マネックスメール 2006年7月31日(月)

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マネックスメール 2006年7月31日(月)

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 マネックスメール<第1717号 2006年7月31日(月)夕方発行>
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≪本日の目次≫
 1.相場概況
 2.はじめてみよう!先物・オプション取引
 3.バンガード・海外投資事情
 4.「やさしいマネー講座」
 5.株式市場アウトルック
 6.投資信託基準価額
 7.マネックス証券CEO 松本大のつぶやき

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=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-1.相場概況
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米国株高に加え、好業績銘柄を囃す動きで大幅高

日経平均            15,456.81 (△113.94)
日経225先物         15,410 (△ 90 )
TOPIX            1,572.01 (△ 12.60)
単純平均             458.12 (△ 6.55)
東証二部指数           4,108.99 (△ 61.61)
日経ジャスダック平均       2,196.68 (△ 24.92)
東証マザーズ指数         1,182.09 (△ 37.77)
東証一部
値上がり銘柄数         1,311銘柄
値下がり銘柄数          322銘柄
変わらず             56銘柄
比較できず            2銘柄
騰落レシオ           83.27%  △6.32%
売買高            16億9096万株(概算)
売買代金        2兆2098億5900万円(概算)
時価総額          499兆0682億円(概算)
為替(15時)          114.30円/米ドル

◆市況概況◆

 週末の米国市場が大幅高となったことや寄り付き前の外国人売買動向(市場筋推計、外資系13社ベース)が先週末に続き小幅だが買い越しとなったこと、また寄り付き前に発表になった6月の鉱工業生産指数が予想を大幅に上回ったことで景況感の好転が好感されて買い先行の始まりとなりました。寄り付きの買いが一巡した後は目先筋の利食い売りなどに押され上げ幅を縮小する場面もありましたが、日経平均は15,500円を意識して堅調な展開が続きました。
 昼の市場外取引は金額も小さく売り買いの偏りもなくほとんど市場への影響はありませんでしたが、前場の引け後や午後になってから発表された決算に芳しくないものが見られたことなどもあって利食い売りに押される場面もありました。それでも先物へのまとまった買いも断続的にあり、業績好調な銘柄を囃すように堅調な地合いは続きました。引けを意識する時間帯からは目先筋の売り買いが交錯する形となりましたが、最後は先物への目先筋の利食い売りもあって、結局日経平均は上げ幅を縮小、15,500円を超えての引けとはなりませんでした。

 小型銘柄もさすがに高いものが多く、東証マザーズ指数は大幅高となりました。業績面から不安のあるものや割高感があるものは引き続きもたついた動きとなりましたが、十把一絡げに売られて、割安感の出ていたような銘柄はしっかりとした動きになりました。先物はまとまった売りはほとんど見られず、「戻れば売り」といったような動きが目立ちました。一方で買戻しを急ぐ動きも見られましたが、引け際には目先筋の手仕舞い売りもあって、上げ幅を縮小して引けました。

 予想以上に景況感が良くなってきた感じです。金利動向が気になって来ますが、とりあえずは業績上方修正銘柄や上方修正が期待されるような銘柄を物色する動きとなっています。景気に過熱感が出てくると金利面から冷やされる場面もあるのかもしれませんが、まだ割安感を是正するような段階であり、徐々に先高感も出てくるのではないかと思います。

(投資情報室 清水洋介)

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−<今日の言葉>−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
・鉱工業生産指数(こうこうぎょうせいさんしすう)
 日本の産業のなかでGDP(国内総生産)に占める比率の高い、鉱業と製造
 業に属している企業の生産量を指数化したもの。経済産業省が毎月発表して
 いるもので、翌月に発表される「速報」は、市場関係者の注目が集まる経済
 指標の一つである。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◆個別銘柄◆ 

 業績悪化を嫌気して医薬品株が安い

菱伸銅 (5771) 419円 △80 円 
 三菱マテリアル(5711)がTOB(株式公開買付)で同社を子会社化するこ
とが発表され、TOB価格(450円)にサヤ寄せする形で買いが集まり、ストッ
プ高となりました。

