マネックスメール 2000年4月17日

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マネックスメール 2000年4月17日

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 マネックスメール(第169号 2000年4月17日夕方発行)
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本日の目次

 マネックス相場概況
 投資信託情報
 DKA株式オープン ファンドマネージャー佐久間康郎氏の相場の見方 コラム ・マネックス社長 松本大のつぶやき
     ・編集長の独り言
 展示会・イベント情報

=============<マネックス相場概況>===========<相場概況>
米国株安、円高、日経平均の銘柄入れ替え。混乱の一言といえる暴落

日経平均   19008.64(▲1426.04)
TOPIX   1552.46(▲ 101.24)
単純平均     641.74(▲  40.16)
東証2部指数  2297.79(▲ 244.24)
日経店頭平均  1689.18(▲ 191.64)
東証1部
 値上がり銘柄数    113銘柄
 値下がり銘柄数   1236銘柄
 変わらず        35銘柄
 比較できず        7銘柄
 騰落レシオ(25日)  96.94%
  注:値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率です。
    一般的に120%台に上昇すると高値圏、70%台に下降すると    底値圏といわれる先行指標です。
    計算は25日ベースで行っており、値上がり銘柄数、値下がり銘    柄数は25日間の累計で計算しています。
 売買高     875.11(百万株;概算)
 売買代金   1261861(百万円:概算)
 時価総額   4073581(億円:概算)
 為替(17時現在)   103.35円

 金曜日の米国株式市場の急落、円高進行、そして日経平均採用銘柄の大量入れ替えなどが加わり、大混乱の一日という展開でした。朝方から売りが先行し、大幅安という展開です。前場中頃に、一瞬19500円という水準で下げ渋りを見せる局面もありましたが、この水準を割り込んでからは下げ加速といった展開になってしまいました。

 前場の下げ幅に比べ、後場は下げ渋ったという見方もされていました。しかし実際には、本日日経平均先物のストップ安は19000円です。前場は狼狽売りが加速し、この水準を大きく割り込んで現物市場は値を下げましたが、後場は先物の水準にサヤ寄せする展開です。必ずしも下げ渋りという状態になっていないことに注意が必要です。

 後場の展開は、大きく売り込まれた前場よりは落ち着いたものの、先物のストップ安水準に値を戻してからはほとんど値動きの無い状態が続いていたといえます。

 大幅安の翌日、冷静になって大幅反発する局面は今までもしばしば見られました。しかし明日は本日の下げを止めたともいえる日経平均先物の値幅制限は、上下1000円に縮小してしまいます。約1500円の下げとなった本日ですが、翌日の相場展開で反発歩調となっても本日の下げは一日では回復し難い状況です。さらに日経平均採用銘柄の入れ替えという問題も当面上値を押さえる要因となりそうです。

 今夜のNY株式市場次第で、明日も波乱の展開は当然想定されます。反対にリバウンド歩調に入ったとしても、制限値幅の問題、銘柄入れ替えの問題で上値を押さえると言う状態。単純なリバウンドとも言えない環境になってしまいました。

 本日のチャートは、今までの上昇トレンドが完全に崩壊したとも言える形となってしまいました。週後半からの基準線上昇は、本日の暴落により不可能となってしまいました。抵抗帯も一気に割り込んでしまい、チャートからの下値、反発等のタイミングを計れない形まで崩れてしまっています。

◆個別銘柄◆
静岡銀(8355) 925円(△62)
 日経平均に新規採用されると発表された銘柄です。軟調な地合いにおいて逆行高となり、さらに本日の高値で取引終了。新規採用されることに対し、事前に全く想定されていなかった銘柄ともいえ、意外性から上昇したといえそうです。

JR東(9020) 58万3千円(△3万3千円)
 日経平均に新規採用される銘柄。このところ物色の圏外に放置されていたことで物色された雰囲気です。戻り売り圧力が比較的低いことも上昇を支えた材料といえそうです。

イトーヨーカ堂(8264) 6300円(△50)
 日経平均に新規採用される銘柄。しかし前場にストップ高まで買い進まれたものの、その後は急速に上げ幅を縮小。ネット関連等に分類され、物色された経緯があることで上値での売り圧力が高い銘柄と言えそうです。

