マネックスメール 2005年6月3日(金)

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マネックスメール 2005年6月3日(金)

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 マネックスメール<第1431号 2005年6月3日(金)夕方発行>
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≪本日の目次≫
 1.マネックス・ビーンズ相場概況
 2.資産設計への道 〜その172 読者の方からの真っ当なご意見  内藤 忍 3.相場の世界 −第43回−
 4.投資信託基準価額
 5.マネックス・ビーンズ証券CEO 松本大のつぶやき

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http://www2.monex.co.jp/monex_blog/index.html

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-1.相場概況
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-総じて軟調な動きの中で日経平均は大引けだけ、インデックス買いで上げる
日経平均            11,300.05 (△20.00)
日経225先物         11,280 (▲20 )
TOPIX            1,147.72 (▲ 1.13)
単純平均             426.67 (▲ 0.30)
東証二部指数           3,522.70 (△16.35)
日経ジャスダック平均       1,934.36 (△ 3.35)
東証一部
値上がり銘柄数          652銘柄
値下がり銘柄数          865銘柄
変わらず             134銘柄
比較できず            1銘柄
騰落レシオ            96.97% -0.8%
売買高            12億6642万株(概算)
売買代金        1兆1225億7500万円(概算)
時価総額          357兆0704億円(概算)
為替(15時)          107.77円/米ドル

◆市況概況◆
 米国市場が堅調な動きとなったこと、米国シカゴ市場の終値が堅調であったことに加え、寄り付き前に市場筋の推計として伝えられる外資系証券経由の外国人売買動向が買い越しとなったことから、買い先行の始まりとなりました。それでも先物はシカゴ市場の終値まで届かず、上値の重い始まりとなり、上値の重さが確認されると目先筋の利益確定売りも嵩むといった状況でした。
 その後は週末ということに加え、米国の雇用統計の発表を控え、手仕舞い中心の動きとなりました。好業績銘柄を中心に押し目買い意欲は依然として強いものの、上値を買い上がるような動きもなく、先物のまとまった売り買いに振り回される動きとなりました。それでも目先筋の小掬い商いが主体となっており、幕間つなぎで材料株や小型銘柄が値を飛ばす中、指数の動きは小動きとなりました。

 後場に入ってからは軟調な動きとなりました。昼の市場外取引も金額こそ比較的大きかったものの売り越しと伝えられたことから、手仕舞い売りを急ぐ動きや先物への見切り売りも嵩み軟調な動きとなりました。上値の重さを確認したかのように見切り売りが続き、先物が仕掛け的な売りで前場の安値を割り込むと、一段と売りが優勢となる場面も見られました。

 日経平均が11,200円台の前半になり、11,200円を意識する水準では押し目買いも入り、先物への買い戻しもあって底堅い動きとなりました。底堅さが確認されると今度は押し目買いと戻り売り、見切り売りと買戻しがせめぎあう格好となり、指数は小動きとなりました。引け際には先物に買戻しが入り、大引けはインデックス買いも入って日経平均は11,300円をかろうじて超える水準で、後場の高値での引けとなりました。全般には軟調な動きとなるものが多く、TOPIXは小幅安となりました。

 小型株は幕間つなぎとして材料銘柄が買われ、日経ジャスダック平均、東証マザーズ指数、二部株指数は軒並み高となりました。小型株の値幅取りの動きや低位株のディーリングは回転が効いているような感じです。

 (マネックス・ビーンズ証券 清水洋介)

◆テクニカルコメント◆
チャートの簡単な説明を用意しました。下記をご覧ください。
http://www2.monex.co.jp/j/asa/Setsumei.htm

 ☆日経平均・TOPIX☆

 前日に引続き雲に上値を押えられた格好となりました。日経平均は「窓埋め完了」ということもあり、様子見気分が強くなり、TOPIXも「窓埋め」と「ネックライン」(図の赤い点線)と雲が集中し上値を押える展開となってしまいました。来週この水準を上に抜けるかどうかが注目されますが、先週まで上値抵抗線となっていた日経平均の11,200円の節が、今度はしっかりとサポートとして機能することが確認されれば、出直り局面で一気に上値追いとなってくる可能性が高くなってくるのでしょう。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Nikkei.htm
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Topix.htm

