マネックスメール 2005年5月25日(水)

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マネックスメール 2005年5月25日(水)

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 マネックスメール<第1424号 2005年5月25日(水)夕方発行>
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≪本日の目次≫
 1.相場概況
 2.10年後に笑う!マネープラン入門
 3.フィデリティと考えるこれからの投資
 4.HSBCの中国情報
 5.投資信託基準価額
 6.マネックス・ビーンズ証券CEO 松本大のつぶやき

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http://www2.monex.co.jp/monex_blog/index.html

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-1.相場概況
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-「羹に懲りて膾を吹く」ような感じで買い手控え気分が強く大幅安

日経平均            11,014.43 (▲119.22)
日経225先物         11,030 (▲100 )
TOPIX            1,124.70 (▲ 11.62)
単純平均             421.49 (▲ 5.85)
東証二部指数           3,461.74 (▲ 41.59)
日経ジャスダック平均       1,917.99 (▲ 13.29)
東証一部
値上がり銘柄数          199銘柄
値下がり銘柄数         1,379銘柄
変わらず             68銘柄
比較できず            1銘柄
騰落レシオ             83.92% -0.54%
売買高            13億1520万株(概算)
売買代金        1兆0766億7400万円(概算)
時価総額          349兆4188億円(概算)
為替(15時)          107.44円/米ドル

◆市況概況◆
 今日は米国市場も比較的堅調な動きとなっていたことや、好業績銘柄への見直し買いなどで堅調な動きとなるのではないかと思ったのですが、寄り付き前に市場筋の推計として伝えられる外国人の売買動向が大幅売り越しとなったことで、売り先行の始まりとなりました。寄り付きこそ比較的しっかりとした動きとなっていたのですが、先物へのまとまった売りを中心に全般に売物がちとなり、じり安の展開となりました。

 特に下値を売り叩くような材料も見受けられなかったのですが、ここのところの大幅下落のパターンに見られるように「売りが売りを呼ぶ」格好となったようです。中国問題や地震の噂、依然きな臭い北朝鮮問題に加え、談合の問題や鉄鋼値下げからの鉄鋼株の下落、好調な業績を発表したものの見通しが慎重な企業が多いこと、月末接近でディーラー等がポジション整理を進めていること、大手損害保険会社が「含み益が多すぎて」投資判断を引き下げられたことなど悲観的に考えれば下向きの材料に事欠かず、一つの要因で一斉に売りとなったことではなく、仕掛け的な売りをきっかけに様々な売り材料が噴出した格好で、じり安の展開となりました。

 後場に入ってからは好業績銘柄を中心に年金資金など機関投資家の買いも期待されたのですが、期待はずれに終り、前場じり安となった要因の他にも「期待はずれ」という要因も加わり、じり安の展開は続きました。昼の市場外取引も金額は大きかったものの売り買いの偏りはなく、市場への影響は殆どなかったのですが、今日のような悲観的な相場の中では殆ど影響のないこと自体が売り要因とされかねないような雰囲気でした。日経平均が11, 000円を割り込んだところで目先筋の買戻しや押し目買いも入り、底堅い動きとはなったのですが、上値を買い上がる動きよりも戻りを売る動きが優勢となり、上値の重い展開が続きました。

 外国人投資家の売りや外部環境の売りが本当の要因とすれば、円が売られない
ことの説明がつかず、売りの主体は目先筋の先物からの仕掛け的な売りや見切り売りに過ぎない可能性もあります。また、債券がしっかりした動きとなっていたことやディフェンシブ銘柄が堅調な動きとなっていたことも、「日本売り」に繋がった売りではないことを物語っていたようです。

 東証マザーズ指数を筆頭に小型株も下げもきつく、値幅取りを狙って手掛けた個人投資家の見切り売りが多かったのではないかと思われます。鉄鋼株も鋼板の値下げ報道が尾を引く形で大きく売られましたが、足下の業績から勘案すると「売られ過ぎ」と見る見方もあるようです。増配や復配を発表する銘柄も多く見られるのですが、株価の反応は鈍く、「好業績に反応しない」ことが流行となって、買いが見送られているかの印象を受けました。

 (マネックス・ビーンズ証券 清水洋介)

