第137回 窓について(下落パターン) その114 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

マネックスメール編集部企画の特集コラムをお届けします。

第137回 窓について(下落パターン) その114 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。このコラムもいよいよ年内最後となってしまいました。現在のテーマである「窓」ですが、これまで何度も繰り返し勉強してきましたので、前週の宿題は簡単だったのではないかと思われますが、1点注意しておくことがあります。
それは、窓が埋められてしまったことです。そのため、今回からこのコラムを読む人は何のことか分かり辛いと思われますので、過去のこのコラムも是非読むようにしてください。
では、窓について確認します。

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前週の宿題となっている「窓」は既に埋まってしまっていますが、左から2つ目の赤い点線の丸をつけた部分が、その窓になります。
そこで、窓の種類を考えるときに重要なポイントを思い出してもらえれば直ぐに判断できると思いますが、最初にチェックするのは、あいた窓が過去の高値や安値の値幅の範囲内にあるかどうかということでした。
実際にチェックしてみると、今年2月12日の週の安値から同11月18日の週までの高値の値幅の範囲内で発している窓であることから、「コモンギャップ(=普通の窓)」であることが予測できました。
また、今回窓を埋めてしまったことも、この「コモンギャップ」ということから想像できます。なぜなら、コモンギャップが発生した場合、その窓は埋めやすいからです。
たとえば、コモンギャップ以外の、ランナウエイギャップ(=逃げる窓)、ブレイクアウエイギャップ(=節目などを突破する窓)の場合、逃げる(加速する)ことが多くあるため、窓を直ぐに埋めてしまうことはありません。
また、エグゾーションギャップ(=消耗ギャップ)のように、一旦上昇が止まってしまうことになるものの、過去の値幅の範囲内を超えた高値圏で発生するなどといった特徴と、コモンギャップとはそもそも異なることからも、これらのほかの窓とは異なり、窓を埋めやすいと考えられるのです。
また今回、窓を埋めたもう一つの理由が考えられます。それは...。
みなさん既にお分かりだと思いますが、次回年始は、窓を埋めた理由について詳しく見ていくことにしましょう。
ちなみに、年始は海外市場の株や為替の取引がスタートしてから国内市場も取引が始まるため、海外市場の値動き次第では上下に窓をあけやすいと思われます。
したがって、仮に年始に上下に窓をあけて取引がスタートするような銘柄の場合、あけた窓がどの種類かを確認して、売買判断にしっかり役立てるようにしたいところです。
それではみなさま。良いお年をお迎えください!


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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