第120回 窓について(下落パターン) その97 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第120回 窓について(下落パターン) その97 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今回も窓についてお話ししたいと思います。
前回は上場来安値を更新するときにあけた窓についてお話ししましたが、当時の上場来安値を更新したにもかかわらず、株価の下落が加速することはありませんでした。
そこで今回も同様な特徴を持った銘柄を見つけましたので、その特徴を一緒に見ていきたいと思います。
銘柄はマーケットエンタープライズ(3135)です。

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この銘柄も2016年8月15日の週に窓をあけて下落して始まり、今年の2月につけたそれまでの上場来安値(652円)を割り込み、650円をつける場面がありました。
ただ、その後は下げ渋る形となり、前回の銘柄の特徴でもありますが、その週は陽線を形成して終えているのが分かります。
そのため、このときにあけた窓も前回の銘柄と同様に、「エグゾーションギャップ」と考えることができそうです。
こうした特徴は、株価の下落が加速しなかったことにつながるわけですが、下落が加速しないと単純に表現していますが、私は2つの意味があると考えています。1つは「売り圧力が弱まった」こと。もう1つは、「売り圧力を吸収した」ことの2つです。
売り圧力が弱まるとは、これ以上安値では売りたくないと投資家が考え、売りものが自然と少なくなるようなことを言います。
一方、売り圧力を吸収するとは、売りたいと考える投資家が売り注文を出して売るものの、それを上回る買いが入って売り物を吸収することを言います。
こうした需給関係の変化も株価の下げ止まりや加速につながるため、窓をあけて始まったときに陽線か陰線かというローソク足の形とともにチェックしておく必要があります。
そこで問題です。この銘柄の下げ止まりの理由は、この2つのうちどちらになるのでしょうか。
こうした変化を見つけることができれば、より確信をもって売買判断ができるようになりますので、是非みなさんも考えてみてください。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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