マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。少し間があいてしまいましたが、前回は、窓をあけて下落したときの下げ止まりの目途を、過去の下げ止まったところから探すというものでした。
続いて今回は、週足の窓をあけて下落したときの下げ止まりの目途を、過去の下げ止まったところではなく、安値と高値の値幅の水準から導き出そうというものです。
ここで問題になるのが、以前にもお話ししたことがあると思いますが、高値と安値をどこに決めるかです。この高値と安値が変わってしまうと、下げ止まりの目途も全く異なる値が出てきてしまいますので注意が必要です。
そこで、私は、日足だと最低1年以上、週足だと2年半以上の期間を表示して、高値と安値を決めるようにしています。これは、こうしなさいといった基準があるわけではなく、私が経験則から導き出したオリジナルの考え方です。
日足で最低1年以上を表示する理由は、業績発表が一巡することになるため、過去の業績発表で売られた場面や買われた場面を知ることができるといったことがあげられます。
また週足の場合、株価の下落が大きくなって下降トレンド入りすることがありますので、あらかじめ数年分の株価の動向を見て、大きく下げたときに対応できるようにする必要があるため、長めの期間を見るようにしています。
前置きが長くなりましたが、それでは前回に続き、三井物産の週足チャートを見てみましょう。
余談ですが、時間が経過したことで、前回下げ止まってからの反発が顕著になっているのがわかります。
これは、結果論と思われるかもしれませんが、大きく値下がりしたときに、前回の下げ止まりの目途の探り方と、今回お話しする下げ止まりの目途の探り方の両方を身に付けておけば、9月の下落局面で安値近辺の価格で拾うことができたのではないかという証明につながる可能性があると言えるのではないでしょうか。
では本題に戻って話を続けます。株価の水準から下げ止まりの目途を探る場合に高値と安値を決めるとしましたが、今回の表示期間では、後ろにさかのぼっていくと、2012年11月12日週の1,057円が見つかりました。
そこで、この安値と、誰が見てもこの期間の高値である14年9月22日の1,820円を値幅の範囲と決めるわけです。
値幅の範囲が決まれば、あとは一般的に使われている、3分の2押しやフィボナッチの61.8%押しなどの値を導き出し、その価格と実際の株価を比較するだけです。
その下げ止まりの水準を導き出す計算式が・・・
①高値-(高値-安値)×2/3
②高値-(高値-安値)×61.8%
となるわけですが、ではここで宿題です。上記の高値と安値を使って、みなさんも答えを出してみてください。
来週、答え合わせをしたいと思います。自分で答えを導き出して、実践で使えるようになりましょう!
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
マネックスからのご留意事項
「特集1」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。