 ☆日経ジャスダック平均☆

 引続き雲の中で小動きとなっています。遅行線も雲の上限、基準線を意識したところで上値を押えられた格好となりました。RSIやストキャスティックスも中途半端な位置にあり、当面雲の中でのもみ合いが続くのではないかと思います。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jasdaq.htm

 ☆債券先物☆

 しっかりとした動きになっていますが、上値の重い展開となり、高値圏でのもみ合いとなっています。図のDの高値を完全に抜け切ったと考えられれば一段高となってくるのでしょうが、来週は限月交代もあり、チャートのゆがみも出てきて少し読み難い動きとなってくるかもしれません。ただ、それでも強含みで推移していることは確かのようです。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jgb.htm

 ☆為替(ドル円)☆

 利益確定売りに押され、ドル高も一服となりました。一気に4月の高値を抜けてくる動きとなるのかと思ったのですが、予想以上に上値の重い展開となりました。それでも、遅行線が日々線と反対方向に向かって「天−底」一致のパターンを形成するような動きになり、ドルはまだ強含みの推移となってくるのではないかと思います。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/Jpy.htm

 ☆ 個別銘柄分析 −日鉄鉱業(1515)− ☆
 4月18日にAのところで(遅行線ではA')いったん底入れとなったのですが、B(遅行線ではB')のところで雲に上値を押えられ、再び下落となりました。C(同様にC')で底入れとなったかどうかというところですが、基準線に上値を押えられ、遅行線も日々線に上値を押えられた格好となっています。基準線の上昇など当面好転する要因が見つからないのですが、基準線を上に抜けると雲あたりまでの上昇は見込めるかもしれません。遅行線が日々線、基準線、雲に押えられることもあって、上値は限定的となってくるでしょう。
→ http://www2.monex.co.jp/j/asa/K1515.htm


◆個別銘柄◆ 全般軟調な中で好業績銘柄は堅調
商船三井(9104) 663円(△7)
 海運大手3社が、2006年3月期に株主への利益配分を厚くすると報じられたことを好感して買われました。同社がコンテナ船の輸送能力を大幅に拡充すると報じられたことも、後押ししたようです。

住友鉱(5713) 720円(△8)
 海外市場で銅や金先物価格が急上昇したことを手掛かりに買われ、反発となりました。

ファーストリテイ(9983) 5,570円(▲80):100株単位
 同社が運営するカジュアル衣料品店ユニクロの5月の既存店売上高が、前年同月比5.4%減になったと発表したことを嫌気して売られました。

吉野家(9861) 169,000円(±0):1株単位
 5月の既存店売上高が前年同月比9.6%減少となったものの、すでに織り込み済みとの見方からか、反応薄となりました。

セントラルユニ(7706) 704円(△143)
 同社の前社長が率いる投資ファンドが、同社に対し株式公開買い付けを実施すると発表したことを受け、買い付け価格にサヤ寄せする形で大幅高となりました。

ニイウス(2731) 154,000円(△5,000):1株単位
 2006年6月期の連結経常利益が、今期予想比20%増の70億円程度になりそうだとの観測記事を好感して買われ、続伸となりました。

東エレク(8035) 6,090円(△60):100株単位
 米ナスダックが約4ヶ月ぶりの高値をつけた他、フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数が1.84%上昇したことを好感して買われ、小幅反発となりました。


◆ランキング◆
東証一部値上がり上位
 幕間つなぎで「往年の仕手株」(?)が上位を占めています。

東証一部値下がり上位
 値下がり銘柄も材料銘柄が見切り売りに押されています。

東証一部売買高上位
 材料銘柄のディーリングが主体、と言う感じです。

東証一部売買代金上位
 銀行株の出来高は一服となっています。

詳細は→
http://www2.monex.co.jp/j/monex_asa_mail/rank.htm

※株式分割銘柄に関してはマネックス・ビーンズ証券のウェブサイトにログイン後、「投資情報」→「株式周辺情報」→「資本異動銘柄」をご覧ください。
 本コラムに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、情報の正確性について保証するものではありません。また、内容は予告なく変更されることがあります。なお、本コラムは情報提供のみを目的として作成されたもので、有価証券の売買、為替取引の勧誘を目的としたものではありません。


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-2.資産設計への道 〜その172
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-いつも宣伝ばかりで申し訳ありませんが、資産運用に関するコンパクトにまとまった番組がネットで無料でご覧いただけます。
http://www.actonbb.com/contents/money_shisan/
「資産設計塾」の内容をコンパクトにまとめたものもありますのでご覧ください(これからも内容が追加され6回シリーズになる予定です)。
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読者の方からの真っ当なご意見

