪められて報じられ、球団はこれを首脳陣批判と判断。主人公は懲罰として、これまで以上に長いイニングの敗戦処理を務めさせられてしまいます。もはや1日2～3イニング投げるのはザラ、さらに長い回の登板も。
不遇をかこつ主人公でしたが、災い転じて福となす。「敗戦処理日本一」のニックネームがすっかり定着した彼はメディア露出が激増、馬車馬のように酷使されまくる姿が一部サラリーマン層の共感と同情を呼び、なんとも形容しがたい摩訶不思議なカルト人気発生 → 疲労回復のドリンク剤CMに起用されて知名度急上昇 → ついにはオールスターゲームのファン投票でダントツ1位に！
0勝0敗0セーブ、ついでにホールドもゼロの投手がオールスターに選出されるのは極めて異例ですが、主人公は全国労働者の「希望の星」なので、出場資格は十分です。オールスターの晴れ舞台、対峙する打者はいずれもキラ星のようなスーパースター。「敗戦処理日本一」の誇りを胸に秘め、いざ夢のマウンドへ！

・・・超一流選手ばかりが集まるオールスターで、たまにはこんな話があったらいいな、なんて思って書いてみました。えっ！？リアル世界はもっと凄くて、そのシーズンに1度も登板してないピッチャーがファン投票1位になったことがあるって？（2003年 中日・川崎）

（追伸）
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http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/guest/G600/trt/selectfund.htm