Vol.5 外国債券投資の魅力 その2(金利リスク)

グローバルな資産運用、リスク管理および投資顧問サービスを提供している資産運用会社、ブラックロックが、その運用手法をつまびらかにします。(現在は更新しておりません)

Vol.5 外国債券投資の魅力 その2(金利リスク)

 前回は外国債券投資に伴う「為替変動リスク」についてお話をしましたが、今回は「金利リスク」についてお話します。まず債券投資を考える上で必要不可欠なことは、『金利と債券価格の関係』を理解することです。

 少し古い話ですが、『金利と債券価格の関係』の話をする場合によく引き合いに出されたのが1978年の“ロクイチ国債の暴落”です。
かつて日本では、6.1%の固定金利(以下クーポンといいます)がついていた国債が、金利が上昇したことによって価格が80円台まで暴落し大騒ぎになったことがあります。今思えば6.1%のクーポンは夢のような高金利ですが、当時では長期金利が2桁になった時期もあり、6.1%のクーポンは相対的に魅力がなくなってしまったのです。つまり、債券価格は、その債券についている金利と市場金利との相対的比較によって決まります。

 そこで、『金利と債券価格の関係』を、よりご理解していただくために具体的な数値を使って説明します。

(想定)Aさんが、3%のクーポンがついている期間10年の固定利付国債を100で買ったと仮定します。その後金利が急上昇し、5年後、すなわちこの国債の残りの期間が5年になったときに、8%のクーポンがついている5年の国債が100(つまり5年の市場金利が8%)で発行されていました。

※さて、Aさんが買った10年国債は、5年経過した時点で価格はどうなっていた でしょうか?Aさんの国債は残り5年間で利息15(毎年3×5回)と償還金100 の合計115・・・(イ)を受け取れます。一方、この時点で発行された5年国 債は、利息40(毎年8×5回)と償還金100の合計140・・・(ロ)を受け取る ことが出来ます。したがって、Aさんの国債は、現在の市場金利の水準に対 して115(イ)÷140(ロ)≒82%の価値ということになり、5年前に100で買っ た価格が82に下落したということになります。

※上の例では償還(満期)までの期間を5年としましたが、他の条件を同じとし て期間3年ではどうなるでしょうか?同様な計算をしますと、Aさんの国債は、 109÷124≒88%ということになります。

■ 上記の計算は税金等考慮したものではありません。

このように、「金利リスク」とは、金利の変動によって債券価格が変動するリスクのことで、他の条件を同じとすれば期間が長いほど価格変動の幅は大きくなります。

 そこでブラックロックの「US・ユーロ債券ファンド」では、上述のような「金利リスク」をコントロールするために保有する債券の償還までの期間を調整するといった伝統的戦略に加え、利回りカーブ、セクター間、個別銘柄間の相対的な価格の歪みに注目し、これが収斂される過程を収益機会とする戦略も採用しています。

皆さんの資産運用に、こうしたブラックロックの外国債券運用のノウハウがお役に立てればと考えています。

次回は、外国債券投資の魅力 その3(金利はどうして決まる?)です。
※「ブラックロック・US・ユーロ債券ファンド」はマネックス証券でお申込みいただけます。
http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/syohin/tousin/kihon/guest?MeigCd=++0035070000
投資信託をお申込みの際には、「目論見書」にて詳細をご確認ください。-----
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