マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
投資成果の9割程度は資産配分(アセットアロケーション)で決まるとも言われますが、それは、あくまで同じ期間に同じ金額で投資した場合の話です。もし、投資タイミングや金額を調整できるとしたら、それはアセットアロケーションと同様、投資成果に大きな影響を与える要素となります。弊社のファンドを例に挙げても、同じファンドに関して、素晴らしいファンドと言ってくださる方もいれば、ひどいファンドだったと言われてしまうこともあります。これは、ファンド自体の問題というより、投資タイミングの問題であることが多いように思います。
ある投資対象資産に対する相場見通しに自信があるようなケースは、手持ちの現預金などからまとまった資金を投資に向けることができます。これを一括投資と呼ぶことにしましょう。一方で、月々1万円など一定の金額を積み立てて行くような方法を積立投資と呼びます。若年層の給与所得者が、給与収入の一部を投資に回すようなケースは積立投資が中心になると思いますが、ある程度まとまった投資資金を持っている投資家であっても、積立投資は有効な投資手法と言えます。なお、定額の積立投資は、米ドルなどへの外貨投資において、円貨を一定金額ずつ投資していくと、円高時には米ドルを多く購入でき、円安時には米ドルを少なく購入することになるという特徴から、「ドルコスト平均法」と呼ばれることもあります。
一括投資と積立投資について、具体例で見ていきましょう。基準価額が10,000円でスタートし、1年後に9,000円、2年後に8,000円、3年後に7,000円、4年後に8,000円、5年後に9,000円になったとしましょう。一括投資で基準価額10,000円の時に購入すると、5年後はなおもマイナスになっています。しかし、1年に一度ずつ5回に分けて購入すると、基準価額が低いときに多くの口数を購入できることで、5年後に基準価額が9,000円に戻しただけで損益がプラスになります。つまり、下落をしたときにこそ、積立投資は効果を発揮するということです。相場が上下に変動する影響を受ける投資商品においては、積立投資はリスクを抑制する効果があるのです。
すでに説明したように、まとまった資金を持っていない資産形成層だけでなく、まとまった退職金などを手にしたシニア層にとっても積立投資は有効な投資手法と考えられます。長く積立投資を続けていくと、株価が急落した場合などに、投資金額を増やしたいと思える場面も出てくるようになると思います。そういった場合には、一括投資に完全に移行するのではなく、積立投資と一括投資を併用してみるといいのではないでしょうか。月々1万円の積立投資とは別に、月々5,000円を値下がり時の一括投資のために残しておいて、それを一括投資に活用するようなイメージです。あくまで一例にすぎませんが、積立投資と一括投資の特徴を理解し、自分に合った資産形成の方法を見つけることが投資を継続する秘訣といえます。
コラム執筆:ドイチェ・アセット・マネジメント 資産運用研究所長 藤原延介
2018年1月から始まった新たな非課税制度「つみたてNISA」。この好機をいかして「長期・積立・分散」を実現するための、決して色あせない投資信託活用術をご紹介します。
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