マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についてお話します。前回はコモンギャップからエグゾーションギャップまでを一つのセットとしてお話ししましたが、前回の説明だけではランナウェイギャップとエグゾーションギャップの区別が難しいと思われた方がいるのではないかと思われます。
そこで、あるものに注目してみることにしました。それは売買高です。では再びチャートをご覧いただきましょう。
上記のチャートで窓と売買高の関係を見ると、特徴的なものが見えてきます。たとえば、コモンギャップが発生した時の売買高を見てみましょう。このときの売買高は前営業日よりも若干増加したものの大きく増えていないことが分かります。
続いてブレイクアウェイギャップを見るとどうでしょう。直近のブレイクポイント上回る必要があるため、コモンギャップよりも売り物を吸収した分だけ売買高が大幅に増加していることが分かります。
そのため、取引時間中でも買い意欲の強さが確認できることになり、翌日以降も上昇が続きそうだと判断できると同時に、当日の取引終了にかけて値上がりするところを買うといった判断もできることになります。
続いてランナウェイギャップの売買高はどうでしょう?このときランナウェイギャップは2つ発生していますが、最初のランナウェイギャップは、ブレイクアウェイギャップが発生した時の売買高より減少しているのが分かります。ただ、コモンギャップを形成した時よりも売買高は多いままで推移しており、高水準を保っていると言えそうです。
さらに2つ目のランナウェイギャップの売買高ですが、これまであけたコモンギャップ、ブレイクアウェイギャップ、一つ目のランナウェイギャップのどの売買高よりも多くなっているのが分かります。
そしてエグゾーションギャップですが、この日の売買高がどの窓の売買高よりも多いと同時に、陰線を形成して売り圧力が強くなっていると判断でき、買いエネルギーが消耗してしまっているという結論がえられるわけです。
このようにランナウェイギャップとエグゾーションギャップの違いは、売買高が最も多くなると同時に陰線を形成すること、と判断することができるのです。
ソフトバンクのように、商いが増加しながら窓をあけて上昇するケースでの売り時は難しいものですが、窓の特徴と売買高をセットで考えれば、うまく対処できるようになるのではないかと思われますので、是非参考にしてみてください。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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