シングルのマネープラン(1)

お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)

シングルのマネープラン(1)

 東京では、40歳の男性で独身者が5人にひとりの割合とか。「結婚しない」は、いくつもある生き方の選択肢のひとつになっている。

 ところがこれまで、公的年金も、生命保険も、資金設計も、あれもこれも「モデル世帯」に向けてつくられ、語られてきた。モデル世帯とは、夫婦に子ども2人の世帯。さらに言えば、夫がサラリーマンで妻は専業主婦だ。

 私のまわりではそういう家庭はまれだ。シングルや共働きで子どもなしという人たちが圧倒的に多いのに、何がモデル世帯なの!?と言いたくなる。 
 こんな世の中では「いったい1人の私(オレ)はどうなるの、どうしたらいいワケ?」というのが、シングル族の正直な感想・怒りではないだろうか。
 今回から数回にわたって、シングルのマネープランについて考えたい。
○シングルの5つのタイプ

 これまでのコンサルティングの経験と、友人知人を観察した結果だが、シングル族はいくつかのタイプに分けられる。

1)パラサイト型
 親と同居して、収入のほとんどを自分の小遣いにあてる人。掃除や洗濯など 身の回りのことも親だのみ。
 就職後5年以上たってそれを続けているなら立派にパラサイト(寄生)。 30歳前後で独立するタイミングを逃すと、親が生きている限りこのライフ スタイルを続ける可能性が高い。就職後も親から仕送りしてもらっている人、 親のクレジットカードの家族カードを使っている人は別居でもこのタイプ。 同居の経済的・物理的メリットを重視し、できる限り手放したくないと考え ている。結婚は経済的に苦しくなるケースが多いので、非婚が当然のなりゆ き。

2)強不安型
 親の経済力はあまりあてにならない、あてにしたくないが、自分の経済力や 老後、病気についての不安が非常に強いタイプ。高額の保険に加入していた り、老後に備えて早々とマンションを購入したりする。収入に対する貯蓄の 割合も高い。結婚願望があっても「自分は結婚できない」と思っている人が 多い。

3)自己犠牲親孝行型
 親の収入や年金収入が少ないために、自分の生活を切り詰めても、親を経済 的に支えている人。とても自分の結婚のことまで手がまわらず、気が付いた ら40歳を過ぎていた・・ということが多い。結婚はしたいが、自分より親 が大事という気持ちが障害になることが多い。

4)現実逃避楽観型
 とりあえず、今の生活に困っておらず、興味の対象が「自分の今の楽しみ」 なので、結婚する気がない。定職に着かず、アルバイトで生活する人も多い。 親と同居している場合は、月収10万円でも優雅な生活ができるので、自分 の将来に対する問題意識が薄い。10年後のことなどは考えなくていいと思 っている。

5)独立マイペース型
 高収入ではなくても生活するのに十分な収入があり、一人暮らしの自由なラ イフスタイルを満喫しつつ、病気や老後への適度な備えも怠らないタイプ。 今は独身だが、いいパートナーに出会えば、結婚してもいいと思っている人 が多い。

 あなたはどのタイプだろうか。望ましいのは、言うまでもなくバランスの取れた5のタイプだ。ほかのタイプは何が問題か、どう対処していけばいいかを次回から考えたい。
(ファイナンシャル・プランナー 中村芳子)

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