オプション取引の実際

毎日の生活に必ず関わってくるのに、なかなか難しいのがお金とのつき合いかた。私たちマネックス証券と一緒に考えていきましょう。マネックス証券では、お金をじっくり殖やしていくための様々な方法を提案しています。

オプション取引の実際

オプション取引の実際

ここまで見てきたように、実際にオプションを取引しようとする際にはオプションの種類が多く、「どのオプションを」「どうやって」取引するか迷うのではないかと思います。
そこでオプション取引を実際に行うにあたっての注意点、取引方法を見てみましょう。

実際に流動性があり取引高の多い「中心限月」といわれるオプションは取引最終日(満期日)まで1ヶ月を残したもの(当限月=とうぎり)で、売買高の大半はこの「中心限月」のうち権利行使価格が現状の日経平均に近いもの(「アットザマネー」のもの)に集中しています。

また、

  1. ・ 現状の日経平均(原資産)に行使価格が近いものを「アットザマネー(ATM)」、
  2. ・ 行使価格が現状の日経平均よりコールオプションにおいては上、プットオプションでは下のレベルのものを「アウトオブザマネー(OTM)」(=「時間的価値」しかなく、「実質的な価値」のないもの)、
  3. ・ 行使価格が現状の日経平均よりもコールオプションにおいては下、プットオプションでは上にあるものを「インザマネー(ITM)」(「実質的な価値」があるもの)

といいます。

1. コールの買い

日経平均を行使価格で買う権利を買うのですから、日経平均が満期までに行使価格+オプションの買値を超えれば利益になります。
以下のグラフは行使価格12,000円のコールオプションを300円で買い付けた場合の満期日時点での損益を表したグラフです。日経平均が上昇すればするだけ利益が増え、日経平均が下落しても「買う権利」を放棄すれば当初支払ったオプション料=プレミアムを失うことになりますが、それ以上の損失は発生しません。


2. コールの売り

(1)の反対になります。コールの「売り手」となり日経平均が上がれば上がるだけ損失が無限大に膨らむことになります。
先にオプションを「売って」いる時点でプレミアム=オプションの価格を受け取り、日経平均が下落して買い手が権利を放棄するとその受け取ったオプション料が利益となります。


3. プットの買い

「売る権利」」を買うということは日経平均が下がれば下がるほど利益になるということになります。
オプションを買うときにオプション料=プレミアムを支払っていますので、その価格分だけ日経平均が下がると利益が出るようになります。


4. プットの売り

「売る権利を売る」ということで売った時点でオプション料=プレミアムを受け取ることになるのですが、日経平均が下がれば下がるだけ損失が膨らみ、日経平均が上昇すると買い手が権利を行使せずに放棄することになり、当初受け取ったオプション料が利益になります。


本質的価値と時間価値

オプションの価格(=プレミアム)はある値段で買う(売る)「権利」の値段であり、その値段は「本質的価値」の部分と「時間価値」の部分とに分けられます。

「本質的価値」というのは「権利」そのものの値段で株価変動に対する「期待値」を含まない部分です。 つまり、コールオプションであれば「日経平均-行使価格=このコールオプションの本質的価値」と言う式で表されるもので、日経平均が行使価格を下回っている場合(権利を行使しても意味がない場合)はこのコールオプションの「本質的価値」は「ゼロ」ということになります。
プットオプションの場合は「行使価格-日経平均=このオプションの本質的価値」となり日経平均が行使価格を上回っている場合はこのオプションの本質的価値は「ゼロ」となります。

満期日に日経平均が行使価格を上回っていないコールオプションはその価値は「ゼロ」になってしまいますが、満期まで何日もあるコールオプションは例えその時点で日経平均が行使価格を下回り、「本質的価値」がゼロであっても満期日に日経平均が行使価格を上回っている、と言う確率は「ゼロ」ではないわけです。
そこで、今は日経平均が行使価格を下回っていたとしてもそのコールオプションをいくらかの値段で「買う」と言う人が出てきます。そこで満期までに日経平均が行使価格を上回らない、と思った人が売りを出して(逆の場合もあります)売買(=契約)が成立すればオプションの値段はつくことになり「本質的価値」がゼロの場合でもオプションの値段はゼロにはならないのです。
この場合のオプションの値段は「本質的価値」はゼロで「時間価値」だけ値段(=プレミアム)ということになります。

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