世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
「安く買って高く売る」。この投資の原則は投資の歴史と同じくらい古くから言われているものです。しかし、残念ながら多くの投資家は正反対の投資行動をしているのです。
特定の業種や資産クラスの人気が上がり始めると、熱狂的な投資家たちはこぞって流行のファンドに飛びつきます。しかし、その途端にブームが衰え始めることがよくあります。そしてそのファンドが誇った高いリターンが過去のものになってしまうと、群がっていた投資家も潮が引くように離れていってしまうのです。
数年前、国際株式ファンドのリターンが下落し、流行に飛びついた多くの投資家が損失を被りました。しかし、近年になってそのリターンの上昇とともにまた資金が国際株式ファンドに流入しました。これは投資家にとって「安く売り、高く買う」戦略を実行していることに他なりません。
●あなたが従うのは投資計画ですか?それとも大衆ですか?
米国投信協会(ICI)のデータをもとに、国際株式(この場合、米国を除くグローバル株式)ファンドへの新規買付額とリターンの関係を調べてみました。その結果、多くの場合において投資家は国際株式の適切な配分を維持するよりも、そのパフォーマンスを追いかけていることがわかりました。
●適切なアセットアロケーションの重要性
賢明な投資家は、その投資判断の根拠をウォール街からの最新の情報よりも、入念に検討された長期投資計画に置いています。彼らのポートフォリオは、自分のリスク許容度、投資予定期間、投資目標を見据えて資産配分されており、「今、流行のセクターだから」という理由で安易に飛びつくことはしません。さらに、単一の業種や資産クラスの比重が増えすぎると、リバランスを行い、適切なアセットアロケーションに戻します。これは多くの投資家にとって心理的に難しいことですが、敗者(値下がりしている銘柄)を買うために勝者(値上がりしている銘柄)を売ることは、予想外のリスクを避けるのに非常に有効です。
結局のところ、投資において最も賢明なことは、幅広く分散化し、適切に資産配分されたポートフォリオを作ることなのです。
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