お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)
保障を買う、増やす、減らすタイミング
ライフスタイルや年代別に保障の考え方を学んできたが、今回は、保障を買ったり増減したりするタイミングを復習しよう。
○医療保険は20歳を過ぎたらすぐに
なぜだか生命保険については「全く入っていない」か「入りすぎ」の極端な タイプが多い。特に20代30代の独身者は、保険ナシ派と、保険入りすぎ 派に二分される。どちらも失格だ。
保険ナシ派の理由は、
1)保険の必要を感じない
2)どこでどれを買ったらいいかわからない
3)保険を買うタイミングを逸したの三つだ。
独身でも医療保障が必要だという話はした。インターネットで数社の保障を 見比べて「終身保障タイプ」から、自分の希望に合うものを選べばいい。ハ ズレがあるわけではない。タイミングは「今すぐ」だ。
未成年のうちは、親の保険が家族型になっていたり、親が貯蓄目的で契約し た「学資保険」などに子の医療保障もついていることが多い。これらは20 〜22歳で保障が終わるので、本来ならすぐに自分で保障を買うべきなのだ。 もし、まだ買ってないなら、今すぐ買おう。4月から新社会人になった人た ちも、職場に押し寄せてくる生命保険会社の職員のセールストークにのせら れないで、単品の医療保険だけを買うことだ。安くて手続き簡単の通販がお 勧めだ。
○死亡保障は結婚したときに買い、子供が産まれたら増やす
死亡保障は独身の時はいらない。だれも扶養してないので、お金を残す必要 はないからだ。
結婚したら、配偶者のために年収の3倍くらいの死亡保障を、掛け捨ての定 期保険で買う。そして、子どもが生まれたら、残すべき生活費や教育費を考 えて、必要な分だけ保障を増やそう。2人目が生まれたら、また増やす。
○家を買ったら、死亡保障を減らす
住宅ローンを組んでマイホームを買ったら、死亡保障を減らそう。目安は住 宅ローン全額〜半額くらい。住宅ローンにはふつう団体信用生命保険がつい ていていて、ローンを借りた人が亡くなると、ローンの残債が生命保険で返 済される。家のローンがなくなるので、遺された家族の生活費が少なくてす むようになるのだ。
○子が独立するころには死亡保障はゼロに
子が成長するにつれ、のこすべき生活費や教育費が減ってくる。そして子が 独立すると、保険で残すべきお金はほとんどゼロになる。子が独立した後に 父親がなくなっても、その妻は貯蓄や遺族年金で生活には困らないだろう。 ただし、いつ死んでも配偶者に一定の保険金を残したい人や、葬儀費用を保 険で残したい人は、その後も終身の死亡保障を準備しておこう。
○節目節目で保険を見直そう
というわけで、保険は1回入ったらそれで終わり、というわけではない。 節目節目で、保障を見直す必要があるのだが、見直すためには、今持ってい る保険のしくみがわかっていなければならない。そのためには、シンプルな 保険でないとだめ。しくみが複雑だったり、わかりにくい特約が10個もつ いていたりでは、自分で見直すのはまず不可能だ。
最初から、シンプルな保障を必要なだけ、自分で選んで買う。これが、保険 とずっと上手に付き合い続けるための大切なスタートだ。もしスタートを間 違ってしまった人がいたら、今からでも遅くない。今までの保険をリセット し、今度は自分で主導権を持って、再スタートしてはいかがですか?
(ファイナンシャル・プランナー 中村芳子)
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