中外薬 (4519) 2,365円 ▼45 円 :100株単位
 朝方から見切り売りなどが優勢となり、軟調となりました。大引け後に中間
期の連結業績が発表されましたが、連結経常利益は前年同期比30%減益となっ
たことが伝わりました。

JR東海 (9022) 1,270,000円 △30,000 円 :1株単位
 第1四半期の連結業績が好調と伝えられたことや、国内証券が目標株価を引
き上げたことが材料となって買いが集まり、堅調となりました。

北越紙 (3865) 790円 ▼12 円 
 王子製紙(3861)が増資の撤回を条件にTOB(株式公開買付)を凍結する
と同社に提案したと伝えられたことが材料となって、TOBの行方を不安視す
る向きもあって売りが優勢となり、軟調となりました。

エキサイト (3754) 489,000円 △50,000 円 :1株単位
 値ごろ感が出ていたこともあって買いが集まり、ストップ高となりました。
NTT東日本・西日本を引受け先とする第三者割当増資が実施されることが発
表され、財務面の安定化を好感する向きもあったようです。

新日鉄 (5401) 446円 ▼7 円 
 第1四半期の連結業績で前年同期比で経常減益となったことが嫌気され、後
場は売り優勢の展開となり、引けは軟調となりました。

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※株式分割銘柄に関してはマネックス証券のウェブサイトにログイン後、
「投資情報」→「株式周辺情報」→「資本異動銘柄」をご覧ください。

 本コラムに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測
であり、情報の正確性について保証するものではありません。また、内容は
予告なく変更されることがあります。なお、本コラムは情報提供のみを目的
として作成されたもので、有価証券の売買、為替取引の勧誘を目的とした
ものではありません。

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2.はじめてみよう!先物・オプション取引
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 第3回 −取引制度−

 取引制度について

 今週は先物取引の取引制度について説明します。

A.立会方法

(1) 立会時間 日経225先物取引、ミニ日経平均先物取引共通
前場
 9:00〜11:00
後場
12:30〜15:10
半日立会日
 9:00〜11:10

(2) 取引単位
 日経平均先物
 指数の1,000倍
例) 日経平均先物取引において16,000円で1単位を取引した場合の約定価額
16,000 × 1,000  ×  1  =  16,000,000円
(1単位あたりの約定価額) (単位数=枚) (約定金額)

 ミニ日経平均先物
 指数の100倍
例)ミニ日経平均先物において16,000円で1単位を取引した場合の約定価額
16,000 × 100  ×  1  =  1,600,000円
(1単位あたりの約定価額) (単位数=枚) (約定金額)

(3) 呼値の単位
 日経225先物取引においては10円、すなわち最低単位の値動きは10,000となり
ます。

ミニ日経平均先物は5円、最低単位の値動きは5,000円となります。

(4) 値幅制限
 基準値段 制限値幅
12,500円未満 上下 2,000円
12,500円以上17,500円未満 上下 3,000円
17,500円以上22,500円未満 上下 4,000円
22,500円以上27,500円未満 上下 5,000円
27,500円以上32,500円未満 上下 6,000円
32,500円以上37,500円未満 上下 7,000円
37,500円以上42,500円未満 上下 8,000円
42,500円以上 上下 9,000円

 なお、現実の株価指数の動きとの関連で先物市場が機能しないおそれがある
場合には、その制限値幅を拡大したり縮小するなど弾力的に変更できることに
しています。

(5) サーキット・ブレーカー制度 (先物取引等の一時中断措置)
 先物価格が、基準値段から以下の区分により定める変動幅を超えて変動し、
かつ理論価格を以下の区分に定める乖離幅を超えて上回っている (又は下回っ
ている) 場合に、取引を15分間中断します。
基準値段 変動幅 乖離幅
12,500円未満 1,000円 200円
12,500円以上17,500円未満 1,500円 300円
17,500円以上22,500円未満 2,000円 400円
22,500円以上27,500円未満 2,500円 500円
27,500円以上32,500円未満 3,000円 600円
32,500円以上37,500円未満 3,500円 700円
37,500円以上42,500円未満 4,000円 800円
42,500円以上 4,500円 900円

