1999年から発行しているマネックス証券の人気メルマガ「マネックスメール」を、ウェブ上で再読できます。
◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◆◆◆
楽しい!学べる!得をする!
マネックスメール<第1417号 2005年5月16日(月)夕方発行>
http://www.monex.co.jp/
<口座開設はこちら(無料)>
http://www.monex.co.jp/AccountRegistration/0/guest/G300/acc/index.htm◆◆◆◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇マネックス・ビーンズ証券株式会社◆◆◆
====広告==============================================================◆◇◆ 5月28日(土)、東京で個人投資家説明会開催(参加無料)◆◇◆
参加企業:(9374)軽貨急配、(4783)日本コンピュータ・ダイナミクス(4955)アグロ カネショウ
3社の説明会の後、交流会を開催。経営者と直接質疑応答が可能です!!申し込み→ http://www.cyber-ir.co.jp/salon_/2005/20050528_salon.htm「主催:インベストメントブリッジ、協賛:マネックス・ビーンズ証券」==============================================================広告====
≪本日の目次≫
1.相場概況
2.バンガード・海外投資事情
3.オルタナティブのランダム・トーク
4.株式市場アウトルック
5.投資信託基準価額
6.マネックス・ビーンズ証券CEO 松本大のつぶやき
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【 〜ブックビルディングのお知らせ〜 】
★当社取り扱いの新規公開銘柄や既公開株式の売出・公募のお知らせです★−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ザッパラス(3770)、関門海(3372)、
シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ(8942)、
NowLoading(2447)、ドリームバイザー・ドット・コム(3772)、
フィンテック グローバル(8789)、
リンク・セオリー・ホールディングス(3373)、IRIユビテック(6662)詳しくはウェブサイトをご覧ください。
http://www.monex.co.jp/StockOrderConfirmation/0/kbodr/kb_bosy_meigara/ichiran/guest
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
マネックスメール解除の方法は一番下にあります
またバックナンバーは以下でご覧頂けます。
http://www2.monex.co.jp/monex_blog/index.html
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-1.相場概況
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-株安、債券安、円安と「日本売り」の様相
日経平均 10,947.22 (▲101.89)
日経225先物 10,950 (▲ 90 )
TOPIX 1,123.37 (▲ 11.45)
単純平均 427.00 (▲ 5.74)
東証二部指数 3,517.87 (▲ 54.99)
日経ジャスダック平均 1,963.25 (▲ 25.03)
東証一部
値上がり銘柄数 252銘柄
値下がり銘柄数 1,342銘柄
変わらず 57銘柄
比較できず 1銘柄
騰落レシオ 80.64% -6.86%
売買高 12億9424万株(概算)
売買代金 1兆0388億8700万円(概算)
時価総額 348兆9360億円(概算)
為替(15時) 107.62円/米ドル
◆市況概況◆
週末の米国市場ではナスダックは堅調、ダウは軟調という動きとなり、日本市場も小動きとなりました。市場筋の推計と伝えられる寄り付き前の外国人売買動向が今日も大幅売り越しとなったことや、シカゴ市場の日経平均先物が日本市場の先週末の終値よりも低かったこともあって、売り先行の始まりとなりました。ただ、大きく売り叩かれるものも少なく、底堅い動きとなりました。寄り付きの売り買いが一巡した後は、先物へのまとまった売り買いも殆どなく、小動きとなりました。好業績を発表した銘柄や、好決算発表後に軟調な動きとなっていた銘柄などが底堅い動き、堅調な動きとなりましたが、外部環境の不透明感は強く、積極的に買い進むような動きにはなりませんでした。
