20代からの差をつけるマネープラン(7)

お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)

20代からの差をつけるマネープラン(7)

○今年の目標「体験しよう」

 20代というのは、誰がなんと言おうと若い。もしかしたら、高校生のとき「20歳になったら人生はおしまいだ」とか「22歳のおばさん」とかいう大失言をはいたことがあるかもしれないが、それは大きな大きな誤りだ。
 若さのいい点は、失敗していいこと。若さの悲しいところは、経験を伴わなければ、年をとっても(老けるだけで)成長しないということ。
 投資も同様、「経験」しなければ、10年後も20年後も30年後も、あなたはまだ(シワや白髪のある)投資童貞・投資処女のままだ。 

 私のところに取材に来る新聞や雑誌の記者の中にも、童貞・処女はたくさんいる(さすがにマネー誌の記者には少ないが)。未経験なのに、この人さも経験者のように「投資おススメ記事」を書いていいの?と、悩むこともしばしばだ(マネックスメールは、マスコミ系の人がかなり読んでいるらしい。心当たりのある記者・編集者の皆さん反省してください)。

 投資は、ちまたに出回っている情報と、自分の頭の中でシミュレーションすること、実際に行動する場合とが大きく違っている。
 情報は「2割上がったら売って利益を確定しろ」と言う。頭は「2割下がったら売って損切りをすべきだ」と知っている。ところが、値上がりした銘柄はもっと上がりそうで売れない。下がった銘柄は、今にも値が戻りそうで、あるいは損が確定するのが恐くて売れない。それが現実。

 為替相場をただながめている時は、円高の時に外貨に替えて、円安になったら円にもどすのは、歩くのと同じくらい簡単に見える。ところが実際に外貨預金や外貨MMFに預けてみれば、「含み益」はときどき大きくふくらむが、利益を出すのはまず不可能だということがわかるはずだ。

 経験、経験、経験、経験。投資においては経験が大切だ。
 もちろん、その前の勉強や情報集めは必要だが、ただ知るために勉強し情報を集めるのと、いよいよ実行に向けてそうするのとでは、全く姿勢が変わってくる。
 
 2005年1月12日時点で、まだ未経験のあなた。今年の目標のひとつに
「投資を経験する」をぜひ加えよう。
 失敗して、その失敗から学ぶことに意義がある。手持ちの200万円を大失敗で4分の1の50万円に減らしたとすると、損は150万円だ。20代でこれは痛い!でも立ち直れる。だが、50代で3000万円を2分の1に減らせば1500万円の損。この年齢で財産が半分になったら立ち直れないかも・・。
 20代で150万円損することで、50代に3000万円を1割殖やせる術を学べれば、(学べると私は思う)十二分に元は取れる。安い授業料だったと、後から言うことができる。その時は、頭の中真っ白になると思うけれどね。

(無責任な記事を書いている頭でっかちのオジサン・オバサンへ。報道関係者は個別銘柄の株は買えないけれど投資信託なら買えるでしょ! 忙しいなんて言い訳ばかりしていないで、実際に投資してみなさい、実際に!)

 さて、20代の皆さん。今持っているお金のうちいくらを投資にまわしていいかは、本シリーズ「20代からの差をつけるマネープラン(3)」<投資を始める前に>を、もう一度読んでほしい。
 投資に挑戦するだけの貯金がまだない人、年末までには貯めてなんとか「経験」に挑みたい。そのための、実行可能なプランを立ててみよう。健闘を祈る。-----
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