 なお、中断措置は1日1回限りとし、午後2時45分 (半日立会日においては10時
45分) 以降に基準に該当したなどの場合には、中断措置は行わないこととしま
す。また、午前立会終了15分前以降に中断する場合は、午前立会終了時までと
します。

※(4) (5) は日経平均先物、ミニ日経平均の場合

B.建玉と決済

(1) 建玉
 新規の買いおよび売りは「買建」「売建」と言い、買う、売ることによって
残っている持ち玉を「建玉」といいます。

(2) 転売又は買い戻しによる決済
 買い持ちになっている「買建玉」を反対売買によって決済することを「転売」
、売り持ちとなっている「売建玉」を反対売買で決済することを「買戻し」と
いい、実際の「先物」や「現金」の受け渡しはなく、「買う」「売る」という
「契約」での差金決済となります。

(3)SQにおける最終決済
 買建てたまま、あるいは売建てたまま最終取引日を迎えることもあります。
もし、この建玉が最終売買が終了しても残っていた場合は「SQ (=スペシャ
ル・クォーテーション) 」といわれる特別な指数で清算されます。これは最終
取引日の翌日 (3月から3ヵ月毎の第二金曜日) の構成銘柄 (=225銘柄) の寄
り付きの値段から計算され、この指数との「差金決済」によって決済が行われ
るのです。

 (投資情報室長 清水洋介)

 また、ご意見・ご質問はメール件名「清水」宛で
 mailto:feedback@monex.co.jp
 までお送りいただければ清水から回答いたします。

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3.バンガード・海外投資事情 第228回
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 「引退後のために貯蓄する人、しない人」

 バンガードのリタイヤメント・リサーチセンターが作成した「How America
Saves」という年次報告書によると、米国において確定拠出型年金プランに加入
している人は、プランの適格者の約3分の2でした。

 これからご紹介するバンガードの調査結果は「プランに参加して貯蓄する人、
しない人」の興味深い特徴を示しています。

・ 年齢は確定拠出型年金プランの加入に影響する大きな要因のひとつです。
企業の確定拠出型年金プランに加入している従業員は、25歳未満は10人に3人
(30%)、45歳以上64歳未満は70%でした。

・ 収入もまた重要な要因です。 2004年の収入が3万ドル未満の適格者のうち
プランに加入していたのはわずか39%でした。一方、収入が10万ドル以上の適
格者は約90%が加入していました。

・ 勤続年数が長ければ長いほど、従業員は企業年金プランの利点についてよ
り理解しており、加入率も高くなっています。勤務年数が1年以下の従業員は
3分の1しか加入していませんが、勤続年数が10年以上の人の加入率は約80%で
した。

 「プラン適格者のかなりの方がいまだに加入していないのは残念に思います。
もし、自分の会社の確定拠出型年金プランに加入していないなら、最も簡単で
効果的な退職金プランの一つを利用していないということになります」(バン
ガードのリタイヤメント・リサーチセンターのスティーブン・アトカス氏)

● 貯蓄率は収入や年齢で異なります

 当然のことではありますが、調査では所得水準が人々の貯蓄率に大きな影響
を与えていることが明らかになりました。例えば年収が3万ドル未満の従業員は
収入の平均6.3%を貯蓄しましたが、年収が7万5000ドルから9万9999ドルの従業
員は平均8.6%を貯蓄していました。さらに年齢の要因もあります。平均では、
55歳以上の従業員は25歳未満の従業員の倍近く貯蓄していることがわかりまし
た。また、退職金プランの最大限度額まで貯蓄していたのは加入者の9%にすぎ
ませんでした。

 「企業はこの調査結果から貯蓄教育プログラムの目標を設定する際に多くの
示唆を得ることができます」(アトカス氏) 「若くて収入の低い従業員や新
入社員、といった年金プランへの拠出が困難と思われる従業員層に焦点をあて
て教育プログラムを行うことが重要でしょう」

 「多くの若い労働者が、引退は人生においてまだまだ先のことで、今から心
配する必要はないと考えています。しかし、彼らは企業の確定拠出型年金プラ
ンに加入することで最も多く利益が得られ、また加入しなかった場合は潜在的
に最も多く損失があるということはあまり理解されていません。」

