Vol.6 外国債券投資の魅力 その3(金利はどうして決まるの?)

グローバルな資産運用、リスク管理および投資顧問サービスを提供している資産運用会社、ブラックロックが、その運用手法をつまびらかにします。(現在は更新しておりません)

Vol.6 外国債券投資の魅力 その3(金利はどうして決まるの?)

 前回は外国債券投資に伴う「金利リスク」についてお話しましたが、今回は、「金利はどうして決まるの?」をテーマにお話します。

一口に金利といっても、公定歩合のように政府が政策的に決定する規制金利と、お金に対する需要と供給の大きさで決まる自由金利があります。

自由金利は、物の値段が買い手と売り手の需給バランスで決まるように、資金の借り手(調達側)と貸し手(投資家)の需給バランスで決まります。

 今回の「米国のサブプライムローン問題」での一連の動きの中で、規制金利と自由金利についてのさまざまな事象が起こりましたので、これを例にとって説明します。

皆様もご存知のとおり、米国のサブプライムローン問題で世界の金融・株式市場が混乱しています。その際に米国の短期金融市場で金利が急上昇しましたが、これは、資金の出し手が、「サブプライムローン問題で巨額損失を抱え資金繰りに困っている銀行がある」との噂で、借り手の金融機関に対して信用不安を抱いたことから資金の供給を渋った結果、借り手としては高い金利を提示しなければならなくなりました。そこで各国の中央銀行は、短期金融市場に大量の資金を供給し、需給のバランスをとることによって金利の上昇を抑えようとしました。

 これは、本来、自由金利は需給によって決まるのですが、中央銀行が意図的に需給のバランスをとって金利上昇を抑えた事例といえます。
次に、サブプライムローン問題で景気の先行きに懸念を抱いた投資家が、株式を売却して国債の買いに向かった(質への逃避といいます)ことから、長期金利は急低下しました。これも国債への需給要因によって金利水準が決まった事例です。

 そして米国の金融当局は8月17日、金融市場の混乱に歯止めをかけるために「公定歩合」を0.5%引き下げました。さらに9月18日「公定歩合」「FFレート」を0.5%引き下げました。これらの引き下げは、自由金利のように資金の需給によって決まったものではなく、金融当局の政策的な意図に基づいていますので、規制金利といわれる所以です。

実際の経済活動の中では、企業の経営者は物を作って売れると判断すると、新たに工場を作ったり、増産して在庫を持とうとしたりしますので、そのための資金が必要となります。
その際に、資金を借りる方としては少しでも安い金利で借りたいと思いますし、資金を貸す方としては少しでも高い金利を得たいと思いますので、金利は借り手と貸し手どちらが優勢かによって決まります。

したがって、一般的に、先行き景気が良くなると判断する経営者が多いと、お金の借り手が増え金利が上昇する傾向があります。一方、先行き景気が悪くなると判断する経営者が多いと、お金の借り手が減り金利が低下する傾向があります。

 このように金利動向は景気に左右されますので、債券の運用には景気見通しが重要な要素になり、景気の見通しが外れると、債券の運用パフォーマンスに影響が出る場合があります。
そこでブラックロックの「US・ユーロ債券ファンド」では、相場見通しに過度に依存せず、利回りカーブ、セクター間、個別銘柄間の相対的な価格の歪みに注目し、これが収斂される過程を収益機会とする戦略を採用しています。
皆さんの資産運用に、こうしたブラックロックの外国債券運用のノウハウがお役に立てればと考えています。
次回は、外国債券投資の魅力 その4(信用リスク)です。

※「ブラックロック・US・ユーロ債券ファンド」はマネックス証券でお申込みいただけます。
http://www.monex.co.jp/FundGuide/00000000/syohin/tousin/kihon/guest?MeigCd=++0035070000
投資信託をお申込みの際には、「目論見書」にて詳細をご確認ください。
・・・ファンドのリスクについて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
□当ファンドの基準価額は、組入れられている有価証券の値動きの他、為替変 動による影響を受けます。したがってファンドの投資目的が確実に達成され るものではなく、元金および元金からの収益の確保が保証されているもので はありません。
□当ファンドの基準価額の変動要因としては、「固定利付債および変動利付債 投資のリスク」「為替変動リスク」「期限前償還リスク」「オプション、先 物、その他投資手法のリスク」「ファンド運営上のリスク」などがあります。
【ファンドの費用について】
[申込手数料]
 約定日の翌営業日の基準価額に1.05%(税込)以内で当社が独自に定める率 を乗じて得た額とします。
[換金(解約)手数料]
 当ファンドには、換金(解約)手数料はありません。
[信託報酬]
 日々の純資産総額に対して年率1.0395%(税込)を乗じて得た額とします。[信託財産留保額]
 当ファンドには、信託財産留保額はありません
[その他]
 組入有価証券の売買委託手数料、信託事務の処理に要する諸費用等がかかり ます。(これらの費用については、運用状況等により変動するものですので、 事前に料率、上限額等を記載することができません。)

※詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・-----
EXTENDED BODY:

マネックスからのご留意事項

「ブラックロックが語る、資産運用の全貌」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。

商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。

マネックスメール登録・解除

コラム一覧