ミツミ(6767) 3620円(▲80)
 日経平均に新規採用される銘柄。前場にストップ高まで買い進まれましたが、その後は一転して急落。売り気配を交えて荒い値動きとなってしまいました。3/6に上場来高値を更新したばかりであり、戻り売り圧力から売りが優勢になった雰囲気です。

岩谷産業(8088) 166円(▲69)
 日経平均から削除される銘柄。300万株以上の売買となり急落してしまいました。同社に限らず削除対象となった銘柄は、本日で全て売りが出たとは言い難い雰囲気もあり、当面需給バランスの崩れた相場となる可能性が非常に高いと思われます。

NTTドコモ(9437) 337万円(▲38万円)
 日経平均に新規採用が発表されましたが、ネット関連銘柄などとして上昇していたために、プラス材料とする買いよりも、米国株式市場の急落を嫌気した売りが勝り終始軟調な展開。

アンリツ(6754) 997円(▲54)
 ウォーバーグが投資判断をBUYからSTRONG BUYに引き上げた模様。このところ株式市場では、同社の投資判断引き上げを材料に物色する動きがありましたが、さすがに本日の地合いでは売りが先行して値を下げました。市場が落ち着いた後に再評価される局面があるかも知れません。

トヨタ(7203) 5290円(▲350)
 全体の地合いに引きずられる形となり、前場は急落して取引終了となりました。5000円の大台を割り込んでいましたが、後場はこの大台を回復して推移。主力株の間では比較的下げ渋りを見せた銘柄といえそうです。このところ本田技(7267)とともに静かに上昇する相場展開を続けていましたが、このあたりから底堅さも伺えます。

◆各社のプレスリリースなど◆
富士電機(6504)
 簡易型多ノズルペルトン水車を開発。発電機全体を簡素化して縮小。建設コストが安い。東電土室川発電所に採用された。

川崎汽船(9107)
 アジア/北米東岸航路で陽明海運とスロット交換。週2便のサービスを提供。4月下旬より開始。また、5500TEU型新造コンテナ船4隻の追加建造を決定。この高速船は先に8隻の投入も発表している。船価動向が良いため。
元旦ビューティー工業(5935)
 マイナスイオンを発生する新塗料を開発。滝つぼのような清涼効果がある他、排気ガスを減少させる作用もあるという。建設用の他、自動車内装やパソコン用品など様々な展開を図る。

エスエス製薬(4537)
 鎮痛消炎剤ジクロフェナクナトリウム(一般名)の経皮吸収製剤「ナボールゲル」を発売。国内初の経皮吸収型ゲル状軟膏で、疾患や症状に応じてのより幅広い使い分けが可能になり、変形性関節症、肩関節周囲炎などの局所の痛みを訴える患者に対し、効果を発揮。3社による共同開発。

中外製薬(4519)
 うつ病治療薬「塩酸フルオキセチン」の健康成人を対象とした薬物動態試験を日本で開始したと発表。強迫性障害や過食症などにも適応し、欧米ではパニック障害や外傷性ストレス障害(PTSD)での治験も進められている。
DDI(9433)
 携帯電話cdmaOneが全国で500万加入を突破したと発表。同社は同システムでの国際ローミングをまもなく韓国と香港から開始する。

日立(6501)
 子会社「日立ネットビジネス株式会社」を設立。ネットビジネスを本格展開。3年後にネット関連の売上を5倍に増やす。

オン・ザ・エッヂ(4753)サイバー(4751)
 メールマガジン発行システムを統合、17の大カテゴリーと200以上のサブカテゴリーに分け、数千種類のメールマガジンを世界から集める。1日あたり5000万通の送信に対応したシステムを用意。24日から。

