第84回「10月20日に上場する4つのETF」 ETF解体新書

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第84回「10月20日に上場する4つのETF」 ETF解体新書

こんにちは。晋陽FPオフィス代表のカン・チュンドです。i シェアーズのブランド名で知られるブラックロック・ジャパンが、10月20日(火)に4本のETFを国内市場に上場させる予定です。以下、その詳細です(カッコ内は銘柄コード)。

(1475)「i シェアーズ TOPIX ETF」

(1476)「i シェアーズ Jリート ETF」

(1477)「i シェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF」

(1478)「i シェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF」

まず、TOPIX ETFから見ていきましょう。これまでTOPIXでは、以下に挙げる2本がもっとも信託報酬が低いETFでした。それは、(1348)「MAXISトピックス上場投信」と、(1473)「DIAM ETFトピックス」です。いずれも信託報酬は年0.078%(税抜)です。
しかし、「i シェアーズ TOPIX ETF」は信託報酬がさらに下がり、年0.06%となっています。しかも当該ETFは2016年8月9日まで信託報酬をさらにダウンさせ、年0.025%にするとのこと(これは「初期キャンペーン」のようなものなのでしょうか)。
同じく「i シェアーズ Jリート ETF」も、Jリートという投資対象ではもっとも信託報酬が低く年0.16%となっています。

続いて、「i シェアーズ MSCI 日本株最小分散 ETF」です。当該ETFは 「MSCI 日本株最小分散指数」との連動を目指します。この指数は英語で示したほうがその本質が分かりやすいでしょう。英語では「MSCI Japan Minimum Volatility Index」となります。ミニマムボラティリティ、つまり、価格変動を抑えることに主眼を置いた指数です。当該指数は、業種や銘柄間の相関を考慮し、銘柄の組み合わせ、組入れ比率を調整することでポートフォリオの価格変動リスクを抑えることに努めています。同指数の構成銘柄は155社からなり、JR西日本、NTTドコモ、田辺三菱製薬、大塚ホールディングス、ANAホールディングス、KDDI、アステラス製薬などが上位組み入れ企業となっています(8月31日現在)。

最後に「i シェアーズ MSCI ジャパン高配当利回りETF」です。当該ETFは「MSCI ジャパン高配当利回り指数」との連動を目指します。同指数は、MSCIジャパン指数から不動産投信(J-REIT)を除外した銘柄をユニバースとします。そこから配当の継続性や財務体質などを考慮し、MSCIジャパン指数の配当利回りの130%超の利回りを有する銘柄のみを抽出しています。当該ETFの分配金は年2回の予定です(ちなみに、1477、1478ともに信託報酬は年0.19%です)。今回のブラックロック・ジャパンによる新規設定が、ETFの更なるコスト低下につながることを期待します。

コラム執筆:カン・チュンド

晋陽FPオフィス代表  http://www.sinyo-fp.com/

2000年にFP事務所を開業以来、資産運用に特化したセミナー、コンサルティング業務を手がける。

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