お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)
<マネー管理のための4つの口座> 4つめは殖やす口座(3)
○<リスク>口座に、外国株をプラスしよう
殖やす口座は、財形貯蓄やMMFなどの<安全>口座と、投資商品を買う<リスク>口座の2種類からなる。
<リスク>口座の柱は「日本株」だ。日本株なら、リアルタイムの情報がたっぷりある。時間と手間をかければ、誰でも「コレだ!」と思う投資信託や、個別銘柄を選ぶことができる。途中で銘柄を替えたり、売ったりする判断も自分でできる(これは大切)。
しかし、日本株だけでは弱い。
どんなに慎重に銘柄を選んで、組み合わせても、日本の株式相場全体がずるずると下がっていくときに、プラスの成績をつけるのは不可能だ。
日本株が下がり続けるときに支えてくれる、つまり、日本の株式相場とちがう動きをする投資商品を組み合わせたい。
日本株と違う動きをする商品には「外国株式」「外国債券」「外貨建短期商品(MMF)」「不動産(REIT)」などがある。
イチオシは外国株だ。
日本の株が安くなるのは、日本の経済が弱くなっているということだ。 日本経済が弱くなるときは、為替は「円安」に動きやすい(いちがいには言えないが)。
円安とは「外貨高」だから、外貨建ての商品は(円換算では)値上がりする。 つまり、外貨建ての商品を持っていれば、日本株の値下がりをカバーしてくれることが期待できる。
ただ「外貨建てなら何でもいい」とは言えない。今はアメリカやヨーロッパも金利が低い。外貨ものと円もの金利差が小さい「外貨預金」や「外貨MMF」は、わずかな円高ですぐに元本割れしてしまう(円換算で)。
日本株安には備えたいが、円高にすごく弱い商品では、うれしくない。
日本株安・円安をカバーしてくれ、円高にも抵抗力があるものがほしい。それが、外国株、ついで外国債券だ。
10%の円高でも、外国株が10%以上値上がりしていれば、採算はプラスだ。 10%の円高でも、利回り 4%の外国債券ならマイナスは 6%ですむし、 3年持っていれば採算はプラスだ(これが1〜2%では苦しい)。
というわけで、<リスク口座>には、ぜひ外国株を加えたい。
○外国株を「インデックス型」投資信託で
外国株のつらさは、情報量が圧倒的に少ないことだ。
英語が堪能な人が、インターネットを駆使していろいろな情報を集めても、その国で生活していないと、入ってくる情報は限られる。情報って活字にならないものも多いしね。ましてや、英語やその国の言葉ができないと、お手上げだ。
というわけで、外国株を買うとき、個別銘柄を選ぶのはむずかしい。
専門家(または市場)に運用を委ねる「株式投資信託」がおすすめだ。できれば、相場全体に投資する「インデックス型」がいい。テーマを絞った「アクティブ型」は、よいときと悪いとき、あたったときと外れたときの差が大きいからだ。
次回は、この「インデックス型」を含めた外国株投資信託について、もう少し詳しく見てみよう。
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