マネックスメール 2006年3月24日(金)

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マネックスメール 2006年3月24日(金)

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 マネックスメール<第1630号 2006年3月24日(金)夕方発行>
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     4月16日(日) 第一回 マネックス資産運用フェア
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  投資信託をはじめ、債券、ヘッジファンドなど様々な金融商品とその  活用法を知っていただける「第一回 マネックス資産運用フェア」を  開催します。入場無料。充実のセミナー、ミニセミナーを多数開催。  来場者様全員に「オンライントレード読本」もプレゼント。

  4月16日(日) 12:00〜17:00
  赤坂プリンスホテル 2階 五色の間
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≪本日の目次≫
 1.マネックス相場概況
 2.資産設計への道 〜その211 資産設計塾シニア編  内藤 忍
 3.チャートの世界 −第38回−
 4.投資信託基準価額
 5.マネックス証券CEO 松本大のつぶやき

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詳しくはウェブサイトをご覧ください。
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 またバックナンバーは以下でご覧頂けます。
http://www2.monex.co.jp/monex_blog/index.html

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-1.相場概況
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
期末、週末ということで売り買い共に手控え気分が強く小動き

日経平均            16,560.87 (△71.50)
日経225先物         16,470 (△40 )
TOPIX            1,689.34 (△ 9.25)
単純平均             545.36 (△ 1.33)
東証二部指数           4,963.89 (△ 9.48)
日経ジャスダック平均       2,612.82 (△ 5.56)
東証一部
値上がり銘柄数          835銘柄
値下がり銘柄数          708銘柄
変わらず             153銘柄
比較できず            3銘柄
騰落レシオ           102.79%  △2.86%
売買高            14億5743万株(概算)
売買代金        1兆9291億6500万円(概算)
時価総額          537兆9657億円(概算)
為替(15時)          117.97円/米ドル

◆市況概況◆

 米国市場が軟調であったことや昨日まで大幅買い越しとなっていた外国人の売買動向(市場筋推計、外資系12社ベース)が売り買いトントンとなってきたことに加え昨日の相場に見られるように買い手控え感が強く期末、週末のポジション整理の動きも予想されたことから売り先行となってくるのではないかと思われましたが大方の予想に反し買い先行の始まりとなりました。ポジション調整の買戻しなどもあったことや先物へのまとまった売りも限定的となったこともあって、堅調な動きとなりました。

 もたついた相場展開が続いている中で騰落レシオがじりじりと上昇していることからも分かるように、押し目での買いがしっかりと入っていることは入っているようです。好業績銘柄がしっかりとした動きになり、先物のまとまった売りが出ても指数もそれほど下押す動きにはならないといった感じです。物色対象が漠然と「好業績銘柄」「高配当利回り銘柄」「割安銘柄」という感じで物色対象が絞り込みきれず、「先」が読めないことから目先的動きに終始している感じです。

 小型銘柄も利食い売りや戻り売りのタイミングも早め早めに出ており、上値の重い展開となり、値動きの良さを期待して買いついた向きも早めに見切り売りを出し、値動きが悪くなるとますます見切られ、値を崩しています。毎日日替わり的に物色対象が変わる中で、買い方の回転も鈍りますます様子見気分が強くなっているようです。

 来週には受け渡しベースでは新年度入りとなって来て、気持ちも新たに新鮮な買いも入って来るのではないかと思われます。買い方の回転がもう一息で効いて来るものと思われ、いったん回転が効き出すと大きく上昇するような場面も見れるのではないかと思います。権利落ち、配当落ちをきっかけに買って来る動きも出てくるのではないかと思います。


 (投資情報センター 清水洋介)

−<今日の言葉>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・騰落レシオ(とうらくれしお)
 主に株式において、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率を表したもの。 値上がり銘柄数/値下がり銘柄数。120%を超えると過熱感があり、80%を下回 ると底値圏とされる。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

---- お知らせ 清水洋介の著作 -------------------------------------
『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」』(パンローリング社)
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=220&c=9784775990254

 セミナーのDVD(ビデオ)「ローソク足と酒田五法」(パンローリング社)http://www.tradersshop.com/bin/showprod?a=220&c=9784775961094

 『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)
http://spn05619.co.hontsuna.com/article/1670803.html
---------------------------------------------------------------------

