マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についての解説です。ここまでたくさんの窓を見てきましたが、今回は売買高上位によく名前が挙がるあの銘柄です。銘柄はさくらインターネット(3778)です。
それでは、どのような窓が発生しているのか、確認してみましょう。
チャートは週足を拡大したものですが、いくつか特徴がみられますので、まずそこから確認したいと思います。
1つ目の特徴は、ローソク足の上ヒゲです。このように上ヒゲの長い形は、高値圏で現れたときトレンドが転換しやすいとされるものです。
2つ目の特徴は、移動平均線とのかい離幅の大きさです。日足では、5日、25日といった移動平均線がローソク足の直ぐ近くで推移していることが多いですが、このチャートを見ますと、13週、26週、52週と全ての移動平均線がほぼ横ばいで、株価とかい離が広がっているのがわかります。
ちなみに、こうした現象が起こるのは株価が急騰したときです。さくらインターネットは、連日値幅制限いっぱいまで買われて急騰したこともあって、週足では、移動平均線とのかい離が広がっているのです。
続いて、本題の窓についてですが、前述の上ヒゲをつけたローソク足を境に、上昇局面では、窓を2つ開けています。そのうち1つ目の窓は、過去に遡っても株価が止まった節などがないため、ランナウェイギャップと考えることができそうです。
一方、2つ目の窓はどうでしょうか?窓をあけた時には気づかなかったとしても、これだけ長い上ヒゲの窓をあけたとしますと、エグゾーション(消耗)ギャップと考える必要があるのではないかと思われます。
さらに、今週下落してスタートしたことによって発生した窓はどの窓と考えられるでしょうか。
これまで確認してきたように、過去の株価推移を見ますと、上昇していた値幅の範囲内で下方向に窓を開けていますので、最後の窓はコモンギャップと考えられそうです。
そうしたなか、上ヒゲと3つ目の窓を併せて見ますと、上ヒゲをつけたときの窓が、エグゾーションギャップであることを示唆していると考えられるのではないでしょうか。
では、こうした状況を踏まえた上で、今後の値動きをどのように考えればよいのでしょうか。仮にエグゾーションギャップが発生したあとにコモンギャップが発生しているとした場合、その後の株価動向を窓の考え方からどのように予測するのかがポイントになります。
答えは来週のお楽しみです。みなさんも考えてみてください。次回検証してみたいと思います。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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