お金の基本(1)~お金のことにかまけすぎるな~

お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)

お金の基本(1)~お金のことにかまけすぎるな~

■お金も時間もコントロールが大切

 新年明けましておめでとうございます。株式相場は波乱の幕開けとなりましたが、皆さんのお財布お元気ですか?

 このコーナーの連載も今年で7年目。これまでさまざまなテーマを扱ってきたが、ここでもう一度基本にもどりたいと思う。

 ファイナンシャルプランナーとして「お金のことを真剣に考えなさい」「夢を実現するため1%でも高い利回りを目指しましょう」とずっと(20年以上)話してきた。それはもちろん正しい。

 しかしお金のことばかり考えて、それに時間をとられすぎるのは考えもの。投資や運用は人生を豊かにするための手段なのに、人生を楽しむべき「時間」を、投資や運用のために喰われてしまうのは本末転倒だ。
 お金のコントロールと時間のコントロール、この両方ができて初めて人生を豊かにすることができる。大切なのはメリハリ。時間をかけすぎないことだ。
■お金のことにかける時間を決める

 時間をかけすぎないために、自分なりのスケジュールをつくろう。タイミングや時間、投資スタイルは人によってそれぞれだ。

 毎日、相場や残高をチェックする人。週に1回の人。月に1回程度の人。年に1〜2回という人もいるかもしれない。自分スタイルを見つけたい。
 たとえば、毎日15分相場の動きと残高をチェックして、ニュースレターを読む。月に1度30分かけて総括をする。3ヶ月ごとに1時間かけて戦略を見直しリバランスをするという具合だ。年に一度はライフプランと照らし合わせてマネープランを見直したい。
 相場が予想外に大きく動いたときや、予定外の支出や収入があったときは、もちろんこれにプラスして時間をとっていい。

 運用の勉強のために雑誌や単行本を読むのも、お金以外のジャンルの勉強、情報収集を妨げないように時間配分を決めたい。お金の本ばかり読んでたら、本当につまらない人間になってしまう。

 タイミングや時間を決めるのは、ずるずると時間を費やしてしまうのを避けるため。運用って面白くて、いくら時間を費やしても足りないくらいだ。そうならないため、ちょっと試行錯誤して自分にぴったりの方法やタイミングをみつけよう。

■オフをつくる

 今やパソコンやケータイ電話で、24時間どこにいても資産残高や相場をチェックでき、さまざまな情報収集ができる。自宅はもちろん、喫茶店でもレストランでもリゾートでも。

 しかし、友達と一緒なのに相場をチェックしたり、デートの最中に注文を出したり、家族旅行先で投資の情報収集をするというのはひんしゅくもの。大切な時間のクオリティ、満足度をぐんと下げることになってしまう。これが原因で、友達から敬遠されたり、恋人との仲が壊れたり、家族との関係が冷めてしまうことだって考えられる。そんなのはつまらない。

 「運用が職業」でないなら、アフターファイブや週末、休暇のときは、頭の投資スイッチをオフにできるようにしておくことが大切だ。そのためにも、分散投資などの手法を使った危機管理(リスクコントロール)は欠かせない。
 自分の「マネータイム」を決めてコントロールする。そしてそれ以外の時間の質を高める。これをぜひ、今年の目標のひとつに加えてください。

中村芳子
ファイナンシャル・プランナー/アルファ アンド アソシエイツ代表
http://www.al-pha.com/fp/

※本コラムは筆者の個人的意見をまとめたものであり、マネックス証券の意見 ではありません。

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