20代からの差をつけるマネープラン(6)

お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)

20代からの差をつけるマネープラン(6)

○積立のゴールをつくろう

 いつのまにか、しかも確実にお金が貯まっているのが、自動積立の良いところだ。今は、預貯金など安全な金融商品だけでなく、投資信託や外貨建ての商品でも積立ができるので、高利回りも狙えるという魅力がプラスされた。 積立の敵は、途中で引き出してしまうことと、止めてしまうことだ。それを避けるために、積立のゴールを具体的に描くのがいい。

 違う種類・銘柄の商品で積み立てるということは、実はすでに「分散投資」「ポートフォリオ」という、資産運用の領域に足を踏み入れている。違う値動きをする商品を組み合わせることで、一商品の値下がりの影響を小さく抑えることができ、トータルで安定した利回りが確保できるという、けっこう高度なテクニックだ。

 前回、年収500万円の人が、年収の15%の年75万円を貯めるプランを以下の通り考えてみた。

  毎月:    2.5万円  財形貯蓄
          1万円  株式投資信託1
          1万円  株式投資信託2
  ボーナス: 各10.5万円  プールしておいて投資へ

 1回あたりの積立金額は、月4.5万円、ボーナス時10.5万円とさほど大きくないが、これが10年後にどうなるか見てみよう。

         元本    利回り1%なら  3%なら
  財形貯蓄   300万円    315万円    349万円
  投資信託1  120万円    126万円    139万円
  投資信託2  120万円    126万円    139万円
  その他の投資 210万円    220万円    242万円
  計      750万円    789万円    871万円(千円単位切捨)
 スタート時の貯金がゼロだったとしても、10年後には800万円前後の金融資産を手にしていることになる。しかも、積立というのは、退職するまでは何らかの形で続けていくもの。20年、30年というレンジで考えるなら、どんどん夢も広がっていきそう。このゴールをきちんと持っていれば、途中で挫折する可能性は小さくなると思うがどうだろう。

 積立のプランやゴールをつくるのにちょっと役立つツールが、実はマネックスにあるらしい。利用できるのは同社に口座を持っている人に限られ、ちょっと入力が面倒だが、「アセットレビュー」の中の「マネーステーション」内にある「マネープランナー」がそれだ。毎年○万円を積立て続けると・・・・10年後、20年後・・何と40年後の予想残高まで出してくれる(ただの積立シミュレーションではなく、現状に応じたプランを提案してくれるものなので、使い方には工夫がいる)。
 40年後の残高はあてにならないが、10年後くらいはけっこう使えると思う。運用利率も、運用の種類別に自分で設定できる仕組みになっている。

 折りしも年末である。今年の失敗にとらわれず、来年の貯蓄・運用・積立プランをこういうツールを利用して作ってみるのも楽しいかもね。

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