シブサワ・アンド・カンパニー渋澤健が綴る「オルタナティブ投資」の世界。「オルタナティブ投資」が目指す絶対的収益の根源とは?(現在は更新しておりません)
先日、長期投資について考える某座談会で講師は胸を張ってこう言いました。「私は36年前に買った投資信託をまだ売らずに持っています。それが今ではいくらになったと思います?? 5.5倍ですよ。」会議室のところどころから驚きのため息が漏れました。
投資信託という金融商品が日本国内で開発された当時から今日までずっと持ち続けていらっしゃったことはあっぱれです。それも最近お流行の「毎月分配型」というまやかしではなく、お金が本当の意味で働いてくれる複利を重視したトータル・リターンという概念に忠実であったということも正当な投資の考えです。
ただ、この5.5倍という数字。これは大きいのか?小さいのか?
因みに同氏によると同じ期間では日経平均225は6.7倍になったようです。
ん?
36年間の収益を年率化してみるとこの投資信託は4.8%で回ったことになります。そして日経225は5.4%。
仮に投資信託報酬が1%であったとしたら、この投資信託は手数料分は市場と比べて稼いでいないことになりますね。う〜ん。。。あんまりうれしくないはずですよね。
一方、ある米国人たち。ヘッジファンドのファンド・オフ・ファンズを運営している私のビジネス・パートナーです。彼らはヘッジファンドに30年間ほど自分のお金を投資している、いわゆる富豪です。ヘッジファンドの大御所のジュリアン・ロバートソンやマイケル・スタインハートがまだ駆け出しのころにお金を託した幸運の持ち主です。何故なら、このような大御所らは30年間ぐらい、年率で20%半ばの実績を残していた大物たちだからです。
はて、仮に先ほどの投資信託と同じ36年間という長期期間をこのような高リターンで運用できたら、当時の100万円がいくらになっていたでしょう。。。
25%年率で36年間もヘッジファンドに投資できたと仮定し、、、ちょっと電卓を叩いてみたら、、、その100万円は、、、なんと30億円になります!!
複利と高リターンを長期投資とミックスするとこのように目が飛び出す効果があります。ヘッジファンド投資は高リターンの短期的運用手法(要するに投機)と思っていた人たち、いかがでしょうか。今までの固定概念を考え直しても良いかなぁと思う金額になりますね。
もちろん、過去のようにヘッジファンドがまだニッチ運用であった頃と比べると、現在はかなり成熟した産業です。今後はこのような高リターンを期待してはダメ。
ただ、年率4.8%のリターンでも36年間、複利で長期運用すれば100万円が550万円になる。ちょっと試しに又、電卓を叩いてみましょう。どのようなワクワクする金額になってくれるのか
100万円を36年間、複利で運用した場合:
・ 年率20%で7億円
・ 15%で1億5千万円
・ 10%で3千万円
やっぱり、ヘッジファンドなど絶対的収益を複利の長期投資によってお金に「働いてもらう」ことは強力な友になりますね。
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