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4.「やさしいマネー講座」−第12回−
 〜金利が上がってきています!が…〜
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 先週に引き続き、ゼロ金利解除後の金利についてのお話です。
 引き続き金利上昇のニュースがチラホラと目に付きますね。

 さて、個人の関わるお金のマネジメントは[殖やす][借りる][備える]
の3つが代表です。金利上昇による影響について、[殖やす]については先週
お話しました。
 金利が上がれば利息も増えるのですが、金融商品の選び方一つで将来の金利
上昇のスピードに置いてかれてしまうと、かえって損をすることもあることな
どについて説明しました。

 今週は[借りる]について説明していきましょう。
 先週書きました以下の文は覚えている方はいらっしゃるでしょうか?
 「金利が急激に上がるということは経済にとってマイナス面も大きいことか
ら、日銀としても徐々に様子を見ながら調整していこうという姿勢ですから、
それほど簡単に預金金利が跳ね上がることを期待するのは難しいでしょう。」

 金利が上がることは経済にとってマイナスにもなるのです。その大きな理由
の一つが[借りる]に関係しています。お金を借りると利息を払います。これ
は個人も企業も、そして国も一緒です。
 ご存知の通り、日本という国は国債を大量発行しており、そのせいで借金ま
みれの状況にあります。一般家計に例えれば、500万円の収入の家庭が毎年800
万円支出をし、差額分を毎年借金しながら生活をしているという極めて不健全
な状況にあります。(平成18年度予算参考)その借金の方法が国債の発行です。
 現状の日本において、残念ながら即この借金生活を止めることができる状況
にはなく、つまりは来年以降も(金額を減らすことができても)国債を発行す
ることで、自転車操業せざるをえません。
 これまで金利はほとんどゼロだったがために、借金による利息の負担という
ものは重いものではなく、それだけ気軽に借金ができました。ところが金利が
上昇すれば国にとって、新たに金利負担という「負」を背負うことになってし
まうのです。
 景気回復がしっかりと見え始めた昨年暮れくらいから、そろそろ量的緩和政
策解除→ゼロ金利政策解除の実現を視野に入れようと動き出した日銀に対し、
政府サイドから「まだ景気は不安定だ」「まだデフレ状態だ」といったけん制
するようなコメントが出ていたのもこのせいです。(金融政策を行うのは日銀
で、政府とは独立した関係になっています。)

 金利上昇による利息負担は、企業にとっても同じことです。企業の多くは借
金をすることで、設備投資を行ったり、業務拡大をしていきます。(もちろん
無借金経営の会社もあります。)今までタダみたいな金利で借金をすることが
できたのですが、金利が上がれば利息を支払わなければならず、当然財務状況
に影響を与えます。
 こうしたことを連想されることによって、企業業績の悪化→株価下落という
ように株式市場にも影響を与えます。

 ちなみに[借りる]とは話が変わりますが、金利上昇は為替市場にも影響を及
ぼします。為替レートというのは二国間の通貨の交換レートですが、その二国
間の金利差が為替変動の大きな要因の一つとなります。世界のお金は金利の高
い方へ動く傾向があります。(ただし、新興国で超インフレのため金利が高い
というようなケースは除きます。)ドル円の場合で言えば、ドルの金利が上が
り、円金利が低いままであれば、ドルが買われやすくなります。ここでもし円
金利が急上昇すると金利差が小さくなることからドルを買いにいこうとする力
が弱くなることも考えられます。
 もし円金利が急上昇して円が買われ、つまり大幅な円高ドル安に向かったら
どうなるでしょう?輸出中心の日本の多くの企業には厳しい状況になります。
(ドル円=117円のとき、1万ドルは117万円になりますが、ドル円=100円の円
高になると同じ1万ドルが100万円にしかなりません。)
 その結果、輸出企業の業績悪化が予想され株価が下落することも考えられま
す。