「ダイヤモンドZAI」5月号に「人の半歩先をいく投資術」が掲載されてい
ます。投資のご参考になれば幸いです。
http://www.zai.ne.jp/zai/200603/index.html

◆個別銘柄◆ 

内需関連銘柄や石油関連銘柄がしっかり、輸出関連銘柄の一角も堅調

三井不  (8801)  2,580円  △10 円 
 大都市圏の公示地価の上昇が伝えられたことで、不動産株に朝方から買いが
集まり、戻り売りなどに押されて前日の終値を割り込む場面も見られましたが、
下値では押し目買いが入って切り返し、引けは小幅高となりました。

国際石開  (1604)  999,000円  △9,000 円  :1株単位
 ニューヨークの原油先物価格が反発したことを受けて同社など石油関連銘柄
に買いが集まり、堅調な引けとなりました。

JR東日本  (9020)  897,000円  △30,000 円  :1株単位
 公示地価の上昇が伝えられたことで、含み資産の拡大を引き立てる買いが入
り、上場来高値を更新しました。

KDDI  (9433)  610,000円  △7,000 円  :1株単位
 テレビ朝日(9409)と「ワンセグ」で協力すると報じられたことや、国内証
券が同社の来期以降の業績予想を上方修正したことが材料となって買いが集ま
り、堅調な動きとなりました。

トヨタ  (7203)  6,350円  △30 円  :100株単位
 円安基調となっていたことで同社など輸出関連銘柄に注目が集まり、相場全
体の下げに押されて軟調となる場面も見られましたが、後場に入ってからは切
り返し、大引けは堅調となりました。

テレビ東京  (9411)  4,650円  △310 円  :100株単位
 特に目立った材料は見られなかったのですが、値動きの良さを注目した目先
筋の買いが入って堅調に推移し、上場来高値を更新しました。


◆ランキング◆

詳細は
→ http://www2.monex.co.jp/j/monex_asa_mail/rank.htm

※株式分割銘柄に関してはマネックス証券のウェブサイトにログイン後、
「投資情報」→「株式周辺情報」→「資本異動銘柄」をご覧ください。

 本コラムに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測で
あり、情報の正確性について保証するものではありません。また、内容は予告
なく変更されることがあります。なお、本コラムは情報提供のみを目的として
作成されたもので、有価証券の売買、為替取引の勧誘を目的としたものではあ
りません。


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
2.資産設計への道 
  〜その211 資産設計塾シニア編  内藤 忍
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

=============<資産設計情報>==============
3月29日に東証で開催されるワーキングウーマンのための初心者限定セミナー。
もうすぐ締切です。
http://www.tse.or.jp/seminar/monex/index.html

週末はこちらのイベントで大阪にうかがいます。「団塊の世代」の名付け親の
方も講演にいらっしゃいます。
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new/news6031.htm

東京の方はこちらのセミナーにいらしてください。はじめての「資産運用フェ
ア」。本日から募集開始、来場者全員にプレゼント付きです。
http://www.monex.co.jp/AboutUs/00000000/guest/G800/new/news603j.htm
−−−−−−−−−−<資産設計への道〜その211>−−−−−−−−−−−−

 資産設計塾シニア編

 20日に発売されたばかりの日経マネー5月号の別冊付録に退職マネー安心運用
BOOKが付いています。その中で「資産設計塾」(自由国民社刊)の応用編であ
る資産設計塾シニア編が掲載されています。
http://nikkeimoney.jp/magazine/index.html

 この特集はこれから第2の人生を始めようといういわゆる「団塊世代」の方が
主役です。シニアになるとどこが変わってくるのか。詳細は雑誌を読んでいた
だくとしてこのコラムを読んでいる方が役に立つと思う要点を紹介します。

●団塊のリスクは長生きのリスク
 長期投資の基本は殖えた資産を再投資することによって複利で資産形成して
いくことです。しかしシニアがそのような方法と異なるのは、単に複利で殖や
していくだけではなく、運用しながら一方で資産を取り崩していくというとこ
ろにあります。

 そのシミュレーションには何年間で資産を使いきるかという前提が必要です。
また運用可能な利回りも問題になります。これらの仮定を取りあえず作ってみ
て具体的な数字でイメージできるようになることは大切なステップです。

 例えば5%で運用して、30年で使い切る例を計算してみましょう。30年間毎月
10万円引き出して生活費に充てると仮定すると、5%の運用レートで1845万円必
要となります。