それでも、下値を売り叩くには足下の好決算が邪魔になる、といった感じで下値を売り叩く動きにもならず、日経平均は11,000円を超えた水準での推移が続きました。為替が円安に振れたことに反応する動きも殆どなく、米国市場でハイテク銘柄が堅調な動きとなっていたことを受けて、比較的ハイテク銘柄は堅調な動きとなるものも多くなっていました。
後場に入ってからも殆ど動きらしい動きもなく、方向感のない相場が続きました。昼の市場外取引はそこそこ金額は大きく買い越しとなったと伝えられましたが、反応は鈍く、信越化学(4063)のように好決算を発表した銘柄に対しても反応は鈍いといった状況でした。先物に仕掛け的な売り買いでも入れば、膠着状態を決め込んだ目先筋の買戻しや見切り売りを誘い、方向感も出てくるのではないかと思ったのですが、そういった動きもなく、様子見気分が強い中、最後は見切り売りに値を崩すものが多くなり、日経平均は11,000円を割り込んで軟調な引けとなりました。
好決算発表への反応も鈍く、買い気も乏しいのですが、逆に決算数字が悪かったものには敏感に反応する動きとなりました。石川島(7013)が今期見通しが予想を下回ったといって売られているように、悪い方には敏感に反応しているようです。明日のGDPの発表を控えてポジション整理の売りも出たようです。
小型株も手仕舞い売りや見切り売りに押され、軟調な動きとなるものが多く、日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数、二部株指数は大幅安となりました。主力銘柄が動きににくい中で個人投資家の買いを集めて堅調な動きとなっていた銘柄が多いだけに、利益確定売りや見切り売りが嵩んだ、ということではないかと思います。
(マネックス・ビーンズ証券 清水洋介)
◆テクニカルコメント◆
☆日経平均・TOPIX☆
チャートの簡単な説明を用意しました。下記をご覧ください。
http://www2.monex.co.jp/j/asa/Setsumei.htm
日経平均・TOPIX
4月18日の大陰線のレンジの下限に近くなって来ました。この水準で下げ止るかどうかといったところですが、3月30日のところの遅行線が日々線と「天−底」一致の格好で戻り高値をつけ(5月10日)たことで、今度は4月8日の戻り高値と今回の遅行線の底値が一致する格好で、今週中に目先の底入れとなってくる可能性もあるのではないかと思います。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Nikkei.htm
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Topix.htm
日経ジャスダック平均
転換線のところでは下げ止らずに一気に下落となってしまいました。遅行線が日々線を意識し、日々線は基準線や雲を意識してくるところで、底堅い動きとなってくるものと思われます。日々線が基準線を割り込むまでは目先の調整と考えていいのではないでしょうか。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jasdaq.htm
債券先物
株安にもかかわらず、債券も軟調な動きとなりました。基準線や「S点」=2月の高値の水準(=図の赤い点線)で下げ止った格好となりました。ここからは基準線も上昇してくるところで、反発が期待されるところです。今日は「株安、債券安、円安」といった「日本売り」の中での動きとなったようです。→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jgb.htm
為替(ドル円)
遅行線が順調に日々線の上昇に合わせ上昇となって来ました。遅行線と日々線が「天−天」一致の格好となっており、前回の高値(108.70円〜108.80円)水準を抜けるかどうかといったところで、今日明日、あるいは今週中に抜けなければ「天−天」一致の可能性が高くなり、(ドルの)上昇も一服となって来るものと思われます。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jpy.htm
個別銘柄分析 −シャープ(6753)−
赤い点線に挟まれたレンジ内での動きとなっています。遅行線が日々線の高値をつけたところ(4月8日)に絡んでくるところであり、レンジの高値圏であることに加え、RSIやストキャスティックスも高い水準にあり、日々線と遅行線が「天−天」一致(遅行線の天井と日々線の天井の日にちが一致すること)となって、いったん目先の高値をつける可能性もあります(図の青い矢印のような動き)。下値は雲の水準で下げ止るかどうかといったところですが、雲の水準で下げ止らなくても、レンジ内の動きとすればレンジの下限(下の赤い点線)では下げ止るものと思われます。レンジの上限を抜ける(4月8日の高値を抜ける)ような展開になれば、1,800円くらいを目指す動きとなってくるのではないかと思います。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/K6753.htm
◆個別銘柄◆ 好業績に反応は鈍く、ほぼ全面安
