マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。
みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。国内企業の決算発表が大方終了し、上場企業の2016年3月期通期の増益率が2%程度になるのではないかと、日本経済新聞が16日付けの朝刊で報じているものの、売り気配で始まる銘柄は少なからず存在しています。
そこで今回も、週初から売り気配となり、窓をあけて始まった銘柄を分析したいと思います。銘柄は東天紅です。それではいつものようにチャートを見てみましょう。
チャートを見ると分かりますが、この銘柄は上ヒゲが所々で発生しているのが目立ちます。これらは、週初から週央にかけて上昇するものの、週末には下落して終えているといった値動きの特徴を表していると考えられます。また下ヒゲを形成した場合はその逆になります。
そうしたなかで、まず窓をあけて週初から下落して始まっているところを確認してみましょう。窓を数えてみると全部で3つあるのが分かります。
では、これらの窓はどのような窓かを考えてみましょう。まず左から1つ目の窓についてです。この窓は、前回の新生銀行の窓と似ているかもしれません。
なぜなら、2013年7月から続いた、170円前後から200円前後までのもち合いを下抜けた後に発生した窓だからです。
ただ、実際の値動きは、窓を開ける前に既に下に放れていたこともあって、下ヒゲを形成すると買い戻しによって窓を埋め、下向きの13週移動平均線まで値を戻す結果となりました。
続いて、左から2つ目の窓についてですが、こちらも窓をあけて下落して始まり、下ヒゲを形成したあとに反発する流れとなっています。
またこの時の大幅反発は、上野動物園のパンダが発情したとの報道を受け、パンダの赤ちゃん誕生への期待が高まり、上野動物園の近くにある東天紅への来店客が増えるのではないかといった思惑で買われましたが、結局パンダが妊娠したとの報道はなく、反落する結果となりました。
そうしたなか、15日の月曜日にあけた3つ目の窓はどうでしょうか。この窓も他の2つの窓と同様に、今後買い戻しが優勢となって窓を埋めるのでしょうか。
こうした値動きが予測できないと、買って良いのか悪いのかが勘頼みになってしまいます。もちろん結果が必ず予測通りになるわけではありませんが、理由を考えることが重要です。
もし、これらの窓が過去の値動きのなかで発生するコモンギャップと判断された場合、どのような値動きになると判断されるのでしょうか。
そこでポイントになりそうなのが窓を開けた時の下ヒゲの発生です。現時点(15日)で直ぐに判断するのは難しいものの、今週下ヒゲを形成するようですと、買い戻しの動きが強まるかもしれませんが、一方で陰線を形成するようですと、下落が続くのではないかといったことが予想されます。
是非、みなさんも今後の動向を考えてみてください。
コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役
http://www.itrust.co.jp/recom/index.php
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