 では運用しないとどうなるか。運用利回り0%で計算すると同じ30年で3600万
円必要という計算になります。運用利回りによって約2倍の差が出てしまうので
す。

 また30年で良いのかそれよりも長いのか短いのかという点も不確定要因です。
30年で想定していて40年生きてしまうと資産設計の観点からは困ったことにな
ります。つまり長生きすることがリスク要因として関係することになるのです。

●必要なお金はいくら?
 大まかなイメージがわいたら、次に定年後の支出と収入をもう少し具体的に
シミュレーションしてみます。

 生命保険文化センターが老後の生活費総額について目安を出しています。数
字にはかなりの個人差があると思いますが、40―45歳頃の年収が700〜1,000万
円の人が65歳定年、夫婦2人でゆとりある暮らしをするには総額で1億円必要と
いう結果です。

 それを年金や退職金で埋めて、足りない金額については自分で用意すること
になります。年金や退職金については正しい金額ではなくてもおおよそのイメ
ージを知っておきましょう。ここでも何も数字が無いのと大まかに合っている
数字があるのではやる気も対策の具体性も違ってきます。

●それでも分散投資
 そして次に自分で運用する方法を考えていくことになります。ここではやは
り分散投資の出番になります。定年になったら朝から心ゆくまで株式投資を堪
能したい、という人は別としてアセットアロケーションが運用の最重要事項に
なります。

 6つの運用資産(アセットクラス)に配分を決めてその中で商品を選んでいく
。先にどのリスクをどの位取るのか、を決めてからその中に入れるものを決め
るといういつものプロセスです。

●慎重派のためのアセットアロケーション
 「資産設計塾」では1年間の最大損失を20%以内に抑える「標準的なアセット
アロケーション」を提案していますが、団塊の世代にはさらにリスクを低くし
て1年間の最大損失が10%以内に抑える資産配分例を提案しています。

 これは日本債券を50%にして日本株式、外国株式、外国債券を各10%まで落
とし、流動性資産とその他の資産で20%にする慎重派のためのアセットアロケ
ーションです。

 どこまでのリスクを取れるかはリスク許容度という考え方で説明できますが、
年齢だけでは決められるものではありません。決定要素の1つではありますが同
じ年齢でも耐えられるリスクは他の要因で大きく変わってくるのです。リスク
が低くなるということは期待できるリターンも低くなります。既に充分な資産
を持っているという方はこのような運用が検討できると思います。

●早く始めよう
 定年後の資産運用は退職して時間が出来てからじっくり考えて、というので
は時間が勿体無い。どうせ始めるのであれば一日も早く始めるに限ります。資
産運用には時間がかかるからです。ワインが1年で熟成しないのと同様、1年で
資産を一気に殖やそうと思っても時間が無ければどうにもなりません。

 最近、資産設計のセミナー終了後に参加者の方から、団塊世代にターゲット
を絞ったセミナーを開催して欲しいという要望をいただくことが多くなりまし
た。このような団塊世代に向けたセミナーの要望が強ければマネックス・ユニ
バーシティで企画していきたいと思います。

 今回の話のまとめ---------
●シニア世代は資産設計の方法が少し違う
●しかし基本がアセットアロケーションである点は変わらない
●勉強して早く始めることが重要だということも変わらない

ではまた来週・・・。

内藤 忍
株式会社マネックス・ユニバーシティ代表取締役社長
http://www.monexuniv.co.jp/

資産設計について聞いてみたいことがある方はメール件名「内藤」宛で
feedback@monex.co.jp まで(コラムで紹介させていただく場合があります)


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3.チャートの世界 −第38回−
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−実践編:「移動平均線」−

 移動平均線を見るときに「グランビルの法則」というものをご紹介しました。
(文末参照)詳しくは昨年の8月5日の「チャートの世界」をごらんいただき
たいのですが、非常にわかり易い指標です。どの銘柄にも適用でき(もちろん
「ダマシ」となることもありますが)、とても有効な売買シグナルではないか
と思います。移動平均線が上値の抵抗線となったり下値の支持線になることを
確認することと合わせて検証してみてください。