三菱紙(3864) 152円(▲16)
中越パ(3877)との合併の白紙撤回を正式発表したことを嫌気し、売りを集めました。中越パも売り気配で始まり、軟調に推移していました。
任天堂(7974) 11,540円(▲220):100株単位
次世代家庭用ゲーム機として開発中のレボリューション(仮称)の発売が、来年になり、最大の需要期に商品を投入できない見通しとなったと報じられたことを嫌気して売られ、4営業日続落となりました。
セプテーニ(4293) 345,000円(▲20,000):1株単位
日記風の簡易型ホームページ「ブログ」に連動した広告事業を本格化すると報じられたことで、新たな収益源となるのではないかとの思惑を誘い、買われました。しかし、大引けにかけては相場全体と歩調を合わせるように売られ、結局2営業日続落となりました。
アドバンテ(6857) 7,690円(△210):100株単位
為替が円安に振れていることや、先週末の米株式市場でハイテク株が堅調となり、フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数も約3%上昇したことなどを好感して買われました。
シチズン(7762) 959円(▲21):100株単位
ジャスダックに上場しているシチズン電(6892)、ミヨタ(7770)、シメオ精密(6828)の3社を、株式交換方式で100%出資の完全子会社にする方向で最終調整に入ったと報じられましたが、今後発表される予定の株式交換比率などを見極めたいとして、小動きとなっていました。
カカクコム(2371) 907,000円(▲51,000):1株単位
11日から14日にかけて不正アクセスによるプログラム改ざんが確認され、安全対策を施すために14日よりサイトを一時閉鎖しており、復旧までには一週間程度かかると発表したことで、月次売上高への悪影響などを懸念した売りに押されました。
信越化(4063) 3,820円(▲10):100株単位
13時ごろに2005年3月期の決算を発表し、同時に発表した2006年3月期の連結純利益予想が、前期比10%増の1,030億円と市場予想平均を上回ったことを好感して買われました。しかし、先物が上値を切り下げる過程で出たインデックス売りに押され、結局は寄り付きと同値で引けるなど、行ってこいの展開となりました。
◆ランキング◆
東証一部値上がり上位
材料銘柄に加え、好業績の期待される銘柄が上位に出てきています。
東証一部値下がり上位
小口の売りに値を崩している銘柄が多くなっています。
東証1部売買高上位
ディーリングの動きが中心で好業績銘柄の利益確定売りも嵩んでいるようです。
東証1部売買代金上位
銀行株や主力銘柄の見送り気分が強くなっています。
詳細は
→ http://www2.monex.co.jp/j/monex_asa_mail/rank.htm
※株式分割銘柄に関してはマネックス・ビーンズ証券のウェブサイトにログイン後、「投資情報」→「株式周辺情報」→「資本異動銘柄」をご覧ください。
本コラムに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、情報の正確性について保証するものではありません。また、内容は予告なく変更されることがあります。なお、本コラムは情報提供のみを目的として作成されたもので、有価証券の売買、為替取引の勧誘を目的としたものではありません。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-2.バンガード・海外投資事情 第173回
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
長短金利と債券のリターン
2004年の米国債市場は、「金利上昇」と「債券市場の下落」という大方の予測に反し、好調な1年だったといってよいでしょう。短期債の利回りは上昇しましたが、一方で長期債の利回りは低下し、その価格は上昇しました。 「短期金利が上昇するときには長期金利も上昇し、その際、よりデュレーションの長い長期債ほど価格が下落する」という市場の一般常識が、2004年においては当てはまらなかったわけです。
このため、価格下落を予想して長期債を手放した投資家にとっては手痛い年になったはずです。たとえば、2003年の終わりに、平均的な米国中期債に1万ドル投資したとすると、2004年のトータル・リターンは3.85%(ドルベース)でしたので、2004年末には10,385ドルになっていたはずです。ところが、多くの専門家の予想にしたがって、2004年6月にドルMMFに資金移動した場合のトータル・リターンは0.35%で、金額にして10,035ドルとなり、前者と比較しておよそ350ドルの差が生じたことになります。(リッパーインクのデータをもとに単純試算。本文中の数値は特定の投資の具体例ではありません。)