◆テクニカルコメント◆
☆☆ テクニカル コメント ☆☆

チャートの簡単な説明を用意しました。下記をご覧ください。
http://www2.monex.co.jp/j/asa/Setsumei.htm

 ☆日経平均・TOPIX☆

 節目と見られた11,200円のところで、しっかりと打ち返されてしまった格好となりました。遅行線が4月18日の大陰線のところと応答するところで、一気に1 1,200円を抜けて買いのパターンとなることが期待されたのですが、その動きを嫌がるかのように大幅下落となりました。明日、明後日でしっかりと11,200円を抜けてくれば「買い」のパターンとなってきそうですが、明日ももたついた相場が続くようであれば再び10,900円を割り込み安値を試す展開となりそうで、調整が長引いてしまう可能性もあります。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Nikkei.htm
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Topix.htm

 ☆日経ジャスダック平均☆

 軟調な展開が続いています。雲の下限で下げ止った格好となりましたが、4月18日の応答日にあたり、4月18日の安値を下回ることが無ければ(雲の下限がサポートとして機能すれば)基準線が上昇してくるので、反発が期待されます。RSIもストキャスティックスも底値圏を示唆し、十分に反発の素地は出来ているのですが・・・
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jasdaq.htm

 ☆債券先物☆

 株が軟調なこともあって、高値を窺がう展開となってきました。基準線の上昇もいったん止まるところですが、RSIやストキャスティックスも上値余地は大きく、中途半端な位置からですが、いったんは141円の高値を窺がう展開となって来るのではないかと思います。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jgb.htm

 ☆為替(ドル円)☆

 小動きとなりましたが、転換線が上昇してサポートとなって来ました。雲を意識したところではしっかりとした動きにはなるのですが、依然として遅行線が日々線を抜けきれない展開となっていますが、遅行線が絡むところの日々線が下落に転じているところなので日々線と絡みながら下落するか、一気に上に放れてくるか、いずれにしてもそろそろ動きが出てきそうです。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jpy.htm

 個別銘柄分析 −ミレアHD(8766)−
 A、Bでダブルトップ(「毛抜き天井」)を形成した後、青い矢印のところで、「ネックライン」(図の青い点線)を下回り、C、Dでダブルボトム(「毛抜き底」)を形成しつつある、といったところです。C、Dは天井であるA、Bとちょうど「天−底」一致となっており、(C’,D’のところ)青い点線と赤い点線の間の「ボックス相場」と考えられます。青い点線を上に抜けると桃色の点線まで(高値まで)の保ち合いとなるのでしょうが、それまでは「ボックス相場」と考えておいていいのではないかと思います。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/K8766.htm

◆個別銘柄◆ 鉄鋼株の大幅安を筆頭にほぼ全面安
インデックス(4835) 241,000円(△21,000):1株単位
 在京民放各社に対し第三者割当増資を行い、200億円程度を調達するなど資本・業務提携する方向で交渉していると報じられたことを好感して買われました。

新日鉄(5401) 244円(▲11)
 海外で鉄鋼在庫に余剰感が広がっており、世界の鉄鋼株が急落している流れが波及しているようです。東京製鉄(5423)の鋼板値下げもあり、鉄鋼需要の高まりに陰りが見えてきたとの見方から売られ、年初来安値を更新しました。
三井住友(8316) 687,000円(△2,000):1株単位
 2005年3月期は2期ぶりの連結最終赤字となったものの、2006年3月期の連結業績予想では4,600億円の黒字を見込んでいると発表したことで、収益力回復や財務内容の改善を期待した買いを集め、5営業日続伸となりました。

三洋電(6764) 284円(▲13)
 2005年3月期の連結決算を監査法人の意見に従って修正したところ、最終赤字が大きく膨らんだことから、失望売りに加え経営姿勢への不信感から嫌気売りが先行したようです。年初来安値を更新しました。

JUKI(6440) 411円(▲36)
 2005年3月期連結経常利益は前々期比2.3倍の86億円と過去最高を更新したものの、2006年3月期の同利益予想が80億円と減益となる見通しを発表したことから、失望売りが膨らみました。

エルピーダ(6665) 3,700円(△30):100株単位
 フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数が1.6%上昇したことや、ナスダックが約5年半ぶりに8日続伸するなど、米株式市場でハイテク株が買われた流れを引き継ぎ、続伸となりました。

JAL(9205) 306円(▲1)
 低採算となっているレジャー路線
を大幅縮小し収益改善を図る一環として、10月にサイパン路線から事実上撤退し、グアム・ホノルル路線を減便する報じられましたが、反応は薄く、反落となりました。