 最後に個人への影響です。個人の場合、一番身近な[借りる]は住宅ローンか
と思います。ゼロ金利解除までは、稀に見る低い金利で住宅ローンを借りるこ
とができました。特に見た目の金利水準が魅力的に映ったのは短期の変動金利
ローンです。預金すると0.1%くらいしかつかなかったときでも長期固定金利ロ
ーンだと2%以上の金利でしたので、1%台前半の変動金利を利用された方も多
いと思います。ただ注意が必要なのは3年や5年といった短期で見直しをするタ
イプを選んでいる場合、次回の見直し時に金利が上昇していれば、全額繰上げ
返済でもしない限り、確実に金利負担が増えることになります。当然生活を直
撃することになりますので、現在どういったタイプの住宅ローンを組んでいる
のかは早めに再確認することが必要でしょう。
 また、前述したような各市場での影響は個人投資家にとっては見逃せない部
分でもあります。

 金利が上昇することによるメリットだけでなく、デメリット=マイナス面に
ついても認識をして、早めに対策を考えておくようにしたいですね。

★廣澤 知子
株式会社マネックス・ユニバーシティ 取締役副社長
http://www.monexuniv.co.jp/
ファイナンシャル・プランナー(CFP (R)) 、1級ファイナンシャル・プラ
ンニング技能士。
著書「金利をやさしく教えてくれる本」発売中。
http://mail.monex.jp/?4_37126_298095_9

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5.株式市場アウトルック(提供:フィスコ)
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 四半期決算受けて再評価の流れ強まる

 四半期業績評価し日経平均は25日線突破

 日経平均は、抵抗線として意識されていた25日移動平均線を突破し、15300円
を回復している。週初こそ、米半導体SOX指数の大幅下落など海外市場の影
響を受けたが、大きく売り込まれることはなく、その後は好調な四半期業績を
評価する流れから出直りの動きにとなっている。また、非公式の外資系動向で
は、株数ベースでは売り越しだが金額ベースでは買い越し基調であり、「低位
株売り」、指数インパクトの高い「値がさ買い」との見方となり、売り込みづ
らくさせていた。

 ただし、出来高は低水準であり、前週末は5月のGW以来の13億株台となった
が、今週に入っても週半ばまでは14億株程度の薄商いが続いた。そのため、先
物市場での大口売買による変動を受けやすく、27日(プラス295.71円)の上昇
時でも、先物主導によるインデックス買いが指数を押し上げたとの見方が大勢
であった。また、ソフトバンクが低迷し、ヤフー、楽天なども弱い動きをみせ
たほか、相次ぐ業績下方修正によって信用不安が高まる新興市場の中小型株の
下げも厳しかった。そのため、日経平均が強含みの動きを見せる中、ジャスダッ
ク、マザーズ、ヘラクレスの3指数はともに年初来安値を更新し続けた。結果、
日経平均は上昇をみせるものの、需給懸念が強まる個人投資家にはそれほど実
感の湧かない上昇となっていた。

 先週は四半期決算が本格化するにつれて、ガイシ、エプソンなど好決算銘柄
を素直に評価する流れが強まり、これが全体の買い安心感につながってきてい
た。また、この流れが徐々に広がりをみせ、今につながったほか、大きく売り
込まれ結果、PER、PBRなどで割安感が出ている銘柄などへの見直し買い
へと波及した。ただ、先回り期待が強すぎた銘柄などは、決算内容はポジティ
ブであったが、決算発表をきっかけに材料出尽くし感が強まるものもみられた。
期待先行の銘柄などには注意する必要があるが、全体的には大きく売り込まれ
ているレベルであるため、再評価の余地は依然大きいと考えられる。

 また、需給懸念がくすぶっている新興市場では、好決算銘柄なども全体の地
合い悪化による需給整理の流れに紛れてしまう懸念があったが、DeNA、T
FPコンサルなど好決算を評価する動きが個別でみられたことはポジティブで
ある。時価総額上位銘柄の不透明感などがくすぶっている状況であるが、良い
銘柄への選別物色を強めていくことにより、需給不安も後退していくと考えら
れる。また、新興市場は相次ぐ不安材料に押される格好から割安感の強い銘柄
が増えている状況である。さらに高値期日が東証一部市場と比べて早めに通過
することによる需給改善期待もある。そのほか、ビックカメラなど大型IPO
を控えていることで先行きの需給要因から株価水準が抑えられている面もあろ
う。不透明要因が多い中でも冷静な評価が出来る地合いとなれれば、再評価の
余地が一番大きい市場である。