それでは2005年の債券市場はどうでしょうか? 専門家の何人かは、ドル安とインフレの影響により、ほぼすべての年限にわたって、債券のトータル・リターンは今年下落する傾向にあると予想しています。ただしその一方で、現状維持を予想する専門家もいます。実際、債券利回りはインフレ予測や、米国の貿易・財政赤字、石油価格の上昇、就労率の増加や賃金上昇などといった、実に多くの要因に影響されるため、正確な予測をするのは非常に難しいのです。
市場の予測に左右されるのではなく、ご自分の投資目標や投資予定期間に合った投資商品を選ぶべきです。 たとえば、2年から3年といった短期的な投資目標に適しているのは、金利の変化の影響が比較的少ない短期債やMMF、MRFでしょう。
対して、引退資金などの長期的な目標のためには、中長期債に投資するファンドがよいでしょう。 現在の金利水準が上昇傾向にある場合でも、長期でファンドを保有することができれば、ファンドが保有している債券からのインカム収入を、より高利回りの債券に再投資できるため、債券価格の下落に伴うファンドの損失は徐々に相殺されていきます。
市場の金利がどのように動いても、投資目標に合った債券を保有していれば、市場の憶測にも惑わされずにすみます。ご自分の投資予定期間に合わせて投資決定を下すことが重要です。金利の変化は債券市場で日常的にみられることであり、それに一喜一憂する必要はないのです。
※トヨタアセット・バンガード海外株式ファンド販売手数料がかからない「ノーロードファンド」
トヨタアセットマネジメントがバンガードグループのインデックスファンドの組み入れによって運用を行う、ファンドオブファンズ形式の国内投資信託です。1万円からのお買付ができ、月次定額積立、カードde自動つみたても可能ファンドの内容はマネックス・ビーンズ証券のホームページでご確認下さい。
※投資信託をお申込みの際には、「目論見書」にて詳細をご確認下さい。
※マネックス・ビーンズ証券で販売している3本の外国籍バンガードファンドの情報は、下記のホームページからでも見ることができます。
http://www.vanguardjapan.co.jp/fund/fund00.html
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-3.オルタナティブのランダム・トーク
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-ヘッジファンド投資のプロセス (8) 定性分析 人を見る
投資判断の時前調査であるデューデリジェンス(Due Diligence)は一言でいうと、候補に挙がっているヘッジファンドマネジャーは果たして信頼できるかということを前以てしっかりと調べることです。もちろん、実績は一つの判断材料でありますが、過去の実績から投資家は収益を上げることはできませんので、あくまでも将来の収益の可能性の判断が必要です。
要は、実績だけではなく、運用戦略や商品設計だけではなく、人を見るということです。この人の「エッジ」、有為性は何か?これは、ヘッジファンド・マネジャー採用の際に特有な判断ではなく、ビジネス全般に共有することです。
明治時代実業家の渋沢栄一の『人物の観察法』という論説でこのようなことを言っています。「初めてお会いしたその時に、この方は大抵こんな方だなと思った感じには、いろいろの理窟や情実が混ぜぬから、至極純なところもあるもので、その方がもし偽り飾っておらるれば、その偽り飾っておらるる所が、所見の時にはチャンと当方の胸の鏡に映ってありありと見えることになる。」
やはり、第一印象ということは重要です。長年、多くのマネジャー面談を繰り返すと感性で感じ取られるものがあります。これは主観的なものであり、もちろん間違いもありますが、その為にもやはり定性分析には経験則が必要です。
栄一はこんなことも言っています。「行為と動機と満足する点との三拍子が揃って正しくなければその人は徹頭徹尾永遠まで正しい人であると言いかねるのである。」これも結構、マネジャーの定性分析に適用できます。
「行為」ということは、その人が例えば他の人たちにどのように接するということが含まれていますが、その意味ではレファレンスは需要です。マネジャーが出すレファレンスをチェックすることはもちろん、出さないレファレンスも彼が以前に勤めていた会社の同僚や取引先、投資家、同業者(他のヘッジファンドマネジャー)からチェックするべきです。そして、現在、彼が雇っているスタッフの目から見た人物像も参考にすることは重要です。
「動機」という面では、何故この人物が雇い人という安定した生活からあえて独立という不安定な生活を選択し、ヘッジファンドを立ち上げたかということは是非、見てみたいものです。もちろん、それは単純に言うと金儲けでありますが、単に早く儲けて退場したいと思っているのか、それとも実際に長期的に金融サービスというビジネスを運営したいのか。現在の動機レベルは、過去と比べて変わっているのかを計りたいです。
そういう意味では「満足」の面を把握することは重要です。その人物が満足するような仕事はどのようなものなのか。ボラティリティを抑えてそこそこのリターンを上げることに満足するのか。若しくはボラティリティのリスクは取っても良いが高いリターンを得ようとするのか。そして、いくら有望と言われているマネジャーでも自分に満足しすぎている危険信号はないか。英語ではhubris(傲慢)と言いますが、破綻したヘッジファンドの根源のほとんどはこの理由でしょう。
