第16回 フォーメーション分析その13 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第16回 フォーメーション分析その13 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回はラウンドボトムフォーメーションについてお話ししましたが、今回も引き続きラウンドボトムフォーメーションについてお話したいと思います。
前回の内容を読んでいないという方は一度お読みいただくとして、今回のラウンドボトムフォーメーションは期間が異なる月足チャートで説明したいと思います。
それでは実際のチャートを見てみましょう。



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これはサンケン電気の月足チャートです。ローソク足チャートの形を見ると、料理に使うボールの底のような形になっているのが分かります。ただ、前回の日本マイクロニクスのラウンドボトムとは少し形が異なるように見えます。
なぜなら、前回のチャートはボトムを形成するときに比較的なめらかなかたちを形成していたのに対して、サンケン電気のボトムは、その特徴となるボールの底のようなかたちがジグザグと小刻みに上下に変動しながら底打ちをしていることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

このように同じラウンドボトムに分類されても、細かな値動きを見ると、なめらかな底打ちの形になっていないところがポイントと言えます。
また、チャートの中央につけた点線の赤い丸をご覧いただくとわかりますが、反発しようとしたところで60ヵ月移動平均線に押し返され、その後の底入れまで2年近くかかっています。

そして本格的な底入れとなったのは、二つ目の赤い丸をつけたところのように、60ヵ月移動平均線が下向きから横ばいに転じたあと、株価が全ての移動平均線を上回りゴールデンクロスしたところから本格的な上昇トレンド入りとなっているのです。

このように月足のラウンドボトムを形成する過程では、60ヵ月などの超長期の移動平均線が下向きから横ばいに変化したり上回ったりするまでは、底入れしたように見えても、下向きの60ヵ月移動平均線に押し返され反落するケースがあり注意が必要なのです。

特にこうした超長期の移動平均線を確認せずに反発したところで買ったあと、株価が下落してしまい、我慢できずに売ってしまったところが底値ということはよくあることですので、日足の底入れのフォーメーションと月足の底入れのフォーメーションの両方を確認することと、同じかたちに分類されるもののボトム形成時にジグザグに上下動するケースがあること。そして本格的な上昇トレンド入りを確認するためには、超長期の移動平均線が下向きから横ばいに変化したあと上抜くケースがダマシの少ないフォーメーションだということを頭に入れ、高値掴みや安値で売ってしまうことがないようにしたいところです。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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