◆ランキング◆
 東証1部値上がり上位
    銘柄        上昇率    上昇幅   終値   売買高 日貿信(8582)   +33.33   △2    8  6061 小田不(8832)    +7.89  △15  205    11 大分銀(8392)    +7.53  △35  500    26 静岡銀(8355)    +7.18  △62  925  2645 日産販(8291)    +6.80  △14  220    18
 東証1部値下がり上位
   銘柄        下降率    下降幅   終値   売買高 エルカクエイ(8826)−33.33   ▲1    2  4752 岩谷産(8088)   −29.36  ▲69  166  3184 富士紡(3104)   −25.44  ▲29   85  2953 丸善(8236)    −23.83  ▲56  179  3515 東邦レ(3403)   −23.68  ▲45  145  1813
 東証1部売買高上位
    銘柄            売買高    終値     前日比 新日鉄(5401)      26994   246     ▲14 川鉄(5403)       12971   169     ▲17 NKK(5404)      12165    68      ▲5 住金(5405)       11988    76      ▲4 富士通(6702)      11071  2595    ▲335 日立(6501)        9881  1195     ▲55 三菱マ(5711)       9787   360     ▲28 伊藤忠(8001)       8842   485     ▲47 東芝(6502)        8719   920     ▲80 NEC(6701)       8707  2525    ▲305
 東証1部売買代金上位
    銘柄           売買代金    終値     前日比 NTTドコモ(9437)  124018 337万円   ▲38万円 ソニー(6758)      82234 12040   ▲1240 NTT(9432)      56674 129万円   ▲20万円 トヨタ(7203)      41835  5290    ▲350 NTTデータ(9613)   39145 132万円   ▲23万円 京セラ(6971)      30719 13800    ▲950 アドバンテスト(6857)  29583 17400   ▲1250 東エレク(8035)     28906 12690    ▲910 松下通(6781)      28824 13890    △580 富士通(6702)      28326  2595    ▲335
============<投資信託情報>===============18日午後4時で募集は締切りとなります。お早めにお申込み下さい。
<DKA 公社債投信 4月号>
予想分配率 2.0%
公社債を中心とした堅実で有利な運用
お申込みは1万円から

予想分配率2.0%で運用されて、1年後に解約する場合、20%の源泉課税と手数料(消費税込)を差引いても0.55%の利回りとなります。手数料を考慮すると、1年以上の運用をお考えの資金に適した商品ということができると思います。

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<MFS社の外国投信>
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基準価額(4月14日現在、Jシェア、USドル)
 マサチューセッツ・インベスターズ・トラスト 19.15(−1.06) MFS ストラテジック・グロース・ファンド 32.32(−2.25)−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(ご購入価額の決定方法)
当日午後3時までのお申込みの場合、
基準価額は当日の米国で発表される価額(翌日朝判明)
為替レートは翌日の午後2時半の市場実勢レートを基準として計算いたします
=<DKA株式オープンファンドマネージャー佐久間康郎氏の相場の見方>=
米国株暴落について

米国株が暴落しました。先週一週間だけでNYダウ平均が7.2%、NASDAQ総合指数が25.3%それぞれ下落しており、市場全体が急落する中でも特にハイテク、インターネット関連の株式が激しく値下がりしました。

今回のような株式市場の急落は1998年の夏にもありましたが、この時とは事情がかなり異なります。98年の夏には、ロシア・ルーブルの実質切り下げや大手ヘッジファンドの破綻など「予想外」の悪材料が出てきて金融市場が大混乱に陥りました。これに対して今回の急落については、NASDAQ総合指数が5営業日という短期間で25%を超える下げが予想できたかどうかは別にしても、ハイテク、インターネット関連株の調整についてはまったくの予想外の出来事ではありません。

以前から下落リスクとして警告されていた要因としては、(1)FRBによる金融引締め政策(にもかかわらず株価は上げ続けてきた)、(2)割高なバリュエーション、(3)信用買い残の急増に見られるように投機的な買いが株価を急騰させた。などがあげられます。特に(2)、(3)はNASDAQ市場で顕著に見られ、現在、赤字であるばかりでなく数年先まで見ても本当に利益が出るかどうか疑わしいビジネスモデルのインターネット関連株が買い上げられ、さらにIPO(株式新規公開)も増えました。また昨年9月末から今年の2月末までにNASDAQ総合指数は71%上昇していますが、その間に信用買い残は46%も増えています。

ファンダメンタルズに目をむけると、企業収益は好調に推移しており、株価の急落が示すような急速な収益成長の鈍化(あるいは悪化)の兆しは見当たりません。ハイテク間連企業の決算内容をみてもIT投資は活発であり、これまでの良好なトレンドに何ら変化はないと思います。