◆ランキング◆
東証一部値上がり上位
 好業績銘柄の一角が上位になっています。

東証一部値下がり上位
 動きの悪い材料株が見切り売りに押されています。

東証1部売買高上位
 鉄鋼株は出来高を伴って軟調な動きとなっています。

東証1部売買代金上位
 優良銘柄の出来高は若干細り気味です。

詳細は
→ http://www2.monex.co.jp/j/monex_asa_mail/rank.htm

※株式分割銘柄に関してはマネックス・ビーンズ証券のウェブサイトにログイン後、「投資情報」→「株式周辺情報」→「資本異動銘柄」をご覧ください。
 本コラムに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、情報の正確性について保証するものではありません。また、内容は予告なく変更されることがあります。なお、本コラムは情報提供のみを目的として作成されたもので、有価証券の売買、為替取引の勧誘、売買推奨を目的としたものではありません。

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-2.10年後に笑う!マネープラン入門 第82回
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20代からの差をつけるマネープラン(16)
      ※30歳以上の方にもお役に立ちます

<マネー管理のための4つの口座> 4つめは殖やす口座(4)
○外国株に投資信託で投資しよう。
 
 殖やす口座をパワーアップするには、柱となる「日本株」に「外国株」をプラスすることだ、と前回お話した。
 外国株といっても、事情がよくわからない国の個別銘柄を買うのは、リスクが高すぎる。現実的なのは投資信託を通して、投資することだ。
 外国株投資信託は、いくつかの視点から分類できる。見てみよう。

○インデックス vs アクティブ

 まず「インデックス型」か「アクティブ型」かだ。
 ご存知のとおり、インデックス型は、株式市場全体(あるいは一定の業種など)の動きに連動するようにつくられ、運用されている。アクティブ型は、一定の運用方針に基づいて、ファンド・マネージャーが運用する。

 どちらがよいかは、意見が分かれるところだ。しかし、株式市場のテーマが循環すること、インデックス型を毎年上回る成績をつけるアクティブ型は非常に少ないことを考えれば、長期の運用にはインデックス型がいいと思う。 インデックス型は、どの投信にするか迷わなくていい点も簡単だ。初心者にはうれしい。

○外貨建て vs 円建て 

 次に「外貨建て」か「円建て」かだ。
 外国株に投資するものでも、日本の投資家向けに販売されているものは、円建てが主流だ。円建てのいいところは、ほとんどが最低購入単位1万円で買え、投資成果がプラスかマイナスか簡単にわかり、自動積立もできるところだ。
 外貨建ては、日本の投資家向けにつくられたものもあるが、すでに他国で運用され販売されていたものが、日本でも販売されるようになるケースもある。すでに数年、あるいは10年以上の運用歴がある商品は、設定されたばかりのものより、情報が多く買いやすい。

 外貨建ては、その通貨での本来の値動きがわかることも、メリットだ。円建てだと、基準価格が下がったときに、市場や運用がふるわずに値下がりしたのか、円高になったために下がったのかわかりにくい。アクティブ型で成績が振るわないファンドは、思い切って手放した方がいいときもある。ところが円建てだと、その判断が難しい。
 というわけで、どちらかというと「外貨建て」をすすめたい。

 ただし、自動積み立てができない、1万円ちょうどで買えない、銘柄や取り扱い窓口が少ないなどのデメリットもある。メリットとデメリットを量りにかけて、自分で決めるしかない。

○メジャー国 vs 新興国

 3番目は投資先がメジャーな国(地域)か、新興国かだ。
 メジャーにはアメリカ、ヨーロッパ、グローバルなどが含まれる。世界の株式に投資するグローバル型のファンドの6〜8割は、アメリカ株とヨーロッパ株で占められているのが普通だ。

 新興国は、今注目のインド、中国、地域ではアジアやラテンアメリカなどだ。 比較的値動きが安定しているのはメジャー地域、値動きが大きくリスクも高いが、大化けを狙えるかもしれないのが、新興国だ。

 資金の7〜9割はメジャーに、新興国は好みと相場感で1〜3割というのが、健全な投資のセオリーだ。「どうせリスクの大きい海外株なら、でっかくリスクをとってやろう」という豪快な人も、新興国は5割以内に押さえ、毎月一定額を買う「積み立て」で投資することをお勧めする。

 と、ご紹介してきたが、日本で買える魅力ある外国投信は、まだまだ少ない。 関係各位の今後の努力に期待したい。

    (ファイナンシャル・プランナー 中村芳子)


