お金のドクター、中村芳子がお金にまつわるさまざまな悩みに、専門家としてアドバイスします。(現在は更新しておりません)
○4つの口座で、マネーをスマートに管理
お金を上手に管理するには、手間ひまかけなくていいシステムを作ってしまえばいい。その方法のひとつは、口座を目的別に4つ持つことだ。
生活口座、緊急費口座、特別費口座、殖やす口座の4つ(前回は5つめの口座として「寄付口座」を提案した)。今日は「生活口座」を考えてみよう。
○取引を集中させて、家計簿がわりに
生活口座は、日々の生活費を管理する口座だ。お金はこの口座をこんなふうに動く。
・ まず、給料が入金される。
・ 次にここから、毎月の積立分、とりわけ分が別の口座に振替えられる。・ 公共料金などが、ここから引落とされる。
・ クレジットカード代金も、ここから引落とされる。
・ 現金を自由に手数料無料で引出す。
・ 万一残高不足の場合は、他の口座(定期預金など)を担保とした自動借入で支払ってくれる。
・ 家賃などの振込みも、この口座から行う。
これらの機能がそろっていて、手数料が安いのが理想だ。オンラインで取引できるのは当たり前。加えて次の機能があれば、さらに便利だ。
・ お金の出し入れを通帳やパソコンで一覧でき、1か月分ずつの集計もして くれる。
・ 万一キャッシュカードを悪用され、現金が不正に引き出された場合は損害 額が補償される(保険をつけられる)。
ひとつの口座にさまざまな取引を集中させるメリットは、家計簿や出費記録をつけられない忙しい人でも、大ざっぱな家計管理ができるからだ。現金で引出した分の使い道を、ざっと把握できれば、お金の出先と金額がわかる。
今のところ、この機能をほぼすべて持っているのは、銀行の普通預金口座だ。手数料が銀行によって、また利用状況によってずいぶん違ってきた。自分の使い方で、いちばん手数料が安くなる銀行を選びたい。
郵便局の通常貯金は、機能はほぼ同じだが、給料の振込み口座に指定できないことが多い。証券会社のMRFも、まだまだだ。
○必要以上のお金を生活口座に残さない
生活口座の使い方のポイントは、給料が入ったらすぐに、月の生活費分だけ残して、それ以外は他の目的別の口座に振替える(振込む)ことだ。
いつでも引き出せるところにお金があると、ついつい使ってしまうのが人間というもの。わが身をその誘惑にさらさないために、自分の(家庭の)月々の生活費を把握して、口座に残すのはその金額だけにする。給料日前に、残高が限りなくゼロに近づくのが、理想だ。
月の生活費の目安は、ボーナスの額や生活パターンにもよるが、手取り月収の6〜9割くらい。ボーナスがない人で6割、ボーナスが多く貯蓄や大きな出費のほとんどをボーナスから手当てする人なら9割といったところだ。
手取り月収25万円、ボーナス年4か月分の人なら、生活費は18〜20万円だ。
この生活費でやりくりするなら、お金はどういうふうに使ってもいい。風呂のないボロアパート(なんて今でもあるんだろうか?)に住んで、高級外車を乗り回しても、食費を月1万円におさえてブランド品を収集してもOK。というのは、緊急のための資金や、生活費以外の出費分も、将来のための備えも、別の口座でちゃんと手当てされているから。
ね、ラクチンでしょ?
ただし、クレジットカードのリボルビング払いを使ったり、カードでキャッシングしたりすると、この管理機能は簡単に破壊されてしまう。
クレジットカードは一括払いのみ、リボ払い、キャッシングは絶対に使わない、をもう一度肝に銘じて欲しい。
マネックスからのご留意事項
「10年後に笑う!マネープラン入門」では、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等について言及している部分があります。
マネックス証券でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動等による損失が生じるおそれがあります。また、信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引・取引所株価指数証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
商品ごとに手数料等及びリスクは異なりますので、詳しくは「契約締結前交付書面」、「上場有価証券等書面」、「目論見書」、「目論見書補完書面」又は当社ウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みください。