今後どうなるかについては、短期的には一段安の可能性もあると思われます。それは信用取引で損失を被った投資家の「投げ売り」がまだ続くと思われ、それ以外の投資家も落ち着きどころを見極めるため積極的に動かないと思われるからです。しかしながらファンダメンタルズは健全であり、調整一巡後は再び巡航速度の上昇相場に戻ると思います。

今回の急落を経て投資家は一段と「現実」を重視すると思われるため、卓越した技術力やブランド力などの明確なコア・コンピタンス(競合他社に対して比較競争優位をもつ中核事業)をもち、収益を確実に生み出し成長できるビジネスモデルを確立している優良成長株については絶好の投資機会になると思います。逆に期待先行だけで株価が上昇し、そして二束三文の価値になってしまった多くの新興企業の復活は難しいと思います。

お花見シーズンの終わりとともに、ひとつの宴(うたげ)も終わりを告げたようです。

◆DKA株式オープン 過去の騰落率(2000年3月末現在)◆
6ヶ月+45.01% 1年+104.98% 3年+216.81%

※騰落率は投資家利回りとは一致しません。
 データ提供:S&Pアイフィス社

========<マネックス社長 松本大のつぶやき>=========4月17日     <日本語 その2>

先週、「の」の話を書きましたが、もうちょっと考えると他にも日本語ならではないかと思えるワザがあります。やはり一音、一文字で多くのことを表す日本語の特徴です。どんぐりの歌を思い浮かべてみて下さい。「ころころ」と言うと、止まらずに転がっているイメージですが、「ころころこ」と「こ」を一つくっつけるだけで、転がっていたものがぴたっと止まるイメージを表しています。どんぐりは池の中の恐らく石かなんかにはまって止まったのでしょう。一方、「ころんころん」と「ん」を付けると、転がっているけれども、滑らかではなく、何か楕円形のものが転がっている雰囲気になります。日本語の底力恐るべしですね。

=============<編集長の独り言>=============お客様から頂いたメールに、ゴールデンウィーク中はいつ株式市場が開いているのですかという質問を頂きました。取引所は土日、祭日が原則休場です。ということは証券会社社員にとって、ゴールデンウィークはほとんどありません。今年は祭日が土日と繋がり、後半は比較的長い休みですが。
ちなみに多くの皆様が夏休みといわれる8月中旬(お盆休み)も取引所は開かれています。さらに年末も12月30日まで売買を行なっています。
証券会社の社員になって、高校時代の同窓会には全く出席できなくなってしまいました。地元の友人達は、通常帰省する時期に合わせて同窓会を企画してくれますが、私はいつも仕事をしています・・・。最近ではすっかり案内状が届かななくなったかも。
証券会社の社員は、会社としての夏休みは存在せず、各人が交代で休みを取ります。季節外れの夏休みなのですが、昔から私の休みと株価の相関関係として、休み中は株価が上昇し、休み明けから値を下げるという噂が・・・。
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ご意見や、皆様の身近な投資情報は、こちらまでお寄せ下さい。
feedback@monex.co.jp

============<展示会・イベント情報>===========<国際環境展現場レポート>
4月13日〜16日(東京ビックサイト)

 弊社社員が国際環境展に足を運び、実際に展示などを見てレポートしました。さすがにゴミ焼却工場は持ち込めないものの、いくつかの企業は実演も交えての展示を行っていました。建物の中になぜか無人の都バスが・・・その正体は低公害バス。大手企業から自治体まであらゆるブースがありました。

●実演展示に人気

 会場内で一番にぎわっていたのが、やはり実物を実演展示するブース。その中の石川島「紙・プラスチック自動選別装置」は回収されたゴミの中から、紙とプラスチック数種類を同時に分別する。3種類までセット可能で、ベルトコンベアを流れてきたゴミがどんどん分別されていく。

 その姿は強烈の一言。というのも、センサーが瞬時に「紙、塩ビ、ペット、ペット、紙、ペット、塩ビ、紙・・・」というふうに判別する。当然ベルトは1mほどの幅があるわけで、その物体が存在する位置はまちまちだ。しかしこの装置のすごいところは、物体めがけて高圧の空気を吹き付ける。まるでスナイパーの如く、そのヒットは正確だ。そして物体を飛ばし、分別ボックスに正確に入れることができる。

