世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
ご自身の「引退後の生活」を想像されたことはありますか?
当然、経済的に安定していることを望まれるでしょうが、それ以上に豊かな生活を、と考えていらっしゃるかもしれません。また、少し奮発して旅行をしたり、趣味を楽しんだりすることもあるでしょう。
「シンプルな生活でいい」と考えていても、思ったよりもお金は必要になってくるものです。その理由の一つとして、米国では退職年齢が若年化して、寿命も伸びているので、相対的に引退後生活の平均年数が長くなっている事があげられます。
例えば、現在65歳の男性は、80歳代前半まで寿命があると考えられますし、女性は男性よりも若干長生きでしょう。100歳まで生きることもまれではなくなってきました。2050年までに、少なくとも約100万人のアメリカ人が100歳に達すると想定されます。 (出所: ナショナル・センター・フォー・ヘルス・スタティクス)。それは退職後に必要な生活費を考えると、かなり長い年数だといえるでしょう。
引退後の生活費
経済的な状況が引退後にどのように変化するのか考えてみましょう。プラスの変化としては、給料所得がないので社会保障や所得税を支払わずにすみます。住宅ローンやその他のローンは支払いが完了しているでしょう。一方で、もし住宅を保有していれば、固定資産税や維持費、保険料は増えると考えられます。さらに、年齢があがるごとに医療費や、医療機器、あるいは介護費用などの負担が増えることが予想されますが、このすべてが保険でカバーされるわけではありません。
インフレは資産を目減りさせます
これらのことが見過ごされやすいのと同様に、退職資金へのインフレの影響も見落とさないでください。1960年以来、米国の消費者物価指数(CPI)を見ると平均年4.4%、2001年末時点で通算なんと493%も上昇しています。これは、インフレが退職積立金を年々腐食していくことを表しています。
このように、引退後の生活を描くには、ちょっとした想像力と冷静な判断力が必要なのです。
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