前回のコラムに関してはたくさんのメールをいただきました。ありがとうございます。前回のコラムは下記でご覧いただけます。
http://www2.monex.co.jp/monex_blog/archives/005936.html

その中にこんな意見がありました。
「ノーロードファンドについては、証券会社の方の意見としては画期的と思いますが、長期保有を前提とした場合、販売手数料よりも信託報酬の方が重要ではないでしょうか?」
「インデックス型投資信託は販売手数料のかからないノーロードが有利というだけでは不十分ではないか。」

鋭いご指摘です。今回はこれらのご指摘について真面目に考えてみたいと思います。

●投資信託は10万円から投資をはじめる商品の切り札
何度も繰り返しになりますが、投資信託は1万円から投資ができる優れた特長を持つ商品と考えています。投資信託を買ってはいけない商品と批判する人の多くはその問題としてコストがかかるということ、あるいは運用成績の問題をあげますが、少なくともインデックスファンドに関しては後者の問題は(インデックスに連動している限り)重要ではありません。

焦点を絞って話を進めるため、ここからはインデックス型投資信託のコストの問題について限定して話を進めます。

●販売手数料はノーロードで
インデックスファンドはノーロードで、というのが私の意見ですが、信託報酬についても考慮すべきというのが頂いたご意見です。信託報酬は保有する期間に応じてかかる手数料であり、長期の保有を行えばその分運用コストをアップさせる要因になるのは事実です。

●長期で持てば信託報酬がもったいない
具体的にシミュレーションしてみましょう。下記の2つのインデックスファンドがあった場合、どちらの商品を選択した方が良いのでしょうか。

ファンドA ノーロードで信託報酬0.84%
ファンドB 販売手数料2.1%で信託報酬年0.546%

結論から言えば、どちらを選ぶかは保有する期間によって決まってきます。例えば1年間で売却してしまう場合はファンドAは0.84%ですが、ファンドBは2.646%にもなってしまいファンドAがコスト面では有利です。しかし運用期間が7年とするとファンドBの年間コストも0.846%となりファンドAとほぼ変わらなくなります。それ以上の期間になればファンドBのコストが有利になる計算です。(計算は基準価額が変動しない単純計算です)

インデックスファンドで長期で運用する場合、販売手数料と信託報酬も合わせて考えてコスト計算をし、ファンドを選んだほうが良いというメールでのご指摘は理にかなっています。(ご指摘ありがとうございました)

●その前にリレー投資でETFに切り替えを
しかし長期のインデックス運用をする場合はETFという商品があります。随分前になりますがこのコラムでインデックス型投資信託からETFへのリレー投資をご紹介しました。
http://www2.monex.co.jp/monex_blog/archives/002332.html

なぜETFにスイッチするかというとETFは信託報酬が圧倒的に低いからです。例えば東証に上場しているTOPIX連動型上場投資信託は信託報酬が年0.1155%となっています。このようなリレー投資によって、インデックス型投資信託でドルコスト平均法とETFの低コスト運用の「良いとこ取り」ができるのです
(ETFの売買手数料からタイミングを考慮する必要があります)。

もしこのようなリレー投資を1年〜3年くらいで行うのであれば、現実問題としてはインデックス型投信においても信託報酬よりも販売手数料の方がコストに大きく影響することになります。

●信託報酬は投資家とファンド関係会社が同じ方向を向く手数料
販売手数料と信託報酬はその位置付けが異なります。販売手数料は販売会社の収入であり、売買の頻度が上がればその都度入ってくるものです。つまり回転売買をすればするほど販売会社が儲かる仕組みなのです。一方の信託報酬は保有金額と保有期間によって決まるものです。長期に多くの金額を運用してもらうと増える仕組みです。そしてその収入は信託銀行、運用会社、販売会社で分ける仕組みになっています。信託報酬とは運用にかかわる3つの会社がなるべく長く、そしてたくさん保有してもらうインセンティブになるということです。これは個人投資家と同じ方向を向いた手数料といえるのではないでしょうか。
インデックス型投資信託に関しては運用リターンに大きな差がありませんから信託報酬が低いほうが有利と言えるでしょう。しかし運用実績に差が出るアクティブ型の投資信託では信託報酬が低ければ良いファンド、とは一概には言えないことを知っておいてください。