図表一覧
⇒ http://www2.monex.co.jp/j/chart/Gra.htm

 図1.を見ると75日移動平均線(青い線)と日々の株価(ローソク足)を見
て、「あそこで買って、あそこで売って」と「グランビルの法則」をあてはめ
る以前に思いがめぐるのではないかと思います。後から見ると「なるほど」と
思うことでもその場その場においてしっかりと見極められるのかどうかが問題
です。どういったところで移動平均線がサポートとなるのか、あるいは移動平
均を割り込んだら、抜けたらどうなるのかをしっかりと検証してぜひ、「グラ
ンビルの法則」を利用したいものです。

 図2.は図1.の最初の部分の拡大図です。ここでも細かく見ていくと移動
平均と株価のいろいろな関係が見て取れるものと思います。まず、赤い矢印の
ところはほぼ横ばいとなっている移動平均をなかなか抜け切れない図が見れま
す。移動平均が上値の抵抗線として機能していると言うことで「グランビルの
法則」の売りの7番の法則となっています。

 次に今度は赤い丸のところで移動平均を抜けたことでサポートとして機能し
たケースです。ただこの場合、移動平均が下落過程にあったことからあっさり
と割り込んでしまい、グランビルの法則で言えば売りシグナルの6番のケース
といえるでしょう。図の青い点線のところでは「毛抜き底」が確認され、また、
移動平均との急激な乖離が生じていったん移動平均線まで戻るのではないかと
予測されます。ただ、「毛抜き底」が確認され、移動平均までの戻りが確認さ
れるところではもうすでに十分戻りきっており、底から買いに出ても十分儲け
ることは出来なかったのではないかと思います。

 次の赤い四角のところでは移動平均線が一応、サポートになっているように
見えますがどちらかというと移動平均を意識しているもののそれほどサポート
云々で機能したという感じでもないのかもしれません。それでも移動平均を割
り込まないことが確認されて移動平均の上昇と共に上に放れてきており、「移
動平均を抜けて、サポートとなることを確認後に前の高値を抜けて(赤い点線)
上に放れ、上昇トレンドに移行した」と考えられるのです。図の赤い矢印は二
つともグランビルの法則の売りシグナルの8のパターンです。移動平均からの
乖離が大きい(この「大きい」言うのがどの程度が「大きい」のかが大問題で
すが)だけでなく、最初の矢印のところは「上ヒゲ線」、二番目は「気迷い線」
の後に下に放れた陰線ということで「三川」の形となっており、いずれも「移
動平均からの乖離が大きい」と言う状況(売りシグナルの8番)という中でな
おかつ「ローソク足分析」の売りシグナルが出ているということになります。

 最後の青い丸のところも綺麗に移動平均がサポートとなったケースです。移
動平均で下げ止ったかに見えたところで、しっかりと「三川」という形になり
その後もたついたものの右肩上がりの移動平均線を大きく下回ることはなく、
買いシグナルの2番または3番と考えられ底打ちとなったのです。

 図3.も図1.の拡大図、図2.の続きですが引き続き移動平均線が上値の
抵抗線となったり、下値のサポートとなったりしています。赤い矢印のところ
ではしっかりとサポートとなり(買いシグナルの2)、青い矢印のところでは
移動平均との乖離が大きいとなった(売りシグナル8)のか気迷い線である
「十字足」を引いてその下落となりました。図の赤い四角で囲んだ部分は移動
平均が「抵抗線」にも「支持線」にもならず、移動平均を挟んでの動きとなっ
たケースです。上昇している移動平均線から上にも下にも青い矢印のところと
同じように、少し乖離が大きくなる度に底を表す形となったり、天井を表す形
となって移動平均線まで戻るということの繰り返しとなりました。

 その後も方向感の出ないまま移動平均を挟んでの動きが続きましたが、赤い
丸で示したところは移動平均線が「上値抵抗線」として機能していたことを示
し、「抵抗線」を抜けると上に跳ねる、ということが見て取れます。青い丸の
ところでは移動平均線が「上値抵抗線」としてもたついたように見えますが、
実は「支持線」として機能していたように見られます。ここではローソク足で
示していますが、引け値ベースで考えると赤い丸のところは移動平均線の下で
動き、青い丸のところは移動平均線の上で動いており次に上昇につながったと
いうことでしょう。桃色の矢印で示したところはもうすでに十分移動平均線か
らの乖離が大きく、いつ下落となってもおかしくはないところで上ヒゲを引い
たケースです。上ヒゲ線という天井で出現する足型が出たことでいったん下落
となったと思われます。

