お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)
○積立のゴールをつくろう
いつのまにか、しかも確実にお金が貯まっているのが、自動積立の良いところだ。今は、預貯金など安全な金融商品だけでなく、投資信託や外貨建ての商品でも積立ができるので、高利回りも狙えるという魅力がプラスされた。 積立の敵は、途中で引き出してしまうことと、止めてしまうことだ。それを避けるために、積立のゴールを具体的に描くのがいい。
違う種類・銘柄の商品で積み立てるということは、実はすでに「分散投資」「ポートフォリオ」という、資産運用の領域に足を踏み入れている。違う値動きをする商品を組み合わせることで、一商品の値下がりの影響を小さく抑えることができ、トータルで安定した利回りが確保できるという、けっこう高度なテクニックだ。
前回、年収500万円の人が、年収の15%の年75万円を貯めるプランを以下の通り考えてみた。
毎月: 2.5万円 財形貯蓄
1万円 株式投資信託1
1万円 株式投資信託2
ボーナス: 各10.5万円 プールしておいて投資へ
1回あたりの積立金額は、月4.5万円、ボーナス時10.5万円とさほど大きくないが、これが10年後にどうなるか見てみよう。
元本 利回り1%なら 3%なら
財形貯蓄 300万円 315万円 349万円
投資信託1 120万円 126万円 139万円
投資信託2 120万円 126万円 139万円
その他の投資 210万円 220万円 242万円
計 750万円 789万円 871万円(千円単位切捨)
スタート時の貯金がゼロだったとしても、10年後には800万円前後の金融資産を手にしていることになる。しかも、積立というのは、退職するまでは何らかの形で続けていくもの。20年、30年というレンジで考えるなら、どんどん夢も広がっていきそう。このゴールをきちんと持っていれば、途中で挫折する可能性は小さくなると思うがどうだろう。
積立のプランやゴールをつくるのにちょっと役立つツールが、実はマネックスにあるらしい。利用できるのは同社に口座を持っている人に限られ、ちょっと入力が面倒だが、「アセットレビュー」の中の「マネーステーション」内にある「マネープランナー」がそれだ。毎年○万円を積立て続けると・・・・10年後、20年後・・何と40年後の予想残高まで出してくれる(ただの積立シミュレーションではなく、現状に応じたプランを提案してくれるものなので、使い方には工夫がいる)。
40年後の残高はあてにならないが、10年後くらいはけっこう使えると思う。運用利率も、運用の種類別に自分で設定できる仕組みになっている。
折りしも年末である。今年の失敗にとらわれず、来年の貯蓄・運用・積立プランをこういうツールを利用して作ってみるのも楽しいかもね。
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