第147回 窓について(下落パターン) その124 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第147回 窓について(下落パターン) その124 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。前回の問題ですが、考えてみましたか?
前回の問題は「ブレイクアウェイギャップと判断したものの、伸び悩んで終えましたが、
この窓はどの窓と判断すればよかったのでしょうか?また、仮にほかの窓と判断する場合、どの時点で判断を変える必要があったのでしょうか?」
というものでした。

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もち合いの上限となっている高値を更新して始まったところで、ブレイクアウェイギャップと判断するわけですが、ブレイクアウェイギャップの場合、通常は高値を更新したまま値を保っていますが、今回のケースのように値を保つことができなくなって陰線を形成するパターンでは、別の窓がありました。
それは...。エグゾーションギャップ(消耗ギャップ)でした。エグゾーションギャップは直近の高値を更新してスタートしたあと、伸び悩んで陰線を形成して終え、その時つけた高値を更新できずに反落が続くものでした。
今回の高値で発生した陰線を見ますと、このエグゾーションギャップだと考えられそうです。
みなさんのなかには、エグゾーションギャップはもっと上昇が続いたところで発生するのではないか、と思われる人がいるかもしれません。
また、エグゾーションギャップは高値が続いたところ、例えば、日本でいうところの三空(窓が3つ空くケース)を思い浮かべるかもしれませんが、今回紹介しているケースのように高値を更新して始まったあと、伸び悩んでしまうものもエグゾーションギャップとなります。
なぜなら、窓をあけて直近の高値を更新して始まっても、伸び悩むと同時に一旦ブレイクした高値(1月5日)を下回ってしまっているからです。
こうなってしまいますと、ブレイクアウェイギャップの定義である「株価がそのまま上昇を続ける」ための勢いが続いていないことを示すことになり、株価の伸び悩みを示唆していることが分かるわけです。
ましてや今回のケースでは、終値で1月5日につけた取引時間中の高値を上回ったまま終えることもできなかったため、それだけ売り圧力が強いと判断されることになります。では、もう1つ問題がありましたが、みなさんもうお分かりですね。
次回は、どこでブレイクアウェイギャップからエグゾーションギャップに判断を切り替える必要があるのかについて解説したいと思います。


コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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