マネックス・ビーンズ証券で販売しているインデックス型投資信託のうちインデックスファンドTSPは販売手数料が2.1%になっています。これはノーロード化できるよう進めていきたいと思っています。

今回の話のまとめ---------
●インデックスファンドの信託報酬は安い方が良い
●ただし2つの手数料を合わせたコスト計算は保有期間によって変わってくる●ETFへのリレー投資も考えて低コストのインデックス運用を

ではまた来週・・・。

内藤 忍
http://www2.monex.co.jp/forum/archives/c_naitou/index.html

資産設計について聞いてみたいことがある方はメール件名「内藤」宛で
feedback@monex.co.jp まで(コラムで紹介させていただく場合があります)
※ファンドに関しての詳細はホームページをご覧ください。また投資信託をお申込みの際には、「目論見書」にて詳細をご確認下さい。


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-3.相場の世界 −第43回−
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-本間宗久相場三昧伝

−しっかりと方針を立てる−

 目先ばたばたと動いて結局儲からないとうことは良くあることです。「相場は相場に聞け」という言葉があるように、相場は「動くべくして動いているもので上がれば下がり、下がれば上がる」ものなのです。目先の動きも大切ですが大きな流れを掴み、しっかりと方針を立てて相場に臨みたいものです。

 一日の相場を考え商い致すは、宜しからず。三位の伝を以って高下を考え、上げ下げ二つの内、何程より上げ、何程まで下げ、何程にて止まる、その節上方相場この方作合いを考え、終始は如何と丹念致し、例えば買いに付く時はこの間の狂い高下にかかわらず、立羽を極め、しっかりと買い出すべきなり。思い入れ当たり、引き上がる時は勘定の通り取り留むるものなり。しかるを、安きところにては買い心掛け、高きところにて売りと心掛けるは金高にばかりなり、手取り不足なるものなり。上がると見込む時は米の一体を考え、片買いと心得べし。その節弱く相見え、売り過ごすこと易きものなり。はなはだ宜しからざるなり。是非引き下げ候と存じ候ても、売らず、休むべし。天井行き付け値段の後、売り方に赴くも、同じ心持ちなり。

 一日の相場で取ろうと(デイトレード)売買するのは良くないことです。「三位の伝」を良く考えて相場の高安を考え、上昇下降二つのうちどちらなのかどれくらい上げるのか、どのくらい下がったら下げ止まるのか、そのとき上方の相場や米の出来具合を考えてどのタイミングで始まり、どのタイミングで終わるのかと丹念に見極め、例えば買いに出るのであればそうやって考えているうちの乱高下に惑わされず、自分の立場を見極め、しっかりとその考えたタイミングで買い出すべきなのです。思惑が当たり、相場が上昇してきたときは最初の思惑通り利益を確定するべきです。闇雲に安いからと買いと思って、高いからと売り場と思うのは売買金額ばかりかかって儲けが少ないのです。上がると思うときは相場の方向性を考え、買いだけと心得るべきです。買っていたものを利益を確保して売った時には相場が弱く見えて、手仕舞い以上に売っておくと簡単に取れるように思うのですがとてもよくないことです。ここからは必ず下がると思っても売らないで休むべきなのです。天井をつけたことを確認した後に売った場合にも同じことが言えます。

 今はやりの「デイトレード」を否定するかのような言葉ですが、要するに「目先の綾」に惑わされることなく、最初から、「いくらの金額で」「期間はどのくらいで」「上昇(あるいは下落)をどこまで見込んで」いるのか、また、自分の思惑と反対になったときの対処のしかたはどうなるのか、ということをしっかりと方針を立てて相場に臨みなさいということなのです。いわば目先の綾をとるような「デイトレード」はそれはそれでやり方があるのですが、そういったやり方を習得していない人はまず、方針を立て、それを実行することから始めましょう、ということなのです。闇雲に売り買いを繰り返しても損が嵩むばかりで利益は見込めるべくもありません。そういったことのないように「三位の伝」(この場合は)つまり、外部環境や現状の株価の置かれている位置、相場のセンチメントや企業業績、あるいは金利や為替などの見通しを考えながらじっくりと方針を立て、投資に臨むことが大切なのです。