△▼△ 『オルタナティブ投資日記』もどうぞ △▼△
渋澤健 1961年生まれ。シブサワ・アンド・カンパニー株式会社代表取締役。オルタナティブ投資を専門とするコンサルティング会社。ムーア・キャピタル・マネジメントおよびゴールドマン・サックス、JPモルガンなどを経て現職。(財)渋沢栄一記念財団理事、(社)経済同友会幹事、文京学院大学客員教授なども務める。著書に『シブサワ・レター 日本再生への提言』『渋沢栄一とヘッジファンドに学ぶリスクマネジメント』がある。
http://www.kshibusawa.com
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-4.株式市場アウトルック(提供:フィスコ)
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
「今週は新興市場の仕込み場となりそう」
日経平均は、小幅ながら5日続落
先週の日経平均は、小幅ながら5日続落となった。不安定な米国株式市場の動きが、その一因だと考える。週末13日の米国株式市場では、商品市況の下落で素材・エネルギーセクターが売られ、NYダウは下落した。一方、デルの好決算が好感され、ハイテク株は堅調に推移し、ナスダック総合指数は小幅上昇して取引を終えている。今週の東京株式市場は、この動きを反映する可能性が高い。つまり、ハイテク株がサポート役となり、日経平均は底堅い動きが期待できそうだ。
ただし、株式需給は、一向に改善の兆しがみえていない。5月6日時点の信用買い残は、4月22日時点に比べ244億円減少したとは言え、3兆1664億円(売り残は1兆1964億円)と00年5月以来約5年ぶりの高水準が続いている。4月下旬から5月中旬にかけての東京市場は調整色を強めており、持株の価格が買値付近まで戻れば、ヤレヤレ売りを出したい投資家は相当数に上るとみられる。引き続き、この売り圧力が相場の上昇を阻む見通しだ。また、信用倍率は2.65倍だが、これが3倍台に悪化するようなら、信用買い方の投げが加速し、相場急落リスクが一気に高まることになるとみておく必要もあろう。
米国株式市場が不安定な動きを続けている上、信用買い残の整理が遅々として進まない状況では、主力の貸借銘柄は手掛け難い状況が当分続くとみておく必要がある。売り残が積み上がるか、買い残が減少し、信用倍率が著しく改善するまでは、株価指数の上値は限定されることは必至とみる。日経平均に関しては、3月7日の11975.46円と4月8日の11911.90円とで形成した2点天井で、今後、数ヶ月の天井を確認したとみて、投資戦略を立てる必要がありそうだ。戻り限界に関しては3月30日の11506.85円が意識されるが、むしろ、買い残を積み上げた2月-4月の半年後の8月-10月相場の期日接近による下落リスクを強く意識しておく必要がありそうだ。
このような投資環境下、個人投資家は、主力株を避け、仕手系材料株や新興市場銘柄への資金シフトを鮮明にする見通しだ。特に、新興市場に関しては、3月末に分割を実施した銘柄の新株の交付が20日前後に集中している。今週に関しては、その需給悪化が嫌気される可能性はある。しかし、新株が入庫されれば、担保力を増した個人投資家が、23日の週から物色を活発化させる可能性が高い。よって、今週は、新興市場銘柄の仕込み場とみておきたい。一方、東証一部の銘柄群のうち、信用倍率が悪化し、且つ、買い残が高水準に積み上がっている銘柄群は、時間の経過とともに、下ブレリスクが高まると警戒しておく必要がある。
以上のことから、今週の日経平均の想定レンジは、下値は4月21日安値の10770.58円、上値は、4月8日高値11911.90円から21日安値10770.58円までの下げ幅1141.32円の半値戻しの11341.24円を想定する。
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-5.投資信託基準価額
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
詳しくは
→ http://www2.monex.co.jp/j/monex_asa_mail/fund.htm
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-6.マネックス・ビーンズ証券CEO 松本大のつぶやき
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
5月16日 <エンタープルナー>
ENTREPRENEUR。中学の頃に一度覚えた綴りですが、これからも決して空では書けない難しい綴りです。そのエンタープルナーが、最近日本では増えたとは云え、まだまだアメリカに比べると極端に少ない現状があります。何故でしょうか?よく云われる理由が「日本人はリスクを取れないからだ」というものです。本当でしょうか?