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-3.フィデリティと考えるこれからの投資
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日本株に関して抱きがちな「不安」とその「真実」(その1)

 好調な企業業績を背景に日本株に期待する投資家もいるかもしれませんが、その一方で原油価格の高騰といった不安材料も少なからず目につきます。もはや盛りを過ぎた日本経済がかつての力強さを取り戻すことはないとの見方を持つ人もいるかもしれません。
 しかし、だからといって、日本株に投資する価値はないのでしょうか? 今回は日本株に関して抱きがちな不安についてその真偽をひとつひとつ検証してみたいと思います。

 不安その1 少子高齢化

 日本では他の先進国をしのぐ勢いで少子高齢化社会に移行していると言われます。それに伴って労働人口は自ずと減少することになり、経済の活力も次第に衰えていくことが心配されています。そこで、「国力が低下する日本に投資しても意味がないのではないか?」と疑問視する投資家がいるようです。
 確かに、少子高齢化は日本経済の将来にとって軽視できない大きな問題かもしれません。しかし、そのことと個々の企業の活動とは別問題です。仮に、日本における需要が頭打ちになったとしても、それで成長の機会が閉ざされるわけではありません。

 現に、日本の自動車メーカーは非常に高い国際競争力を誇っています。たとえばトヨタ、日産、ホンダの3社を合わせた新車販売台数(平成15年度)を見てみると、単純平均で7割以上は海外が占めている計算になるのです(出所: 各社の有価証券報告書)。

 日本   28%
 北米   42%
 欧州   13%
 その他  17%

 車を10台生産したら、そのうちの7台は海外で販売され、日本国内で売れるのはわずか3台ということになります。このようなデータからも明らかなように、国際的な視野で収益の拡大を目指し、競争に打ち勝ってさらなる成長を遂げる日本企業もあるんですね。となると、そのような企業は大いに投資価値があると考えてもいいでしょう。投資家はそのような可能性を持つ企業を丹念に探し出し、少しでも早い機会に投資しておくことを考えるべきではないでしょうか。日本の企業であっても、企業の活動は日本に限定されるものではありません。まさに海外にも目を向けた日本企業が今後も活躍する可能性は大きいと期待してもいいでしょう。

 そして何よりも、人口が減少するとはいえ、それはあくまで30年、50年といった長期的な傾向であって、顕在化するのは2025年以降のことです。大和総研によると、それまでの減少率はせいぜい年間0.19%程度と言われます。「長期投資が大事」と理解している投資家のなかには、もしかしたらいまから20年も先のことに気をもむ方もいるかもしれません。しかし、いま現在日本企業が努力して成果をあげていること(あるいは今後成果をあげる可能性を秘めていること)を見逃すわけにはいかないのも事実でしょう。
(以下次号)

フィデリティのファンドはマネックス・ビーンズ証券でお申込みいただけます。当資料に記載されている個別の銘柄・企業名については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄または企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

投資信託をお申込みの際には、「目論見書」にて詳細をご確認ください。

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-4.HSBCの中国情報
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中国国有銀行の海外上場

 中国4大国有商業銀行の海外市場での株式上場は、金融改革の重要な柱の一つですが、そのうち中国銀行、中国建設銀行の2行が当初年内の海外上場を目指していました。 上場による資金調達と、株主構成が広がることによるコーポレート・ガバナンスの改善を主な狙いとしています。IPOの規模は中国銀行で30〜40億米ドル相当、中国建設銀行で50〜100億米ドル相当になると言われています。ところが、様々な問題により当初のスケジュールの達成が難しくなってきており、早くても2006年の前半になる可能性が高くなっています。遅れの主な理由は、上場前に株主となる提携先の選定が遅れていることです。
 提携先候補として、既にバンク・オブ・アメリカ、シティーグループ、HSBC、UBS、JPモルガン、ドイツ銀行といった世界的に有数の金融機関各社がアプローチを受けたとされています。中でもバンク・オブ・アメリカは、現在、中国建設銀行の有力なパートナー候補として、頭一つ抜きん出た形となっているようです。同行は近年、海外の市場進出に非常に積極的な姿勢を打ち出しており、2003年にはメキシコの銀行の株式25%を取得することにより、ヒスパニック市場への進出を果たしています。中国建設銀行への資本参加が実現すれば、合弁会社を通じた新規事業参入、例えば、中国では未発達のクレジットカード事業などの分野への進出の足がかりを得ることとなるでしょう。 

