マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回はフォーメーション分析から見た売り時についてです。フォーメーション分析から見た売り時で、まず考えなければならないのは、株価がフォーメーションの中で推移しているときと、株価がフォーメーションをブレイクしたときの対応が異なるという点です。
そこで、まずは株価がフォーメーションの中にあるときから考えてみましょう。例は、前回解説に使った日本製粉です。
このチャートは下値切り上げ型の三角もちあいですが、フォーメーション分析から売り時のタイミングを逃さないようにするためには、三角もち合いがどのように推移するかをあらかじめイメージしておくことが重要です。
たとえば、上記のチャートのように、13年6月に430円と言う安値をつけたあと、続いて7月に高値539円をつけ、安値と高値の大きな範囲が決まると、そのあとは、この539円に水平線を引いて、この値に近付いたり、超えられなくて反落したりしたところを「売る」というふうに判断するのです。
ところでこのような三角もち合いですが、一般的に高値をブレイクするかどうかの判断が難しいという人がいると思いますが、ブレイクするかどうか、誰でも見分けがつく判断材料となるポイントがあります。それは売買高の増加です。
ここでのように、ブレイクポイントを抜くかどうかの判断が難しいところでは、売買高が増えないとき、レジスタンスラインを抜けられずに反落したり、抜けても終値では押し返されたりすることが多く、売りのタイミングかどうかの判断材料にすることができるのです。
チャートの右端部分のブレイクしたところでは、売買高が一気に膨らんでいるのが分かります。したがって、もし同様なケースで株を保有していたら、売買高が増加したところでは「売ってはいけない」ことになるのがお分かりいただけるのではないでしょうか。
一般的に株の売買で失敗するパターンで最も多く聞くのが、自分が売ったら株価が上昇してしまったというケースです。
これは、何度か抵抗線に近づいたものの、上抜けなかったことから、今回もレジスタンスラインを上抜くのは難しいだろうと判断してしまい、売買高の増加を見過ごして、これから上昇しようとする手前のところで売ってしまうというものです。
このようにレジスタンスラインに近づいたり、ブレイクしそうになったりした時、売買高が増加している時は少し様子を見て、売るようにすると利益幅がもう少し取れるようになるのではないかと思われます。逆にレジスタンスラインに近づいて、売買高が増えないようなら、欲を出さずに一旦利益を確保するというようにすれば、売りそびれもなくなるのではないでしょうか。
次回は売り時についてお話したいと思います。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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