マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。いよいよ今回、RSIの最終回となります。
前回は初心者向けの売買判断についてでしたが、今回はよりトレードを多く行う人向けのお話しになります。RSIは買われすぎや売られすぎから売買判断を行いますが、その水準は、一般的に、70%以上が買われすぎ、30%以下が売られすぎとされていました。売買のタイミングを考えると、頻繁に70%や30%に届くわけではありませんから、どちらかと言うとスイングトレードを行う人向けの売買タイミングと考えられます。
もちろん、分足にしてみれば、デイトレードに活用することもできますが、ここでは、同じチャートを使って時間軸を変えずに売買タイミングを増やす考え方をお話ししたいと思います。以下のチャートをご覧ください。
こちらは、RSIの50%ラインと、それを上抜いたり、下抜いたりするところに○印を付けました。ここでのポイントは、RSIの50%ラインが何を意味しているのか、また、50%ラインを上抜くとどうなるのか、あるいは下抜くとどうなることを意味しているのかということです。
たとえば、RSIの50%ラインの意味を考えますと、計算式を思い出していただければわかりますが、50%ラインは上昇した値幅と下落した値幅が同じであることを表しています。
一方で、50%ラインを上回ってくるということは、値上がり幅の割合が、値下がり幅の割合を上回っていることを示していることになります。そのため、モメンタムとして考えた場合、値上がりの勢いが増していると考えられるのです。したがって、50%を上回ったら買いシグナルと判断するわけです。
また、逆に50%を下回ってくると、値下がりの割合が増していることになりますから、売りシグナルと判断し、売りどきの判断に活用することができるのです。
つづいて具体的な使い方ですが、スイングトレードよりも短い期間で売買を考えたい人は、50%ラインを目印に売買を考えると、ここに示したように売買回数が増え、短期間での売買が可能となります。
さらに、70%ラインで、売りそびれた場合の利益確定ラインやロスカットラインに使うこともできますし、逆に30%で、買いそびれた人が買いのタイミングに使ったり、信用取引の売り建てのロスカットに使ったりすることもできます。
このように70%や30%以外に50%ラインに着目すると、いろいろな売買タイミングを計ることができると同時に、戦略的にも使えるようになるのではないかと思います。
ただし、RSIも万能ではありません。いくつか○印のところにありますが、50%ラインを上回ってもそのまま上昇しないこともありますし、逆に50%ラインを割込んでも下げない場合があります。
そのため、RSIを使うときは、トレンドも判断材料に加えて判断すると、より失敗が少なくなると思われますので、一緒に見て判断するようにしてください。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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