お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)
入院のための保障は「特約」でなく「保険」で買う!
入院したとき、入院1日あたり○円という形で「給付金」が払われる保障は、ほとんどすべての人に必要な保障だ(としつこく言っている)。
この保障を手に入れるには、2つの方法がある。
1) 医療保険を買う
テレビのCMでおなじみの、アヒルやアリの保険はこのタイプの代表的なもの。ずばり「入院の保障のための保険」で、保険料もひと月2000円くらいからとお手軽だ。
2) 医療特約を買う
特約とは、保険の本体ではなく「オマケ」の部分。死んだら1000万円というような保険を本体(主契約とよぶ)として買い、オマケとして、入院1日5000円の「特約」をつけるという形をとる。会社で保険の営業職員にすすめられて買った人は、ほぼ間違いなくこちらのタイプだ。
みなさんにすすめするのは、1)の医療保険だ。
なぜなら
1、 医療保障は成人したらすぐに手にいれたいが、独身の間は死亡保障はいらない(死んだとき、だれかにお金を残す”必要”はないから)。だが、2の方法だといらない保障まで買わされることになり、保険料が無駄になる。
2、 貯蓄にもなるからと「終身保険」や「年金保険」などに特約で医療をくっつけると、保険料が月1万円2万円を超える。独身の金回りのいい時は軽くはらえても、結婚して妻が「専業主婦」になると、サイフはヒジョーにきびしくなる(夫も、妻も)。その対策として、高い保険を解約するケースが多いのだが、そうすると医療の「特約」も消えてしまう。オマケだけ残すことができないのだ。別々に入っておけば、医療は残し、年金は解約という手が使える。
3、保険の期間がどこかで切れてしまう「定期保険」「養老保険」「年金保険」に特約でくっつけた場合、主契約が終わる時に医療保障も消えてしまう。60歳で保険が切れて、あらたに医療保険を買おうとしても、健康状態によっては門前払い。買えても保険料はすごく高い。
ならば、はじめから、保障が切れる心配のない買い方をしたほうがよい。
すでに3の形で「特約」で医療の保障を買っているなら、すぐに別に「医療保険」を買い、今の「特約」をはずす(解約する)ことをおすすめする。
2の形で「今の保険は絶対に解約しないぞ」というなら、そのままでもかまわないが「もしかしたら解約するかも」という人は、やっぱり医療保険を買って、特約を解約するのが安全だ。
それから、契約の途中でも、特約をはずしたり、つけたりできるというのは覚えておくと便利だ。
医療保険は、契約時の審査がわりときびしい。だからこそ「将来、保障が切れる恐れがある」買い方はなんとしても避けたいのである。
(ファイナンシャル・プランナー 中村芳子)
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