世界最大級の運用資産規模を誇る投資信託会社、バンガードがお届けする運用コラム。世界経済を大局的にとらえ、正しい運用のあり方を示唆します。(現在は更新しておりません)
今回は米国バンガード社のインベストメント・マネージメント部門の責任者フランシス・キニリーの新興国市場に関してのインタビューを3回にわけてご紹介します。今回は第1回目です。キニリーのいるキャピタル・マーケット・リサーチ・チームはバンガードの投資哲学の実践とポートフォリオ戦略において重要な役割を担っています。(インタビューは今年の3月に行われたものです)
過去の成功
インタビュアー:新興国市場は、2009年は言うまでもなく、過去5年にわたって非常に好調でした。モーニングスターによると、2010年3月12日時点での新興市場株式ファンドの過去5年間の平均リターンは約12%でした。また、同時点での1年間の平均リターンは92%にもなります。この成長が今後も見込めると考えるのは現実的でしょうか?
キニリー: まず、市場の構成要素には高い周期性が伴うことを知っておく必要があります。市場のあるセグメントが3年から5年にわたって他を凌ぐのは珍しいことではありません。確かに新興国市場は過去5年間非常に高いリターンを出しましたが、1990年代の大部分においてはそのリターンは極めて低く、特に1997年や1998年には米国やその他の先進国が相対的に高く評価された一方で、新興国は苦戦を強いられました。もちろん将来のリターンを予測するのは困難ですが、2000年頃からの新興国への投資機会の拡大は、当時の投資家にとって先進国や米国への投資と比較すると非常に魅力的に映ったはずです。しかし、今日の状況は当時と変わっており、5年後あるいは10年後の新興国市場の優勢を推測するのは難しく、現在の高いリターンが今後も持続すると言い切ることには無理があります。
バブルの可能性?
インタビュアー:市場に周期性があるとすれば、今後新興国市場のバブルも考えられますか?
キニリー:新興国市場の成長の持続性を予測しにくいのと同時に、バブルを予測するのも非常に難しいでしょう。
新興国市場は、先進国市場や米国市場よりもはるかに変動性の高いアセットクラスです。実際、米国市場が下落した際には新興国市場のリターンは大幅に下がり、米国市場が上昇すると新興国市場はそれを上回るリターンを出しましたが、それも十分ありうることです。
次回のマネックスメールでは、この続きをご紹介します。
パフォーマンスを追いかけるリスク(関連コンテンツはこちら)
http://www.vanguardjapan.co.jp/vanguardjapan/investing/columns/columns-23.cfm?vjts=MXML_100716
(バンガード・インベストメンツ・ジャパンのウェブサイトに移動します。)
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