第42回 運用会社さん、国内市場にこんなETFを! 【ETF解体新書】

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第42回 運用会社さん、国内市場にこんなETFを! 【ETF解体新書】

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。筆者はインデックス投資アドバイザーである前に、ETFに投資を行う一投資家でもあります。2001年に国内最初のETFが登場してから、ETFのラインナップは年々拡充されてきましたが、それでも包括的な品揃え(レパートリー)という点では、「まだまだ発展途上」です。筆者個人の「こんなETFが国内市場に欲しい!」という要望をまとめてみました。
債券ETF)
・日本国債ETF これは「アセットクラス」の観点から云って必須と考えます。国内債券ETFというカテゴリーは、投資家にとってローリスク・ローリターンの投資対象であり、多くの潜在ニーズ層にアピールすることが可能です。少なくとも、以下の3つの国債ETFを要望します。短期国債ETF(残存期間が12ヶ月未満の国債ETF)。中期国債ETF(2-5年)(残存期間が2~5年の国債ETF)。長期国債ETF(10年超)(残存期間が10年超の国債ETF)。
・日本社債ETF 国内債券投資の中で若干高いリターンを望む投資家向け。単独の社債に投資を行う際の信用リスクを軽減させることが可能です(満期の心配をする必要もありません)。
・日本地方債ETF 米国では多種多様な地方債ETFがあり人気を博しています。
株式ETF)
・日本バリュー株ETF・グロース株ETF TOPIX(東証株価指数)ではすでに複数の「スタイル指数」が存在します。日本バリュー株、日本グロース株に対応したETFを要望します。また、TOPIXを「大型株」と「小型株」に分け、それぞれでグロース株、バリュー株ETFを組成することも可能でしょう。
・アジア株ETF 具体的には「MSCIエマージングマーケットアジア指数」との連動を目指すETFを希望します。指数の構成国は、中国、韓国、台湾、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイの8ヵ国です。
・ASEAN株式ETF ASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟する国々の株式を網羅するETFには底堅いニーズがあると思われます。
・G20ETF G20首脳会合のメンバーである主要20ヶ国・地域の株式を網羅するETFです。
・OECDETF 経済協力開発機構の加盟国34ヵ国の株式からなるETFです。
・グローバルセクター株式ETF 「i シェアーズグローバルセクターETF」のような、世界株式を業種別で区分けしたセクター株式ETFを希望します。

通貨ETF)
通貨への投資というと外貨預金、FXが思い浮かびますが、USドルETFやユーロETFにも一定のニーズがあると思われます。また、レバレッジ・インバース型の通貨ETFを組成することで、FXに代わる潜在ニーズを掘り起こすことができるでしょう。何より既存の証券口座で外貨管理が出来るメリットは大きいです。

REIT ETF)
・先進国REITETF 日本以外の先進国のREITを網羅するETFです。
ヘッジ型ETF)
ヘッジファンドの投資戦略であるロング・ショート、グローバルマクロ、マネージド・フューチャーズなどを実践する「IQ Hedge Multi-Strategy Tracker ETF」などのETFが米国ではすでに上場しています。絶対収益を求める投資家にニーズがあると思われます。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表  http://www.sinyo-fp.com/

2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

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