みんなで不動産を買ったり、みんなで債券を金利0%近くまで買い進んだりとか、日本人は一方向に、極端に突き進む性質があります。このように歴史を繙くに、日本人はリスクをむしろ好む性質のように見えます。しかしリスクは常に「全体で」取っています。日本人が苦手なのは、リスクを取ることではなく、周りの人と違うことをすることではないでしょうか。周りの人と歩調を合わせようとして、結果的に全体として厖大なリスクを取ってしまう。−それが我が国の特徴のような気がします。
そう考えると、我が国にエンタープルナーが生まれないのは、周りに例が少ないからと云うことになります。或いは我が国の数少ないエンタープルナーの雰囲気が、或る色に偏っているように思われるのは、元々その色の先例があったので、後発もその色を模しているからだと考えられます。
社会全体の活力を生みながら、同時に社会全体のリスクを下げるためには、もっともっと多様な価値観が認められ、多様な成功例が現れ、それを模す多様な挑戦が生まれなければいけません。最近世の中では色々な新しい動きがあります。「日本も変わった」と感じる人も多いことでしょう。しかし真に求められる変革は、新しい価値観、既存のものと違う価値観が出現するだけではなく、多様な価値観が現れてくることだと思います。もう一息でしょうかね。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
創刊号からのマネックスメールバックナンバー(マネログ)はこちらから→ http://www2.monex.co.jp/monex_blog/index.html
マネックスメール全文を過去にさかのぼって読むことはもちろん、“つぶやき”の部分だけをさかのぼることや、キーワードで過去のある部分を検索することも可能です。ぜひ一度お試しください。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ご意見や、皆様の身近な投資情報は、こちらまでお寄せ下さい。
マネックス・ビーンズ証券へ mailto:feedback@monex.co.jp
===================================<マネックスメールを解除したい時は>
マネックスメールの受信解除、メールアドレスの変更等はこちらへ
▽ https://stgi.monex.co.jp/php/mon_reg_form.php
アドレスの変更の場合、お手数ですが、旧アドレスの解除、新規アドレスの 登録という方法でお願いします。
▽口座に登録しているメールアドレスを変更しても、マネックスメールの配 信先アドレスは変更されません。上記のページより変更のお手続をお願いし ます。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
●配送できないメールアドレス等の解除について
マネックスメールでは、ご登録いただいたメールアドレスに間違いがありメールを配送できない場合や、何らかの理由で一定期間登録メールアドレスへメールが配送されない場合、その他弊社がやむを得ないと判断した場合には、登録メールアドレスを解除させていただくことがございます。予めご了承下さい。マネックスメールへのご登録にあたりましては、正しいメールアドレスが入力されていることをご確認下さい。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
マネックスメールはマネックス・ビーンズ証券株式会社(以下「当社」)が発行するメールマガジンです。マネックスメールの著作権は当社に属し当社の許可なく複製・再配信等を行うことはできません。当社は有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはなく、マネックスメールをもって有価証券の売買を勧誘するものでもありません。投資等のご判断は、ご自身の自己責任においてされますようお願い致します。当社は、お客様のマネックスメール情報サービスのご利用により生じた損害につきましては、その責を負いません。またマネックスメールに他社から提供されているコンテンツに関しては、それぞれの会社が作成したものであり、その内容の正確性・有用性等について当社は一切責任を負いません。
マネックス・ビーンズ証券株式会社 http://www.monex.co.jp/
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
マネックスからのご留意事項
「マネックスメール」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。