 すごい音を立てて、瞬時にゴミが分別されていく。秘密は近赤外光を使ったセンサーにある。それにより物体が何であるかを判断するのだ。外見が似ていても間違わず分別できる。人間よりも正確かもしれない。

 毎時最大4トンの処理が可能。この強烈さは、名古屋にある実証実験施設でも見学が可能とのこと。

<関連出展企業>
石川島(7013)
 容器リサイクルに対応する紙・プラスチック自動選別装置を展示。ほぼ10 0%の精度で各種素材を分別する。

●ビオトープ

 鹿島ではブース内にステージを設置、プレゼンテーションを頻繁に行っていた。森林・川・池などの野生生物が暮らせる空間「ビオトープ」に関するプレゼンでは、小さなアパートの中庭から公園規模のものまで、同社が施工した例を発表。実物展示の「かに護岸パネル」には、わずか1立方メートルほどのスペースに本物のカニがおり、下には本物のハゼがいた。

<関連出展企業>
鹿島(1812)
 かに護岸パネルなど具体的な製品で環境問題に取り組む。
飛島建設(1805)
 切土のり面をビオトープにする工法を提案。従来は少ない種類の種子を使い 単純に施工していただけだったが、新工法ではより現地の環境に近づいた植 生を再現できる。
清水建設(1803)
前田建設(1824)など

●コンポスト

 廃棄物リサイクルで最近注目されているのが、コンビニの廃棄弁当などを堆肥化してそれを有機栽培に利用する例。大手コンビニでは栽培された野菜を食材として使う試みも始まっている。ラックランドでは飲食店から出される野菜くずなどの生ゴミを、アガリクス茸菌を使いコンポストに変える処理機を展示していた。

 コンポストとは、生ゴミ・落ち葉や下水汚泥などを発酵腐熟させて堆肥化した肥料。

 アガリクス茸菌を混ぜたオガクズ状のものと生ゴミを一緒に処理機に投入すると、攪拌されて数時間後にコンポストとなる。同社では、小規模店舗にも対応したサイズから各種の処理機を取り揃えている。

 実際には、この処理機で作られたコンポストはそのまま肥料としては使えない。そこで工場にて肥料として使えるように処理を施す必要がある。だが、現実的に、このコンポストを肥料に変えるコストは膨大で、引き取りにも費用がかかったり、飲食店自身がこれを販売するようなことは難しかった。

 同社はそれに注目。コンポストを引き取り、工場で肥料にするところまでの一連の流れを自社で作ることにした。運送会社や処理工場と提携、今年から事業化する予定。まずは関東地区からスタートし、様子を見ながら全国展開をしていくという。

<関連出展企業>
ラックランド(9612)
 業務用生ゴミ処理機に注力。自社内でリサイクルシステムを確立させ、今年 から稼動。将来的には全国展開を目指す。

●環境対策も宇宙から

 ゴミの不法投棄による環境汚染は深刻な社会問題となっている。コスト競争や処理施設の不足などが原因にあがっているが、モラルに欠けたゴミ収集車を監視するシステムが登場した。

 富士電機では、SCMSystem「一般廃棄物収集運搬管理情報システム」をパネル展示していた。これは、ゴミ収集車に取り付けられた装置を衛星で追尾しながら、回収エリア・搬入ゴミ処理工場の越境や指定場所以外の不法投棄を監視するものだ。

 この手の衛星システムには、物流トラックや貨物コンテナの位置確認などが行われているものが多い。同社では環境対策に応用した。

<参考URL>
(財)日本産業廃棄物処理振興センター情報処理センター
電子マニフェストシステム
http://www.jwnet.or.jp/

富士電機(6504)
 衛星を使った管理システムを開発。廃棄物の不法投棄や指定の方法外での処 分を未然に防止するだけではなく、マニフェスト情報を簡単に入力できるこ とで作業の効率化も。

●トウモロコシから通帳カバー

 展示会のスタッフなどが首から下げているカードホルダーに使われていたのが、トウモロコシなどのでん粉を成分とした生分解性シート。一見すると従来のプラスチックシートと区別がつかない。