 現在、多くの外資系の巨大金融機関が中国市場への進出を模索しています。たとえば、手前味噌になりますが、HSBCは、銀行の支店網を充実させるのと並行して、中国で第2位の規模の平安保険の株式を、同社の株主であった米系投資銀行から買い取り、株式保有率を当初の10%から19.9%としています。平安保険の2000万人の契約者と25万の販売代理店へのアクセスを得ることによってビジネスの拡大を狙ったものと言えましょう。中国の保険市場もクレジットカード市場同様に未成熟であり、今後3年間で現在の500億米ドルから2倍の1000億米ドル規模の市場に成長すると予想されています。

 このように多くの外資が中国市場進出に熱心で、中国側にとっても外資系金融機関の資本参加によるコーポレート・ガバナンスの改善が期待されるので、パートナーとなる投資家探しは容易に見えます。しかしながら、建設銀行については40億米ドル、中国銀行については16億米ドルという投資制限があり、外資金融機関が経営に大きな発言力を持つためには十分とは言えず、この点がパートナー探しを難しくしている一因となっています。

 戦略的投資家の選定の遅れに加え、中国銀行、中国建設銀行ともに汚職事件など不祥事が相次ぎ、その体質になかなか改善が見られないこともスケジュールの進捗に影響を与えています。最近では、4大国有銀行中、海外上場の第1号になると言われている中国建設銀行の会長が汚職スキャンダルにより辞職しています。

 こうしてみると海外上場への道はそう平坦ではなさそうですが、中国銀行、中国建設銀行の海外上場は多くが関心を寄せるところであり、このプロセスは中国の主要な金融機関が国際的な金融機関に生まれ変わるための「生みの苦しみ」とも言うべき過程と思われます。

「HSBCチャイナオープン」はマネックス・ビーンズ証券でお申込みいただけます。
投資信託をお申込みの際には、「目論見書」にて詳細をご確認ください。

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-5.投資信託基準価額
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詳しくは
→ http://www2.monex.co.jp/j/monex_asa_mail/fund.htm

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-6.マネックス・ビーンズ証券CEO 松本大のつぶやき
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5月25日    <中国、まとめ>

 たった5回目の訪中で、しかも数日の滞在でまとめるのも無理がありますが、取り敢えず感想をまとめてみようと思います。

 「中国はとにかく大きい」というのが、この国の魅力でもあり問題です。広大な国土に、一人当たりGDPが欧米に迫る勢いの地域もある一方で、その数分の一の水準しか持たない地域と国民が厖大にいます。北京政府にとっての最大の外交問題は、外国との関係ではなく、そういう内陸部との関係である可能性があります。権力闘争の規模も、恐らく我々の想像を超える人数が絡んでいることでしょう。小泉よりも気になる相手が、国内に大勢いる可能性があります。日本との関係よりも、アメリカとの関係の方が遙かに厄介な問題である可能性があります。

 中国は世界の覇権を取り得る国です。アメリカは神経質に中国の近代化をコントロールする必要があるかも知れません。これも、中国が大きい国であるからに他なりません。日本で改革の進行が遅かったように、中国では更にゆっくりと改革が進む可能性が高いでしょう。韓国ではオリンピックを機に一種の民主革命が起こりましたが、中国でそう簡単にドラスティックな変化が起きることはあり得ないでしょう。これだけ大きい国が速く動き過ぎると、世界中を混乱に落とし込み兼ねません。そういった巨大国とどう付き合っていくか。恐らくその答えは、思想や哲学的な解法ではなく、極めて現実的なものなのではないでしょうか。

 天安門広場の前に毛沢東の大きな肖像画か掲げられています。嘗てはずっと若い頃の絵が使われていたのですが、最近は数年に一回、ちょっとだけ歳を取らせているようです。毛沢東の人間化も、ゆっくりゆっくりと行わなければいけないのでしょう。私も、ゆっくりと付き合っていきたいと思います。


= [松本大・メディア出演] ====================== ★特集「社長たちの愛読書186冊」(GQ JAPAN 7月号)★

 いま話題の新世代の企業家たち。忙しい時間のなか、どんな本を読んで いるのかを大公開!当社社長の松本大は、はたしてどんな本を読んでい るのか…?
  http://www.gqjapan.jp/issues/
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