 商い致す節、何ほどの金高に売買致すべしと分限に応じ、相定め申すべきことなり。たとえば買い方ならば、まず少々計り仕掛け、右の買い米、少々たりとも利分付き候わば、段々買い入れ、最初心掛けし金高買い重ねる故、手違いになるものなり。引き上がる時は、最初積りの金高、確かに取り留むるべしと工夫すること第一なり。売り方も右同断のこと。

 売買をする時はいくらくらいの金額で売買するか、その時々で決めるものです。例えば、買い方ならば、まず、少しづつ仕掛け、その米が少しでも利益になってきたら徐々に買って行って最初考えていた金額を増やしてしまうから間違えとなるのです。相場が上がるときは最初考えていた金額をしっかりと取ることに専念することを第一としなければなりません。売り方の場合も同じです。
 ここでは相場の上げさげを論じているのではなく「建玉法」、つまり、どの水準でどうやって買えばいいのか(というほど細かくは述べていませんが)ということを論じているのです。相場の方向性が思惑通りにいっても実際の売買ではうまく儲けられなかったり、へたをすると損をしたりすることもあります。この項で述べているように相場が上がるに連れて「ほら、思惑通りに上がった」とばかりに調子に乗って買い乗せをするのは良くない、特に最初に安いところで少しだけ買って、高くなったら大量に買うとうのは間違いのもととなるのです。ギャンという米国の投資家(「ギャン理論」というものを打ちたて、相場で名を残した人)も「ピラミッティング」という方法で上がるに連れて少量を買い乗せる方法を提唱しています。往々にして上がるに連れて買う金額を増やしてしまうものですが、決してそういうことはしないように心掛けたいものです。


唯々、平日此の米上がるか下がるかを考え、仕掛け申すべきこと肝要なり。
 常日ごろから「この相場は上がるのか下がるのか」と考えて、そして仕掛けることがとても大切なことです。

 常日頃から漫然と相場を眺めているのではなく、「上がるのかな、それともそろそろ下がるんだろうか」とか「もうしばらくは○○円くらいまでは上がっていくのではないだろうか」などと相場の方向を(大まかにでも)考えておかないといざ、投資をしようと相場をみても方向感がわからず、闇雲に投資をするだけではなかなかうまくもうからないものです。目先的な動きや今日一日の動きはわからなくても少なくとも世の中の大きな流れや相場の方向性だけはしっかりと見ておきたいものです。


 江戸時代の米相場の話として伝えられている相場への心構えも、今の市場からするとわかり難いこともあります。ただ、また、これも相場は相場であり、参考にすべきことは多いものと思います。


 (マネックス・ビーンズ証券 清水洋介)

 「相場の世界」のバックナンバーは以下でご覧頂けます。
http://www2.monex.co.jp/forum/archives/b_shimizu/index.html

 また、ご意見・ご質問はメール件名「清水」宛で feedback@monex.co.jp までお送りいただければ清水から回答いたします。


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-4.投資信託基準価額
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-詳細は
→ http://www2.monex.co.jp/j/monex_asa_mail/fund.htm

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-5.マネックス・ビーンズ証券CEO 松本大のつぶやき
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
6月3日     <オキシトシン>

 イギリスの科学誌ネイチャーは、いつも興味深い話題を提供してくれます。最新号によると、「オキシトシン」というホルモンには、投資に関して相手方を信頼する働きがあるそうです。紛らわしいのですが、これは「相手を信頼させる」ホルモンではなく、「相手を信頼する」ホルモンです。ですから、このホルモンを証券会社が悪用することは出来ません。しかし何故こんなホルモンがあるのでしょうか?

 人間はホルモンの助けを受けないと、他人を信頼することが出来ないのでしょうか?或いはホルモン抜きの人間は、いずれにしろ全くもって自分勝手で無軌道な生き物であり、「人間らしい」行動は全てホルモンのお陰だと考え、人を信頼するのは正に「人間らしい」行動と捉えるべきなのでしょうか?

 いつの日か人間の感情の仕組みは、完全に解明される時が来るでしょう。しかしそれが分からないから感情が発生する訳で、分析やコントロールが可能になってしまうと、そもそも分析・コントロールする対象である感情の活動がなくなってしまう気もします。未来は必ずしも現代よりもいい所ではないかも知れませんね。


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 6月5日(日) 22:00〜23:15 フジテレビ 『情報ライブ EZ!TV』
   コメンテーターとして当日生出演いたします。

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  6月11日(土) 清水洋介の「一目均衡表集中講座」
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