 これは、塩ビに取って代わるコーンシートだ。それこそ「食べても無害」だという。土に埋めれば約1ヶ月程度で土に還る。通常の使用では劣化することもなく、従来のものと強度や性質もさほど違いはない。

 通帳カバーや名札、ワッペンやファイルケースなど用途は幅広く、農業用のシートにも使われている。ビニルハウスのシートにも利用が可能だという。そこでひとつ質問をしてみた。確かにビニルハウスに使えるかもしれないが、土に接する部分だけ分解されてしまうのではないか?という疑問がよぎったのである。

 答えは「分解時間の調整ができるので、問題はない」とのこと。用途に応じて、必要な性能を保つことができるという。そして使い終わったら畑の隅にでも埋めてしまえば処分のコストもかからない。

<関連出展企業>
ダイニック(3551)
 でん粉から作った生分解性シートを製造。塩ビの代替品として注目が集まっ ている。

●その他

ヤマハ(7951)
 全空間音響システム「Octaphonic」を展示。音という視点から環境空間を構築。

富士通(6702)
 リサイクルしやすいパソコンを展示。同社では従来のパソコンを手作業で解体し分別リサイクルを行っている。手作業は分別の際に部品を確認するときに一番有効な手段だという。

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読者のお便り

 マネックスメールで興味を持ち、今日国際環境展に足を運んでまいりました。
 楽しくて一日があっという間で、もっとゆっくり見たり聞いたりしたかったです。日本だけでなく外国の製品もいくつか紹介されていて興味をそそられました。

(中略)

 ああいう展示会に行って、地球にやさしいものに触れて帰ってみると、うちの中は??と思えるものが多いのに気づきます。小さい中に、ものが氾濫している感じです。この元凶は大型ホームセンターにあるのでは? あとからあとから所狭しと商品が並んでいるので、感覚を麻痺して、つい余計なものまで買ってしまったり、安い値段につられて環境に悪いと知りつつ選んでしまったり、といったことが多々あります。ああいう場所で安く大量に売っているお手軽商品に慣れている購買者が、今日のようなエコロジー商品を選ぶ日がくるのでしょうか? 一番は値段の問題でしょうか?

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編集部から

 サーチエンジンを使って「エコロジー商品」「ホームセンター」というキーワードで検索してみたところ、ホームセンターにも意外と身近なエコロジー商品があふれていることがわかります。

 たとえばこれは、生分解性のスポンジです。
http://www.wakkun.or.jp/aisen/syohin/syohin02.htm

 確かに、ホームセンターで扱われているすべての商品が、環境に配慮したものであるかどうかはわかりません。ですが、企業側も意識せざるを得ない時代になってきているのは事実で、今後多数の商品が揃うことが期待されます。
===================================<商品に関して>
◆マサチューセッツ・インベスターズ・トラスト
 投資方針:米国の幅広い業種の企業株式に投資を行います。
 3ヵ月毎の配当を行いつつ長期的な信託財産の成長を目指します。
◆MFS ストラテジック・グロース・ファンド
 投資方針:企業の規模を問わず、成長の見込みが十分にあると考えられる企 業の株式に投資します。

*上記2商品の関係法人と商品概要は以下の通りです。

<関係法人>
(管理運用会社)マサチューセッツ・ファイナンシャル
         ・サービセズ・カンパニー
(元引受会社)MFS ファンド・ディストリビューターズ・インク
(保管会社)ステート・ストリート・バンク・アンド・トラスト・カンパニー(受益者サービス代行会社)MFS サービス・センター・インク
(日本における販売会社・代行協会員)マネックス証券株式会社

<商品概要>
米ドル建/オープンエンド契約型外国投資信託 米国籍
お申込み単位:当初・追加申込み 10口以上10口単位
お申込み手数料:10口〜1万口未満 2%、1万口以上〜5万口未満 1%、        5万口以上 0%
中途換金:10口以上10口単位で買い戻し請求が出来ます。原則としてお申込み日の翌営業日が約定日となります。
・お申込みの際は「目論見書」をご覧下さい。
・本ファンドは株式など値動きのある証券(外国証券には為替のリスクもあり ます)に投資し、基準価額は変動します。したがって元本が保証されている ものではありません。

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