第166回 窓について(下落パターン) その143 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

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第166回 窓について(下落パターン) その143 【福永博之の今さら聞けないテクニカル分析講座】

みなさんこんにちは。株式会社インベストラストの福永博之です。今週も窓についてお話ししたいと思います。前回は、下方向に連続して窓があいてしまうようですと、上向きの75日移動平均線辺りまで下落することも考えられるとしましたが、その後はどうなったのでしょうか。
それではいつものようにチャートを確認してみたいと思います。

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チャート上の右端にある丸で囲まれた部分が前回の窓あけとその後の株価の推移です。ローソク足を見ますと、株価が反発して一旦5日や25日移動平均線を上回ったこともあって、窓を埋める結果となっているのが分かります。
こうした動きから、前回判断したコモンギャップで問題なかったようです。ただ、株価が25日や5日移動平均線に押し返されて下方向に向かっていますので、このままこれら2本の移動平均線に押し返されたまま推移するようですと、上向きの75日移動平均線に接近することが考えられる反面、2本の移動平均線上を回復するようですと、もち合いに戻ったり、上昇トレンドが発生したりすることが考えられそうです。
そうしたなか、少し過去に振り返って窓をチェックしてみたいと思います。チャート上では、黄色い横帯で示された部分になりますが、これは4月17日に安値をつけてから、埋められていない窓になります。
過去にも何度かお話ししたように、「埋めない窓はない」といった表現を聞かれたことがあるのではないかと思いますが、チャートに示されているように、埋められていない窓がこれだけたくさんあるわけです。
そこで、前述の話との関連に戻りますと、仮に5日や25日移動平均線上を回復することができなかった場合、最も近い窓である5月31日と6月1日に接近したり、埋めたりすることになるかもしれません。
仮にこの窓を埋めるようですと、75日移動平均線を割り込んでいるわけですから、下降トレンドの発生が気になるところです。
一方で、窓を埋めずに反発するようですと、株価は上昇トレンドを維持していることになりますので、高値を更新する可能性が残っていることになるのではないでしょうか。
こんな風に少し長い目で窓と株価の関係を見てみるのも、膠着状態が続いているなかでは有効になるのではないかと思いますので、みなさんも引き続き値動きをフォローしてください。

コラム執筆:福永 博之 株式会社インベストラスト代表取締役

http://www.itrust.co.jp/recom/index.php

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