第8回 RSIの見方と売買判断について 【福永博之の今さら聞けない株価の勢い分析講座】

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第8回 RSIの見方と売買判断について 【福永博之の今さら聞けない株価の勢い分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。ここまでRSIについてお話ししてきましたが、今回はRSIの見方と売買判断についてです。
前回お話ししましたように、RSIは買われ過ぎや売られ過ぎを客観的に判断しようと考えたところから作られました。その考え方は一定期間の変動幅の中で上昇した値幅の割合を求め、買われ過ぎか売られ過ぎかを判断しようとするものでした。
そこで、実際のRSIチャートを見ながら具体的な見方と売買判断についてお話ししたいと思います。 

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上記のチャートは上段がローソク足で、中段がRSI、下段が売買高となっています。そこでご覧いただきたいのが、RSIの水準と高値の関係です。上段のように株価が高値をつけて反転しているところでは、RSIも高い水準から反落しています。
また、その水準をみますと、70%ラインを超えたところでピークアウトして低下しているのがわかります。

このようにRSIは70%を超えると買われ過ぎと判断され、株価の一時的な高値や反落が近付いていることを知らせてくれるのです。
一方、株価が下落から反転しているケースを見ますと、上記のようにRSIのシグナルでは、30%ラインを下回ったところから反発しているのがわかります。このようにRSIは70%以上を買われ過ぎ、30%以下を売られ過ぎと判断して、売買タイミングを計っていくものなのです。

また、株価が高値や安値をつける直前にRSIが反転するのも、先行指標として利用する価値があるポイントと言えるのではないでしょうか。
ただ、実際の売買で活用するためには注意点もあります。私が開発した上記のアイチャートでは、RSIが70%以上でピークアウトしたところで反転するよう、注意喚起シグナル(特許取得済)が表示されるようになっていますので、反転のサインがわかりやすいのですが、一般的なRSIチャートを使う場合、目視で確認する必要があるため、RSIの動向を細かくチェックする必要があると言えます。

また、70%を超えたらすぐに売るとか、30%を下回ったらすぐに買うというふうに判断をしてしまいますと、売買タイミングが早過ぎることもあり注意が必要です。
さらに上記のチャートで株価が反発している箇所を青い○で2ヵ所示しましたが、この2ヵ所では、RSIが30%まで届かずに反発しているのがわかります。
このケースのようにRSIが30%まで下がらないときは、上昇トレンドがはっきり出ていると考えられることから、移動平均線と併用して売買タイミングを計るようにする必要があるのです。

たとえば、RSIが30%以下に下がらなくても、25日や75日の移動平均線が上向きの場合、株価が5日移動平均線を上抜くと同時に、下降している5日移動平均線が上昇に転じたところで買い注文を入れるなどの対処法が考えられます。
いかがだったでしょうか。今回紹介した見方と売買判断は、初級者向けと言えますが、次回は売買判断についてもう少し詳しくお話ししたいと思いますのでお楽しみに。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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