第416回 どうすればいいの?子供の教育資金

今知りたい!投資の悩みやお金に関する質問に資産運用の熟練講師がお応えします。

第416回 どうすればいいの?子供の教育資金

<質問>

30代主婦です。子供の教育資金が不安です。資産運用したほうが良いとは思うのですが、難しそうで何から手を付ければいいかわかりません。

<回答>

日銀がインフレ目標を掲げてもなかなかその達成ができず、インフレの実感はないと言われて久しいですが、教育にかかるお金は年々増え続けています。例えば、大学の費用。大学では授業料以外にも様々な費用が発生しますが、授業料だけを見ても年々増え続けています。「国公私立大学の授業料等の推移」などで検索すれば大学の授業料平均の推移が見られます。文部科学省によれば、私立大学の平均授業料は30年前は451,722円だったのが、20年前は708,847円、10年前には817,952円になり、平成26年度は864,384円まで上がってきています。ふと興味があって、卒業してから20年ほど経つ私の母校の学費を調べてみてびっくりしました。なんと1.5倍になっていました。文系でも学費は100万円を超え、理系では160万円を超えていました。これは1年間の学費だけなので、教科書代等も含めると更に増え、親元を離れて大学に行く場合の仕送りも含めたら相当な額の出費になります。これだけの出費が子供の数だけかかり、2人、3人分ともなれば年間の出費額はものすごいことになります。また、私の友人のお子さんは現在アメリカの大学に通っているのですが、年間の学費はなんと5万ドルだそうです。1ドルが80円なら400万円ですが、1ドルが120円だと600万円になります。それ以外に生活費もかかります。

あえて、これを最初に申し上げているのは、難しそうだからという理由で避けて通れるような道ではないからです。資産運用はやったほうがいいことではなくて、必要なこと、だと思います。私も5歳の子供を持つ父親ですが、子供の教育資金を用意するために必死です。他の親御さんからもよく聞かれますが、学資保険には一切入っていません。学資保険に入るくらいなら投資信託で運用すべきだと思います。

まずは資産運用を始めるために必要な最低限の知識を身につけましょう。勉強せずに楽をしようとすれば、騙されやすくなります。騙されないようにするためにも知識が必要です。まずは投資のための基本的な知識を身につけましょう。子供が一生懸命に勉強して希望する大学に合格したときに、その費用を出してあげられるようにするために、と思って、難しくても、面倒くさくても、勉強しましょう。全く知識がなくて、読む本を選ぶことすら難しいということであれば、とりあえず拙著を紹介させていただきます。別に図書館で借りて読んでいただいてもかまいませんし、もちろん他の本でも構いませんが、この本は私の子供が大きくなる前に私に万一のことがあった場合、金融知識のない妻と子供がお金と投資についての基本的な知識を学ぶ1歩目の本として用意したものなので、一冊目の本としてはおすすめできると思います。

外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話(外部サイトへ遷移します)

コラム執筆:ジョン太郎

金融業界の様々な分野で経験を積んできた現役金融マン。投資・運用・金融・経済など、お金にまつわるトピックをわかりやすく解説しているブログ「ジョン太郎とヴィヴィ子のお金の話」は人気を博し、各種のサイトで紹介されている。著書に「外資系金融マンがわが子に教えたい「お金」と「投資」の本当の話」、「ど素人がはじめる投資信託の本」、「ど素人が読める決算書の本」がある。

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