第76回 窓について その53 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第76回 窓について その53 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回は、前回の続きとなります。前回は、「信越化学の週足は、9月7日の時点では絶妙のところで下げ止まっているように思われます。さて、その絶妙なところとは、いったいいつのことを指すのでしょうか。また、ここで下げ止まることができなかった場合、次はどの価格まで下落することが考えられるのでしょうか」というのが問題でしたが、みなさん、考えていただけましたか?
それでは実際のチャートで確認してみましょう。

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窓をあけて下落したとき、短い期間しか表示できない日足チャートだけを見ていた場合、下げ止まりの目途となるポイントを見逃してしまうかもしれませんが、週足で上記のように表示することができれば、見逃すことなく見つけることができると思いますが、みなさんはいつのどの価格かわかりましたか?

答えは、2014年7月11日安値の6,013円でした。先週の安値が6,059円でしたので、46円違いで下げ止まったことになります。ひょっとすると、もう少し近い値を期待した人がいたかもしれませんが、今回のように下げ止まりの目途となる価格の手前で止まったり、あるいはオーバーシュートして割り込んだりすることは、さかのぼった期間が長い場合にはよくあることなのです。

したがって、仮に下げ止まりの目途となる価格の手前で下げ止まってしまった場合、買いたいと思って指値注文を出しても買えないことになってしまい、悔しい思いをすることも考えられますので、買い注文の出し方には注意が必要です。

一方、保有している投資家にとっては、予想よりも高い価格で下げ止まってくれたことから、ホッとすることになりそうですね。

ただ、今週に入ってからの動きを見ますと、上昇して始まりましたが上値が重く、陰線を形成してスタートしていますので今後の動向が注目されます。

そこで、もう一つの質問が生きてくることになります。それは、さらに下落が続いた場合の次の下げ止まりの目途についてです。

これも、過去に株価が下げ止まったところを参考にした場合、2014年4月28日の週の5,816円や、さらに少しさかのぼって同月7日の週の5,752円などが下げ止まりの目途になるのではないかと思われます。

このように、過去の下げ止まった価格が何らかの意味を持ち、下げ止まりの目途となっていることを頭に入れ、安値で買いたいときの指値に活用したり、保有している人は底値で売ってしまったりしないよう、しっかりと見極められるようになってください。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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