世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
2003年の金融市場は、米国内外の株式市場で二桁台のリターン(ドルベース)を記録し、米国債券市場でも好リターンを出すなど、好調の中で幕を閉じました。バンガードの会長ジョンJブレナンは、昨年末のインタビューで昨年と今年の市場について次のように語っています。
2003年はどのような年でしたか?
ブレナン氏:2003年を振り返りますと、クリント・イーストウッドの映画タイトル「The Good, The Bad, and The Ugly(邦題:続夕日のガンマン)」を思い出します。「The Good」(よかったこと)は、株式の下げ相場が終わり、経済も力強く持ち直してきたことです。「The Bad」(悪かったこと)は、低金利が債券収入に依存している投資家に大きな影響を与えたこと、国際情勢の緊張、米国の累積赤字への懸念などがあげられます。これらは将来的な経済成長と株式市場にとっては不安材料といえるでしょう。そして「The Ugly」(不愉快なこと)は一部の投信会社による不正取引事件で、これは投信業界の全体の評判を落とす結果となってしまいました。
バンガードはこれらのスキャンダルにどのように対応していますか?
投信業界側の代表として、改革案を講じるという重要な任務を負っています。一連のニュースが報じられたとき、バンガードは問題となったファンドの「時間外取引」と「短期売買」に関するポリシーについての声明を発表しています。(
当然のことながら、メディアはこのスキャンダルに注目し、多くのリポーターから、バンガード側には投資家からの逃避資金がかなりの額流入しているのではないかとの質問も受けました。そういうことも多少はあったと思いますが、私たちはそうした機会を別に利用するつもりはありません。バンガードのファンドとその取扱いに関して、我々は全く潔癖であるとともに、投資家を十分魅了する魅力を持っていることを確信しているからです。
また、業界自体が不健全では、最終的にはどの運用会社も利益を得ることはできないでしょう。(後半に続く)
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