 なお、先週末が四半期決算の集中日となったが、週末の動きに関しては思惑
的な商いが中心なところもあり、週明け以降改めて再評価を強める可能性はあ
りそうだ。

 また、今週も決算発表が続き、31日(月)東芝、パイオニア、三井物、エー
ザイ、武田、第一三共、三菱UFJ、みずほFG、新日鉄、1日(火)アステラ
ス、ヤマハ発、東京電力、2日(水)東レ、三井トラスト、日マクドナルド、千
代建、3日(木)コニカミノ、古電工、カシオ計、角川HD、NTT、4日(金)
トヨタ、三菱重、郵船、宇部興、アサヒ、サッポロなどが予定されている。

 経済指標では、31日に6月の鉱工業生産、6月の住宅着工、6月の建設工事受注
、1日には、06年1月1日現在の路線価など。米国では、31日に7月のシカゴ購買
部協会景気指数、セントルイス連銀総裁講演、サンフランシスコ連銀総裁講演、
1日に、7月のISM製造業景気指数、6月の個人所得・消費支出、2日にMBA
住宅ローン申請、4日に7月の雇用統計などが予定されている。

 テクニカル面では、日経平均は25日線を突破したことで、今後は25日線がサ
ポートしつつ、7/4の戻り高値15710.39円を意識する展開が期待される。また、
今週の出直りにより5日線が上昇に転じており、25日線との短期ゴールデンクロ
スも意識されてきている。一目均衡表では先行スパン(雲)の中に入り込んで
いる状況であり、強弱感は対立するところであるが、7/4高値を意識することで
、同水準に位置する雲上限突破も今後意識されることになる。また、週足ベー
スでは2週ぶりに雲上限を突破してきている。この雲の水準は先週の15093.28円
から今週は15231.28円に上昇する。遅行線が過去の実線を下から上に突き抜け
るといった、「上方転換」をするには16000円から16500円レベルまでの上昇が
必要なためトレンド転換こそ厳しいが、引き続き、雲上限がサポートとして下
値を切り上げられれば、底打ち感からの買い安心感につながり、物色意欲も徐
々に強まってくると考えられる。

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6.投資信託基準価額
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詳しくは
→ http://www.monex.co.jp/FundGuide/0/syohin/tousin/syohnitirhyouji/guest

※マネックス証券の全取扱いファンドが騰落率順に表示できます。
※外国投信を売買する際の適用為替レートは、ログイン後「投資信託」トップ
画面の「適用為替レート」でご確認いただけます。

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7.マネックス証券CEO 松本大のつぶやき
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 7月31日     <太陽光>

 東京の梅雨が明けました。そして太陽の光が燦々と降ってきました。当たり
前のことですが、私は太陽が好きです。太陽光を浴びると、ニュートリノなど
の素粒子が体を突き抜け、脳から内蔵まで全ての細胞を蘇生させていくような、
そんな感覚を憶えます。週末に海辺で光を浴びたのですが、心身共に元気にな
りました。太陽は命の源です。

 この間のアスペンでの国際会議で、ビル・マクダノーと云う世界的なアーキ
テクト(単なる建築家ではないので、敢えてアーキテクトと紹介しておきます。
環境を維持する建築・都市計画に関する大家です。)が、核エネルギーの必要
性を唱えた参加者に対するやりとりで、「私は核エネルギーの大ファンだ。既
に素晴らしい発電所もある。いつも横にあり、1億5000万キロ先で、光で
も8分30秒位かかるけど。それは太陽だ。」とウィットに富む発言をして場
内の喝采を得ていました。

 マーケットも梅雨明けでしょうか。政局や世界情勢など、様々な雑音もあり
ますが、太陽光を浴びて蘇生するように、元気になっていって欲しいものです。
当社も元気であるためには、太陽のような理念が必要です。夏の太陽のように、
更に熱く、更に輝くように、努力したいと思います。


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  五・七・五のリズムにのせて詠んでください。
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