 その後も移動平均線との乖離が大きい状況が続きましたがなかなか下落とは
ならず上昇を続けています。この場合、いつ下落となってもおかしくはないの
で、積極的に買い上がるのは避け、利が乗っているのであれば「トレーリング
ストップ」などを利用して移動平均との乖離が縮小したところで手仕舞う、と
いう手法が正解となって来るのではないかと思います。

 図4.では下落過程で移動平均が支持線(サポート)となったケースです。
これを利用した買いはグランビルの法則の買いシグナルの2や3に見られます。
ただ、この際に一度目は赤い丸で示されたように成功したように見えますが、
二度目は青い丸で示したように「ダマシ」となってしまいました。その後は移
動平均線を割り込んだことで今度は移動平均線が「抵抗線」となりました。赤
い矢印で示したように移動平均線からの乖離が大きくなると移動平均の方向に
戻り(買いシグナル4)、桃色の丸で示した部分(売りシグナル7)や青い矢
印で示したところ(売りシグナル6)のように移動平均に近づくとまた、下が
る、ということを繰り返しました。移動平均線が下落に転じると緑色の丸で示
したように上値の重さも顕著に現れて来ました。最後の赤い丸でもいったんは
「抵抗線」として機能したもののここでの最後のところで上に抜けてこれが売
りシグナルの6番となるのかそれとも上昇に転じてくるのか、といったところ
です。

 図5.は図4.の続きですが移動平均を抜けたあとは押し目らしい押し目も
なく上昇となりました。多少、移動平均から乖離しても今度は移動平均まで戻
ることはなく、グランビルの法則の売りシグナルの8番を適用するタイミング
が難しい状況となりました。また、移動平均までの押し目も少なく、移動平均
が支持線となる場面も少なく、かろうじて赤い矢印で示したところが買いシグ
ナルの2番とされるのでしょう。売りのタイミングとすれば、最初の赤い丸が絶
好のタイミングでしたが、ここを逃した場合は「毛抜き天井」となることもな
く戻りきらないことが確認された二番目の赤い丸のところが売りシグナルの8
を適用する場面となったのではないかと思います。

 図6.ではしっかりと移動平均線が支持線となることが確認された形です。
青い丸のところでも大きなん線ですが下ヒゲの長い足形となり、底入れ、買い
シグナルの3番となりました。赤い丸のところも赤い矢印で「切り込み足」と
なり底入れのシグナルを出現、買いシグナルの3番となりました。その後は移
動平均は上昇を続けており移動平均との乖離が大きいと売りシグナルの8番と
なるのでしょうがまだ移動平均線が支持線として機能する展開が続くのでしょ
う。

グランビルの法則

 移動平均を使用した投資方法の中で代表的なものの一つが「グランビルの法
則」と言われるものです。これは、移動平均線と株価の位置関係から買いまた
は売りのシグナルを出すものです。元々は200日移動平均線を使ってのシグナル
ですが、現在では長め(と言っても20日以上)の移動平均線であれば期間に関
わらず使われています。主なシグナルは以下の通り売り買い4つづつ、計8通り
のシグナルがあります。

買いシグナル(1)
 移動平均が上昇あるいは横ばいのとき移動平均の下にあった株価が移動平均
の上に突き抜けてきた場合、買いシグナルとなる。

買いシグナル(2)
 移動平均線がまだ上昇をしているときにこの移動平均線を株価が下回ったと
きに買いシグナルとなる。

買いシグナル(3)
 株価が移動平均線の上にあり、平均線に向かって下落したが、移動平均線を
下回ることなく反発、再び上昇したときは買いシグナルとなる。

買いシグナル(4)
 下降している移動平均線を株価が下回り、さらに大きく下落したときは目先、
移動平均線までの反発が期待できる。移動平均を大きく下回ったときは買いシ
グナルとなる。

売りシグナル(5)
 移動平均が下落しているかあるいは横ばいのとき移動平均の上にあった株価
が移動平均を下回ってきた場合、売りシグナルとなる。

売りシグナル(6)
 移動平均線がまだ下落を続けているときにこの移動平均線を株価が上回った
ときに売りシグナルとなる。

売りシグナル(7)
 株価が移動平均線の下にあり、平均線に向かって上昇したが、移動平均線を
上回ることなく反発、再び下落したときは売りシグナルとなる。

売りシグナル(8)
 上昇している移動平均線を株価が上回り、さらに大きく上昇したときは目先、
移動平均線まで反落することが多い。移動平均を大きく上回ったときは売りシ
グナルとなる。

