美少女探偵

こんばんは。こんなに冷え込む夜は、故郷・北海道でのほろ苦く切ない思い出が蘇ります、ぼすみんです。

あれは白い粉雪が舞う日のことでした。バスの定期券を忘れた高校生ぼすみん、その日は節約のため学校から歩いて帰ることに。途中、いつも徒歩で通学しているクラスメイト、杏奈さん（仮名）と一緒になりました。

会話は弾み、話題はいつしか将来の夢に。杏奈さんは言いました。「私、実は探偵になるのが夢なんだ。どんな難事件も名推理で一発解決、なんちゃって。あ、こんなこと話すのぼすみん君が初めてだから、内緒だよ！」

これを聞き僕の胸は高鳴りました。普通、花も恥じらう乙女が誰にも話したことのない夢、内緒の夢を一介のクラスメイトにするものか？ひょ、ひょっとして彼女は僕のことを憎からず思ってくれているのでは！？そう言えば杏奈さんって顔立ちも整ってて、かわいいんだよな・・・。すっかり舞い上がったぼすみん、どうやら一瞬にして杏奈さんに恋してしまったようです。

僕が下心いっぱいの恋心をメラメラ燃やしてると、横を歩いてた杏奈さんが急にピタリと立ち止まりました。えっ？えぇぇーっ！？これはドラマでよく見るあれか？頬を赤らめた彼女が目をつぶってて、そのままチューとかいう都合の良すぎる展開か！？いくらなんでもそれは早い。早い、早すぎるよ杏奈さん！

しかし実際の彼女は大きく目を見開いていて、その口からは甚だ意外な一言が。「犯人は小学生ぐらいの男の子。雪が降ってるのにまだ全然隠れていないから、犯行時刻はついさっきで間違いないね」

何事かと思い彼女の視線の先をたどってみると、そこには白銀の大地を黄色くけがす、立ち小便の跡がクッキリと。しかもこの跡、わざわざご丁寧に犯人の名前と思しき文字になっているのです。杏奈さんは「立ちションで字を書くなんて小さな子供だけ。やっぱり私は名探偵！」と得意気ですけど、そんなの探偵志望ならずとも誰にでも分かるってもんで。

さて、名探偵ぼすみんの推理によれば、年頃の女の子は気になる男性や意識してる男性の前で立ちションについての考察など語ったりしないもの。つまり、杏奈さんはまったくの脈なし・・・と。げに恐ろしきは若さゆえの勘違い。かくして僕の恋心は史上最短の約30秒で北の雪原に散りました。でも皆さま、胸にそっと手をあててみてください。暴走しがちな10代の頃って、誰しもこういった勘違いの一つや二つ、するもんですよね。（えっ？違うの？）

年末年始に故郷へ里帰りなさる皆さま、道中どうかお気をつけて！年末年始のサービス時間のご案内はこちらです。

http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new2011/news1112_34.htm