マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回の宿題ですが、みなさん調べてみましたか?
少し難しいかもしれないという話をしましたが、下落パターンのコモンギャップが発生したところで、下げ止まりの目途をフィボナッチで探るとき、高値は一つしかないわけですが、安値となる節目をどこにするのかが難しいところではないかと思います。
そこで、今回敢えて取り上げたわけですが、前置きはこれぐらいにして実際のチャートを見てみたいと思います。
窓をあけて下落したとき、下げ止まりの目途をフィボナッチなどの水準から探るときのポイントは、どのような些細な安値も見逃さないことです。難しいかもしれないと前回書いたのは、その見逃さないことができるかどうかがポイントだったからです。
チャートを見ると、目立つ安値は2014年10月の安値697円になりますが、これまでも何度か解説したように、順番に遡っていくことが必要になります。
そこで、丁寧に安値をつけたところを探していくと、気をつけて見ないと分かりづらいところではありますが、4月1日につけた安値987円が見つかりました。
この安値のところに赤い点線で丸を付けましたが、このときの安値と9月の高値1,593円との値幅が1,593円―987円=606円となります。
また、この値幅のなかで半値押し水準や61.8押し水準などを計算してみると、半値押し水準は1,290円となります。また、61.8%押しの水準は1,218円50銭となりますが、実際に下げ止まった価格が、1,225円でしたので、61.8%押し水準と約6円違いで下げ止まったことになります。
ひょっとすると、誤差が大きいと思われる人がいるかもしれませんが、そのほかの安値となる1月16日の936円や、10月17日の安値である697円を基準に、半値押しや61.8%押しの水準などを出してみると、半値押しが1,264円50銭と1,145円、61.8%押し水準が、1,187円と1,039円30銭になります。
このように、4月1日以外の安値と高値の組み合わせを値幅として計算しても、近似値にはならないのです。
したがって、コモンギャップが発生したときに下げ止まりの目途を探るときには、どのような安値も見逃さずに算出しておくのがポイントになりますので、覚えておきましょう。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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