 (マネックス証券 投資情報センター長 清水洋介)

 「チャートの世界」のバックナンバーは以下でご覧頂けます。
http://www2.monex.co.jp/forum/archives/b_shimizu/index.html

 また、ご意見・ご質問はメール件名「清水」宛で
mailto:feedback@monex.co.jp
までお送りいただければ清水から回答いたします。


-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
4.投資信託基準価額
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
詳しくは
→ http://www.monex.co.jp/FundGuide/0/syohin/tousin/syohnitirhyouji/guest

※マネックス証券の全取扱いファンドが騰落率順に表示できます。
※外国投信を売買する際の適用為替レートは、ログイン後「投資信託コーナー」
トップ画面の「適用為替レート」でご確認いただけます。


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      中級者向け テクニカルセミナー
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  日経CNBCの番組解説者として、また当社の投資情報でもおなじみの
  フィスコの黒岩泰氏を講師にお迎えし、中級者向けのテクニカルセミナー
  を開催します。「本当にチャートを読めている投資家はほとんどいない」
  とおっしゃる黒岩氏。チャートを読めるようになりたい投資家必見の
  セミナーです。
  
  3月30日(木) 18:30開場 19:00 開演 21:00終了
大手町サンケイプラザ
  http://www2.monex.co.jp/lounge/benkyo/tech3.html


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   【セミナー】「信用取引勉強会 − これから始める人のために」
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  「信用取引」というと、リスクが高いだけのもの、というイメージが
あります。しかし、「買い」だけでなく、「売り」もできる信用取引は
ルールや仕組みを正しく理解しておくことで、投資の幅が確実に広がる
取引手法です。講師には毎回ご好評を頂いている、証券学習協会理事長
廣本氏が担当します。

  4月3日(月) 18:30開場 19:00 開演 21:00終了
大手町サンケイプラザ
  http://www2.monex.co.jp/lounge/benkyo/shinyo.html


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-
5.マネックス証券CEO 松本大のつぶやき
=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

 3月24日    <ファンド・マネージャー>

 ファンド・マネージャーの活躍できる領域が拡がっているように思います。
違う言い方をすると、投資信託に投資する妙味が上がっているように思います。
かつて日経平均が1万円以下だった頃は、いい会社の株が即ち投資対象として
もいい株だったでしょう。しかし今は株価が上昇すると共に、PER(株価収
益率−時価総額が年度純利益の何倍か)などのヴァリュエーションが株によっ
て大きくずれたりして、会社の善し悪しとは別に、投資対象たる株の善し悪し
を丁寧に見極めなければいけない状況が発生しています。逆に見ると、ヴァリュ
エーションなどを分析することによって余剰リターンを上げ得る幅が、以前よ
りも大きくなっていると思います。そしてそれは、ファンド・マネージャーな
どの専門家が得意とする分野です。

 一般論として、私は専門家と個人投資家の間に、投資に於いて決定的な差が
あるとは考えていませんが、やはり比較的な得手不得手はあるものです。今日
は宣伝のようになってしまって恐縮ですが、そういう視点から、投資信託にフォ
ーカスを絞った資産運用フェアを開くことにしました。内藤による投資信託を
利用した資産設計の話や、私や渋澤健さんによるオルタナティブ投資の話、伊
藤元重先生によるマクロ経済の話もあります。それらと並行して、多くの資産
運用会社によるブースやセミナーも用意しました。御興味ある方は、是非御参
加下さい。(詳細は当社ホームページで)−重ね重ね宣伝のようで申し訳あり
ません。<(_ _)>

 追伸:今週末には大阪でお客様感謝Dayを催させて頂きます。お客様の声
やお顔を伺えることをありがたく存じます。


■□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    4月、マネックス証券は「ブラジル」色に染まります! 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■□■

マネックス証券では、3月31日(金)より国内で第1号ファンドとなる
  ブラジル連邦共和国の株式に投資する「HSBC ブラジル オープン」の
  取扱いを開始いたします。

  取扱い開始を記念してブラジルに関連したセミナー、イベントを開催。
  どうぞお見逃しなく!!

  4月6日 ブラジル料理店で「Brazilian NIGHT」開催(50名様をご招待)
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  4月12日「投資信託ではじめるブラジル投資セミナー」
  http://www2.monex.co.jp/lounge/benkyo/brazil.html 

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